食事と笑いと片付けと

癌とのお付き合い

ボス(主人)77歳(2022年)のステージ4の癌の話

『早期発見じゃなかったわけと、発見時』

2年前(2020年)の春ころから、なんか貧血気味だったボス、
初夏にかかりつけ医の病院で検査を受け、
大腸の再検査をすることになった。

実は!! 札幌の時から(10年も前)
人間ドッグで引っ掛かって
再検査に行くように言われていたのに、無視。
なぜ無視したのかというと、それどころじゃなくて、
同じころにプチ脳梗塞をやったので、脳や心臓が恐くて、
毎年脳の検査には一生懸命で、大腸は軽視していた。

2013年にプチ脳梗塞で入院してから、高血圧などの対策として、
食事療法に踏み切った。

それまでの我が家ときたら、若者以上にドカ食い!
塩分も油分もお構いなしで外食しまくりだった。
ボスは成人病、私は肥満、と、ドッグで指摘されていた。

何でものめり込む、(研究熱心(爆))な私は、
減塩の食事ながら、それを感じさせないように、
更に、外食に負けないようなパフォーマンス?を目指して頑張った♪
減塩健康食なのに、居酒屋にもレストランにも負けたくない。
その甲斐あって、ボスはおうちご飯が大好きになった♪

ボスの血圧もその他の数値も良くなり、安心していた。
(でも、病院はお薬をやめさせてはくれませんよ(笑))

その間!大腸癌が、スクスク育っているとは知らずに!

2年前(2020年)の初夏に話を戻して、
かかりつけ医から紹介された病院での検査の結果の画像を見たボスと私とパパ!
それはもう、見事というしかない!
目ん玉が飛び出しそうなでっかい潰瘍が!! 
しかも、大き過ぎて、カメラが中まで入らない!
ってことで、大病院に回された。

もう、あの迫力の画像を見て覚悟はしていたので、冷静な私たち。
先生が「ステージ1とか2とか、そういう段階じゃないです」
っておっしゃるのを、
「ですよね~」って感じで聞いて納得した。
ってことで、すぐに手術をする準備に突入!

しかし、大きな癌に塞がれた大腸を広げないと、
大腸を空に出来ない!
空に出来ないと手術ができない。
って事で、急遽大腸を広げる為のステントを入れる手術をすることに!
1回目の小さな手術をして、そのまま入院となり、
それは、スムーズにいき、一週間で退院できた。

 

『S字結腸癌、ステージ4の手術と術後の生活』

S字結腸癌の手術を前に、先生から説明を受けた。
肝臓に転移しているので、
(転移している時点でステージ4)
それは、大腸の手術後に考えましょう。
ということだった。

「一時的に、人工肛門になるかも」
って言われて、
「そうなんだぁ」みたいな?
「でも、ご夫婦(私とボスの事)なら大丈夫です」
って、先生は沢山の癌の告知をなさってるので、
わかるみたいです(^▽^笑)

手術の詳しい説明の日も、人工肛門のことを。。。
私は、
「大腸がしっかりしていて、うまく繋がって、
まわりも丈夫で、癌がまわりに無かったら、
人工肛門は免れるんですよね」って聞いた。
先生は、それは虫がいいと感じたかも?(笑)

「僕もそれを願ってます」って言ってくれた。
私は何故か、自信があった。
普段の食事やボスの筋肉が物を言う気がしたのだ。

いよいよ手術の日がやってきた。

4時間に及ぶ手術が終わり、先生の説明があった。
コロナ禍なので、説明を受けるのは1人だけ。
一緒にいてくれたパパは病院内の広場で待つことに。。。

薄いステーキのように広げられた大腸に、大きな癌!
でも、まわりに小さな転移が無かったことと、
大腸がしっかりしていたので、手術は成功!
ということで、人工肛門も免れたと!
「ありがとうございます!」
先生が神様に見えた瞬間だった♪
背が高くて若くて、凄腕の素敵な先生だし(^▽^笑)

説明が終わると、私はラウンジで待機。
ストレッチャーに乗って、意識がまだはっきりしていないボスと、
一目会って、「じゃね」!
折角の個室なのに、コロナ禍の中で、家族も入院のゾーンには入れないのだ。

さて、本人は目覚めと同時に痛さとの戦い
(でも、痛さは薬や注射で解消してくれる)
退院するまでは、けっこうしんどい日々を送ることに。
なにしろ、大腸なので、食事が出来ない。
毎日点滴で、なんとか元気にしている状態。
「今日はまたお粥だった。少し残した」
と言いながらも、10日間の入院生活が終わった。

退院の日、食事指導を受けたけど、
今までの、繊維たっぷりの野菜や、きのこ、そして、
海藻も、貝類も、「何を食べるの~?」
っていうくらい、禁止される食材が多かった。

でも、研究熱心な私(爆)
食べれない物を考えるのではなく、
食べて良い物を使ってメニュー構成!
それと、小さく切って、消化を良くしたり、
軟らかくしたり、何より、よく噛んでゆっくり食事!

それで乗り切ろうとしたけど、
食欲が無い!! そりゃそうだよね~~
でも、激減した体重を戻したい。

ってことで、野菜は、管理栄養士推奨の野菜ジュースで補填。
栄養の不足は、メイバランスなどで補充。

退院後一週間くらいで、病院に検査に行った時、
「疲れる。入院してた時より疲れる」って!
入院してた時より?! 私はピ~ンときた!
入院中は、点滴をしていたのだ!
「待って!」私は目の前のコンビニに飛び込んで
一番高い栄養ドリンクを買って、ボスに飲ませた。

少し経って、「どう?」って聞いたら「うん♪」
って、元気になった!(^_-)-☆
点滴代わりの栄養ドリンク強し!!

なんとか無事検査や面談を終えて帰ってきたけど、
帰りにショッピングとはいかなかった(笑)

それから、大腸食の生活が続き、
栄養補助食品などの助けを借りながら、
なんとか体力をつけさせようと頑張った。

臍から汁がにじみ出るので、毎日ガーゼの交換!
「いつになったら出なくなるのかな?」
って言うボスに
「そのうち、気づいたら出なくなってるって!焦らないことだよ」
「そだな」みたいな会話も続いた。
本当に、そのうち、気づいたら出なくなっていた(^▽^笑)

徐々に食欲も回復。散歩もできるようになり、
体重もほぼ戻り、傷も少し薄くなってきた。

「良くなるものだね! 人間の回復力ってすごいね」
と、喜んでいた爺婆だった。 が!
次の手術が待っていた。 

 

『転移先の肝臓癌の手術と術後の生活』

大腸癌は肝臓に転移しやすい癌らしい、
ネットで色々調べまくって、癌の通になったかも?

一個だけなので、手術で取り除ける。ということなのだけど、
外側に出来た癌なら取り除くのが簡単だったけど、
場所が悪く、肝臓の中心に出来ていたので、
ちょっと大変な手術になった。

なにしろ、コロナ禍の中! 2度目のPCR検査も受けた。

肝臓の先生も、とても丁寧で優しい、若い先生で、
話しているととても癒された♪
中心にあるので、こうこうこんなふうに、と、
詳しく図解して下さって、手術の日を迎えた。

大腸癌の手術からおよそ3カ月経っていた。

4~5時間の予定が、8時間にも及び、
駆けつけて一緒に待ってくれたラケットちゃんにも、
(息子のお嫁ちゃんのお母様)
すごく心配をかけてしまった。

術後の先生の説明は、コロナ禍なので1人で受けた。
まずは、切りとったブツを!
赤ちゃんの握りこぶしくらいの大きさ(90g)で、
レバーの塊のようで、癌の部分をしっかり確認できた。

長い時間に及んだのは、
中心にあるにも関わらず、先生が、
なるべく切りとる範囲を小さく、小さく、そして、
出血を少なくするために、小さな血管も丁寧に繋ぎながら、
本当に丁寧な手術をして下さったからだった。
輸血も必要とせず、最小限の出血に押えて下さった。
「ありがとうございます。お疲れになったでしょう?」
って言ったら、優しく微笑んで下さった。
あ~、神だ~~!! そして、神の手だ!!

手術はこうして無事成功に終わった。
しかし、ボスの戦いは、ここからだった。

次の日は何の連絡も来ない。
次の日も、ってことで
「生きてる?」ってラインを送った。
「全然食欲無し。元に戻りそう(体重)」って。。。

3~4日経っても、絶不調だって。。。
大腸の時より、かなり大変そうだ。
痛みと吐き気があったり、辛そう。。。
生きた心地がしなかった、って嘆いていた。

再びCTを撮ったところ。異常は無く、
いろいろな数値は回復しているとのこと。
「これから良くなるので」って先生に励ましてもらったり。
大腸の時の先生も来て、声をかけてくれたり、
看護師さんやみんなに優しくしていただき、
何とか入院の日々を送っていた。

5日くらい経った頃、
「窓から富士山が見えた」ってラインが来て、
その日は本当にホッとした。
まだまだ具合は悪かったけど、検査結果は問題ないので、
お腹の管が抜けた次の日に退院した。

家に帰ってからも、疲れてどうしようもない。
「あ~疲れる」「あ~は~」の連発!
「そりゃ、肝臓だもの!疲れて当たり前だよ。
一日一日、すこ~しづつ良くなるから、体労わってね」
って慰めながら、時が過ぎるのを待った。

お粥から始まって、消化の良い、
美味しく食べられる食事を心がけ、
またまた野菜ジュースやメイバランスのお世話に!

なにしろ体がグッタリなので、ボスは、
「いつまでこうなんだろ?」って、意気消沈!

「大丈夫! 大腸の時だって、戻ったじゃない!
時薬だよ! 一か月くらいで少しは良くなるよ。
年末には体重も増えて、体力も回復するって」
と、励ましながら過ごし、少しずつ薄紙を剥がすように
回復に向かっていった。

その間、心がけたのは、免疫を減らさないようにすること。
心配や、ストレスを避け、希望を持ってもらうことだ。

以前「凄い!」と思った人のことを、ボスに繰り返し話した。

それは、テレビで見た、癌が全身に転移した高齢男性の話だ。
「どうせもう長く生きられないなら、好きなこと、
やりたいことをやろう!」と心に決めて、
以前からの夢だったことを実行に移した。
山に桜の木を植えまくって、桜の山にしようという試みだ。
そして、その男性の癌が、なんと! 消えてしまったのだ。
先生もビックリ! 本人もビックリ!
なんということでしょう!! 私はそれを見て、
「やっぱり!夢に向かってワクワクしたり、笑うことで
免疫を増やすって、最高の治療薬なんだ!」と思ったのだ。

一か月が過ぎ、少しだけ調子が良くなったら、
すぐに以前のように運動やエアロビまでやろうとする。
無理した次の日は、必ず具合が悪くなる。

後先を考えないやんちゃな子供みたいに、
無茶をするので見ちゃいられない。

散歩に行ったボスからラインが!
「ちょっと遅くなる。飛行機見てくる」って!
おいおい! やめてよね~!!

心配的中! またまた「疲れる~はぁ~」の連発!
「椅子で寝るのをやめて、ベットでしっかり寝て」
ボスは大人しくベットで寝たら
「いくらでも寝れるなぁ」って!
「でっしょう? それだけ肝臓が疲れてるんだから」
そう言うと、納得するボスだった。
元気な時のようにリクライニングで昼寝をしていたが、
最初からベットで昼寝をさせればよかった。

「しっかり治ったら、いくらでも筋肉は付くから!
頑張ってる肝臓に申し訳ないことしないで。」
って言ったら、そっか、って思ったみたいで、
少し大人しくしていた(笑)

「散歩はいいよ。でも、気持ち良いとこでやめといてね。
帰りにくたばるほど遠くまで行かないでね」
「わかった」って、まぁ、少しは素直になった(笑)

でもね~~ 私が買い物に行ってる間に、
エアロビとかやってるのよね~~(笑)
 
手術から2カ月経ったころから少し調子が良くなってきて、
徐々に食欲も出てきて、
「食い物が美味く感じられる」って、
体重も、退院してから2キロ以上増えて、良い感じ。

何より「あ~ふ~~」って言わなくなった。
そして、ドラクエも楽しそうにやってる。
散歩も、快適に歩けるようになってきた。

時間経過って凄い! 自然治癒力ってすごい!
そして、やっぱり、食事は大事。
徐々に、補助食品を必要としなくなった。
3度の食事を楽しみにしている。
「あ~ 美味かった」って言うようになった。

嬉しそうに食べるのを見ると、
よっしゃ! 美味しい食事! そして何より
健康食! 免疫を増やす食事! 作るぞ~!!
と、燃えている婆なのです! 医食同源ですね♪

今では入院前の体重に戻り、しかも、
そこから増えていません。ずっとキープ♪
私、自称、専属管理栄養士だから
あひゃひゃひゃひゃ(≧∀≦*)

(ボスの身長178センチ・体重69~70キロ)

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