Sea Loves You 石川秀美

曲やアルバムの感想・解説・紹介など。。。  
★★★Since 31/01/2005 ★★★

熱風

2011-07-13 02:02:58 | 00.Single-A

33534_3 真夏に向けて放つ石川秀美による11thシングル。
これまでにない力強くハードなイントロ。
そして、壮大な夏の風。

ストレートに

♪かぜっ!

という歌い出しからジャカジャカなるEギターの音でカッコよさを演出。
バイクに乗ってる際に背景に流れるBGMという印象。それでいてイントロ、サビの復唱にてインパクト大な曲。
前曲である10thシングル:夏のフォトグラフから、よりタイトにスピーディーな石川秀美像となっている。
歌詞世界観は海岸通りのバイクロード?2ndシングル:ゆ・れ・て湘南の頃よりずっと大人っぽい。
この曲、CMでタイアップ付ければ良かったのにね。もっと世間に広まる曲となりえただろうに。

ちょっと面白い熱い詞のセンスはムーンライダーズ鈴木博文。既に次シングルと次アルバムである8thアルバム:SECRETに登場の作詞家。
大人っぽくなるわけで。秋からのニューミュージック/ロックへの歩み寄りが夏から始まっていたわけである。

意外にもちょっと爽やか路線ではなく、ハードな林哲司の曲という点も稀有。
19thシングル:SHADOW SUMMERなんて、彼の真骨頂なのに対し、こちらの曲はハード面が前面に出ている。
が、間奏のシンセサイザーのメロディを聴いてるとその特徴は出ている。もっとよく聴くと歌唱メロディの譜面も林哲司作品ならでは。

2001年12月12日にリリースされたオムニバス作品:林哲司 ソングブック~Hit&Rare Tracks~にもこの曲は収録されており、
ライナーノーツでは「元々石川秀美ファンだったので、やっと楽曲依頼が来て嬉しかったのと、秀美ちゃんをこの曲で大人っぽくしたかった」というような
事が書かれていたのを記憶している。

確かにこの曲からどんどん大人っぽく、また熱風SEXYなセクシーと健康美の石川秀美となっていく。ステージ衣装がこれまでになかった黒を基本とした衣装へと。特にノースリーブのクロコダイル?鎧?の生地感のハードさとキラキラシルバーのイヤリングやブローチが光るのがイイ感じ。

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歌詞、作曲かつ、編曲家においてはデビュー時期からの大谷和夫。新しいまでも、従来の石川秀美路線を崩すことなく仕上げている。

そして歌唱。随分とダイナミックな曲に相応しい歌い方。ただ譜面をなぞる音程ではなく、歌い手の個を活かすべく歌唱。
声の厚みも増し、硬軟を駆使した歌い方となってきた。

それにしてもこのレコードジャケット写真が良い出来栄え。写真集と同じく白石芳雄がPhotographerだったはず。
なんでもない自然な表情と、風になびく髪!この風になびく髪がとても素晴らしい。

1984年7月25日リリースのこの曲。石川秀美の歌唱力上昇と共に、人気度もぐんぐん気流に乗り前年度がオリコン最高位が10位連続から
8位→8位→6位と大健闘。じわじわと確実にトップアイドルとしての実績を築き、輝かしい功績を残したのである。
石川秀美シングル史上ではベスト8位のセールスの曲。大ヒットに至るには玄人受けする楽曲だけに厳しいかもしれない。

当時、実際にテレビ出演で見るたび、どんどんキレイになっていくその姿。目を見張るものがありましたね。
さわやか健康美と美女へと進化する石川秀美。ぐっとキレイな女性へと変貌を遂げ始めた。
その進化を物語る衣装もなかなか画期的にSEXYへと。
確か基本は黒で、今までには珍しい色合いを持ってきて大人っぽさをアピールし始めた。
ザベストテンにランキングされた中継ではピンクのロングだった記憶。
夜のヒットスタジオでは2回披露されましたね。

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後はやはりこの曲にて
年末の各種の音楽賞レースに出ていた姿を拝見してました。
この曲で紅白歌合戦に行くかと思いきや、翌年16thシングル:愛の呪文にて1985年NHK紅白歌合戦初出場となったのであった。それにしても1984年夏秋~の秀美ちゃんは爽快スポーツ美少女ならではの快活さ。

カラオケにもこの曲はどのメーカーにもあるんだけれど、第一興商だったかな?曖昧ではあるのだが、本人出演の音楽ビデオ映像のカラオケも在る。Neppu010

そして1986年リリースのベストアルバム:THE BEST HIDEMI20以来のベスト盤にてなかなか収録されなかった曲でもある。なんでよ?!という声多数あり。
それだけに上記ベスト盤が高価であったのだが、2004年においてやっとの事で収録されたのであった。
石川秀美BOX~Complete Single Collection石川秀美 GOLDEN☆BEST

1984年から1985年の各コンサートツアー
Summer Challenge '84、BURN UP HIDEMI~秀美の熱い一日~、Summer Concert '85、Get On HIDEMI '85、SHINE ON ME
で歌われていた。コンサートでも大盛況な曲だったようで、音楽ビデオでは、BURN UP HIDEMI~秀美の熱い一日~とSHINE ON ME(メドレー)で観る事ができる。
ひときわ歓声があがっていた模様。Neppu007_2 Neppu008 Neppu009
またイメージビデオ:HIDEMI IN NEMUにて、コンサートリハーサルシーンをメインにこの曲が収録されている。

今思えば、まだまだアイドルアイドルした楽曲を歌っても良かったと思うのだが、絶えず新境地を開く石川秀美にとって成長を記す作品である事には間違いない。
個人的にもなかなか好ましい曲で、マイナーコードのUPテンポでグイグイひた走る疾走感が心地よくて、全部の音をじっくり聴きこむ曲でもある。
これまでのアイドル歌手:石川秀美という殻を破り始めた、クールにキメる曲と石川秀美のしっかりした歌唱が秀でていると言える。

また、石川秀美のシングル作品の中で大開花した12thシングル:ミステリー・ウーマンの布石となるべくの作品でもあった。

とにもかくにも、熱風。サビからメロディからアレンジから歌詞。全編通して夏!
今年もいよいよやってきました、あなたはわたしの夏!!
夏は短いですからね、充実した夏を皆さん過ごしましょう。

そして、本日はHappy Birthday!秀美姉さん!皆まだまだ秀美姉さんを応援しております。
また、サイトも7年目となります。ご来場ありがとうございます。いつもありがとう皆様。

2011年7月13日。夏開幕です!!!

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YouTube: 石川秀美熱風


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2 コメント

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Unknown (Unknown)
2018-11-08 21:14:43
管理人様はすごく秀美ちゃんの曲を聴き込んでおられますね。
こちらで紹介して下さってる曲への解説、ご感想からそれが伝わって参ります。
秀美ちゃんがアイドルだった頃、月刊誌の明星に近田春夫さんという方が新曲に対する辛口コメントを毎月のように掲載してたのですが、何故か秀美ちゃんの新曲に対してはなかなかいい評価がなくて><
やれ曲調が古臭いだとか、インパクトが弱いだとか、散々書かれててそれを読むたびに当時中学生だった私の気持ちは物凄く傷付けられてました。
近田さんは確かに音楽の専門分野の方ですから間違いではないのかもしれませんが、《熱風》だけは80点以上の出来栄え!と絶賛してたのを覚えてます。
賞獲りレースでも熱風はよく耳にしましたね。
ある音楽祭では13枠の候補に最後の13人目でやっと選ばれて秀美ちゃんが「もう選んでもらえないのかと思って帰る準備をしてました」って安心感と感動で涙ながらにこの曲を歌ってたのが印象に残ってます。
B面の《j感じてPiPi》も聴いてて楽しくなりますね。
秀美ちゃんの楽曲のいい所はいくらB面だからといってもアルバムからのシングルカットが殆どないことだと思います。
《女優》にしても《8月のジプシー》にしてもオリジナルですもんね。
30枚のシングルの中でアルバムの曲とダブってるB面は殆どありません!!
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Unknown (管理人)
2018-12-31 18:07:03
熱風。ありがとうございます。
あの頃、、、、ありましたね。近田さんは、そうでしたね。いつも、ちょっとなぁーっていう感想でしたね。けっこう売れ戦狙いな曲をもっと行けばいいのに!もっと明るいメジャー調な、っていう想いがあったのではないか、と推察します。ビッグヒットにつながるほどの能天気な明るい曲みたいな。一連のシングルの流れでいくと、まぁ、作り手と聴き手の需要と供給のバランスって、後からわかるもんだなwと、思ったりしますけどね。

賞レースで、この曲歌ってましたね。僕も小学生ながら、覚えてます。

そうそう!女優と8月のジプシーは僕も好きな曲です。A面でもいいくらいの曲と歌唱!
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