マロンが病に倒れたのが3月31日。
それから1週間は毎日点滴と注射をしてもらい、
次の週は3日に1度、
その次は1週間空けて受診した日。
仕事で長時間留守にしなくてはならなかったので、
診察の後、そのまま預かってもらい、迎えに行った時、
先生から嬉しい言葉をいただきました。
『会うたびにどんどん体の動きがよくなるじゃない』
突っ張って動かなかった左前後の脚が動くようになり、
流動食をシリンジで流し込んでいたのが、噛むことを思い出し、
舌を巻いて水を飲むこともでき始めていました。
毎日見ている私たちにとっては少しずつの変化が、
先生にははっきりと手ごたえとして感じられたそうなのです。
そして何よりも表情がとても豊かに戻っていると。
見開いて1点を見つめたまま閉じられなかった目が、
しっかりと私たちを追い、視線を合わせることもでき、
音のする方へ耳を立てるのでちゃんと聞こえてもいる。
『すごいね、マロンは。よくなりたい、まだまだ生きたいって頑張ってるんだよね』
先生に褒めてもらったマロンは、
ささやかながら尻尾まで振って応えました。
こんなに小さな体で、
あんなに理不尽な目に遭ったのに、
ひたむきに生を求めている姿がいじらしくて、愛おしくて。
このまま寝たきりでもいい、
マロンが生きてここに居てくれさえすればいい。
それが受け入れることだと、
私は大きな勘違いをしていたことに気づきました。
マロンはその先を見つめ、求めているのに、
私は無意識に諦めていたのです。
『完全に元通りは難しいかもしれない。だけどマロンが今より少しでも動けるようになって、快適に過ごせるよう頑張ろうね』
先生の力強い言葉とともに、
神経を通りやすくする薬と血液をサラサラにする薬の服用も始め、
簡単なリハビリの方法も教えていただきました。
抱き上げたマロンの重さが、
この日は頼もしくて嬉しかった。
3週間ぶりに幸せを感じた夜でした。
久しぶりに食べたアイスも美味しかった。
さすがのセブンプレミアム。
これでもかっていうほどマカダミアが入っていて、
257円と、お値段はそれなりにするけれど、
ミルキーでナッティで、私好みでした。
ミカ