今夜は旅人となった二人の唄でとても酒が進むのであり(まぁ旅人は本来の姿か)、いろんな思いが沸いてくる。そもそも何がどうしてこんな流れになったのか…僕は現在住んでいるこの田舎街で育った(中略)・・・そう言うわけで何処か憧れもあるのかもしれない。しかし、今日は実に酒が進むじゃないか!このところ自分自身何かしっくりこなく弾き語りの迷路(どんな迷路)に迷いこんだ感があったが、このアルバム「Traveling」藤井あつし/大塚真弓子…は実に二人の個性と言うか彼等の人間が解るアルバムであり、迷いなんて微塵も感じられない。このアルバムはまさに「旅人」なのだ。この土地からほとんど出たことのない自分からすると、どうにもこのアジは出せないのは当然で、そんな自分からすると逆を生きてきた側の人間…出会って当初はあぁそうか、そっち側かと、なるほどなと、まさに偏屈な心の小さな人間である僕の自分勝手な解釈で少し壁を作っていた。イマジン的な世界は到底自分には合わないしどちらかというと、ちっぽけな街の片隅的な世界観が好きだからだ。ワールドワイドな話は語ることなんて出来やしないのだ。合うわけなし…そういう思いが決して離れなかった(中略)今夜酒が進むのはまさにこのアルバムの彼等の詞、メロディー、人間味…とにかく理由はすらすらとは語れないが、実は実際は数十年…全く別の世界であったのに(中略)結果どちらかというと気が合うじゃないか!!なんて事だ!音楽人生、いや公私にわたり影響したのは間違いなく、きっとこれからもいろんな刺激をもらう事になるだろう。世界世界と大きなものより、いやむしろその中の路地裏、生活圏、風景、対人間…そして酒、音楽と旅を重ねるにあたり彼等自身がもっとも重点を置くのはそこであり、決して豪華客船での旅とは全く違う自らの脚で大地を踏みしめてるのだろう(中略)俺自身はどうにもこうにもこの街で変わらずやっていく事は十中八九揺るがないだろうが(でも先はわからん)常におかえりと…そんな場所を相変わらず自分自身持っていよう。只今九州の南側ですと…風の便りを受けまたいつの日か酒を酌み交わせるのを楽しみに……結果呑みすぎた(以下省略)
「ビバ!ワンダフルライフ」より序説第3章「荒野を駆け抜けろ」より抜粋。
「ビバ!ワンダフルライフ」より序説第3章「荒野を駆け抜けろ」より抜粋。