デビュー4年目、グッと大人っぽく、女っぽくなった石川秀美の放ったオリコンランキング最高位4位をマークした曲。
シングルジャケットも、パーマ&UPヘアで新たな一面と、これまでのスポーツ元気少女から徐々に艶やかになってきた色っぽい石川秀美路線開幕である。
夏のフォトグラフ8位~熱風6位~ミステリーウーマン5位と、自己最高ランキングをじわじわとアゲてきた中、4位まで登りつめた曲。
爽やか&SEXY路線に系統しつつあったので、特別イメージ像変更でもないのだが、ロングスカートではあるけど、赤と黒で大人っぽく、それでいて健康的な笑顔で歌っていた
のが印象的である。ちょっとオールディーズ風?にも見える衣装&ヘアスタイルの大きいリボンとポニーテール。
しかし、石川秀美の代表曲となりえない存在なのである。最高位、売上的にも自己記録の中では上位に入るものの、石川秀美=ゆ・れ・て湘南、Hey!ミスターポリスマン、ミステリーウーマンを挙げる人が多いが、このシングル曲を挙げる人は少ない。
栄光ある曲となりえないその所以とは・・・
・前シングル:ミステリーウーマン同様、洋楽パクリ曲である事。それにまつわる記事はネット上でたくさんありますね。
サンプリングとも言えなくない。前曲はアレンジなどの変更もありと、言えたのだが、今回はアレンジもほぼ同じ。
元曲は↓
SHEIRA E http://www.sheilae.com/
The Glomourous Life
Release Date - August 1984
Highest Chart Position - #7
1984年の作品でしたがアメリカで大ヒット。当時プリンスの人気もすさまじく、プリンスの傘下からデビューしたシーラE。
プロパーカッショニストとしては、父同様に、シーラのドラムから現在に至るまで数々の音楽を生み出す。
また、安室奈美恵のコンサートのパーカッショニストとしても参加した経歴を持つ。
爽やか、海、ダンサブル系として、安室とつながる経緯は納得でしょう。
曲自体は誰が聴いても同じと、言う事でしょう。
・石川秀美の曲の中では唯一無二のラテン調。
なんでしょう、いまいちマッチ感がありません。しかも、真冬にラテン調をリリースするあたりの季節感を無視してあるのも意味不明。
・歌詞が意味不明
85年怒涛のように存在する女性よりのSEX描写曲。SEXYではなくずばりSEXですね。1985年の日本におけるアイドル曲はストレートになったようなもので、そこに至るまでのワビサビが消えた。というか、それが流行だったのでしょう。
残念ながら、この路線は三部作として、もっと接近しましょ~あなたとハプニング~Sea Loves Youと続きますが、以降ランキング&売上的には低迷をしてしまいます。
アレンジはともかく、健康的でSEXYな石川秀美像>低俗にせず、もっと大事に品良く凛とした女性像にするべきだったのではないでしょうか?
・有名曲のパクリソングとして連続第2弾である事。
・近いところで、早見優のシングル:誘惑光線・クラッ!の歌詞に、タイトルがあった事。
・作曲家:黒住憲五の知名度
とまぁ、あまり好印象じゃない評価が多いのだけど、ネット上でもそういったコメントを多くみかけます。
それだけ皆、同じ思いだったのでしょう。
唯、あまり見当たらない評として、特筆すべきは・・・
確かに、歌唱メロディ、アレンジなどほとんど同じなのだけど
オリジナルはダンスフロア的に曲時間が長く、しかもドラムベース、というかパーカッションをFeatureした作品なので、けっこう飽きるんですよ。
それを秀美バージョンは、独自のサビを作り(♪キャンディなぁああんか、いっらなぁい~の部分など)、歌謡曲にする事により、きっちりAメロBメロサビという曲構成になっていて、オリジナルを聴くより遥かにノリと、満喫感があります。
ミステリーウーマン同様にオリジナル以上の完成度になっている(日本人向け?!)
是非、聴き比べをして秀美バージョンの良さを堪能していただきたい。
歌唱力はこの曲の良い意味での軽さとSEXYさを熟知した歌声で、曲毎に歌いこなす力がメキメキと表れています。
前年のハードな歌唱から、軽くもあり、粘りもあり、タイトでもある、石川秀美の歌い方が確立。
個人的には、当時、ミステリーウーマンの良さで、かなりお気に入り歌手であったのに、この曲はどうも期待ハズレ感がありましたね。
ルックス的には素晴らしく美しさとかわいらしさが抜群の石川秀美である事には間違いなかったのだけれど。
現在、改めて愛聴していて好きな曲というほどでもないがw、ダンス曲をうまく日本にいれた感じがあるのではないか、とも思える。
カバーソングとして出すには、オリジナル曲の弱さを補強してリリースしたみたいな。そう思えばパクリであっても、なかなか良くできた曲である事には間違いない。
そのせいか、石川秀美の歌映像の振り付けも前作同様、キレのある振りでシャープに歌い踊っていましたね。
踊るベース音と、踊るサックス音。分かりやすいノリである事にはかわりがないが、惜しいかなもうちょっとよく出来た曲であれば栄えた感があるなぁ、と思うのである。
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