今、自衛隊の在り方を問う!

急ピッチで進行する南西シフト態勢、巡航ミサイルなどの導入、際限なく拡大する軍事費、そして、隊内で吹き荒れるパワハラ……

●政府・自衛隊と一体化した、与那国町長が独裁で進める、与那国島の要塞化――棄民政策を糺す!

2022年12月30日 | 自衛隊南西シフト

引用の糸数町長のインタビュー(読売新聞)に明らかな、島の要塞化計画、そして安保関連3文書が計画する島の要塞化をみてほしい。この計画は、住民には、全く知らされていない町長独断の計画だ。

*「政府は国家安全保障戦略に、防衛に活用できる公共インフラ(社会基盤)整備の促進を盛り込み、同町においては、▽自衛隊のF35戦闘機の離着陸を可能とする与那国空港の延伸▽自衛隊の護衛艦などを接岸できる岸壁などの整備――を目指している。町が求める国民保護の観点も踏まえ、調整が本格化」

*「糸数町長は台湾有事を見据え、大型旅客機・大型船舶による町民の島外避難体制を確立するため、与那国空港滑走路の500メートル延伸と、島南部・比川集落への港湾新設を政府に要望」

*「町議会は12月、シェルターの早期設置を国に求める意見書を可決した。一方、糸数町長は「国が設置するのなら歓迎するが、私は町民を一人たりともシェルターに押し込むことはしたくない。そういう事態になる前に、島外避難の道筋を付けるのが先だ」と強調」

*「町は17年、有事に全町民が島外避難することを念頭に国民保護計画を策定」

*「糸数町長は、島外避難を前提に町独自に設けた「危機事象対策基金」についても言及。有事となる前に島外に自主避難する町民に旅費や生活資金を支給するための基金で、9月議会で設置条例案が可決され、積み立てを進める方針[1人あたり100万円]と」

与那国町議会に提案された避難計画基金条例案
*「政府はF35戦闘機の空港利用や護衛艦などの港湾利用などを想定している。沖縄県の玉城デニー知事は自衛隊による利用拡大に懸念を示しており、与那国島での空港・港湾整備についても協議が難航する可能性」

●そして、安保関連3文書で決定されたのは、既存の陸自沿岸監視隊・同電子戦部隊、空自移動警戒隊に加えて、空自警戒監視部隊(固定レーダー基地)、陸自地対空ミサイル部隊の配備である(予定地の町有地の買収についても町長の独断)。



加えて、与那国空港の軍事化、与那国島港湾の軍港化の決定である。


要するに、与那国島は、島の全てが文字通り軍事化=要塞化され、住民は排除・棄民化されるということだ。

――まさに今、与那国島で行われるつつあることは、22年度内に地対艦・地対空ミサイル部隊開設予定の石垣島で、既開設の宮古島・奄美大島で、間違いなく進行する事態である。



●この恐るべき琉球列島の軍事化を、いつまで「本土」の人々、知識人、反戦運動団体は放置するのか? 

この急ピッチで突き進む、琉球列島の戦争態勢(文字通りの「沖縄戦」の再来)と対峙することなく(無視・軽視)、軍拡反対・軍事費2倍化反対、改憲反対一般だけを主張するのは、琉球列島軍事化の容認だ。

また、この恐るべき琉球列島軍事化の実態を一言も批判することなく、この実態を知ることもなく「(安保関連3文書は)戦争が近いと煽り立てる国内向けのプロパガンダ」(内田樹・AERA23/1)にすぎないとして、軽視・無視することも、琉球列島軍事化の容認であり、その協力者だと言うべきだ!


https://www.yomiuri.co.jp/national/20221229-OYT1T50064/...