夢半ばで去った友への思い…

サッカーワールドカップ2006 グループリーグのエクアドル対コスタリカ

この試合のロスタイム、エクアドル代表フォワード、イバン・カビエデス選手が決勝トーナメント出場を決定づけるゴールを決めました。

するとカビエデス選手は、ゴールパフォーマンスに『スパイダーマンの黄色いマスク』を被り、走り回るというパフォーマンスをしました。

これはFIFA規定で、違反ではないか？という話が持ち上がったが、違反ではないという結果になりました。


実は、カビエデス選手のこのパフォーマンスには深い理由があったのです。


実は、スパイダーマンのマスクを被るパフォーマンスは、同じエクアドル代表のオティリノ・テノリオ選手が行っていたもの。

彼は『スパイダーマン』と呼ばれ、国民に愛される選手でした。

そんな彼の夢は『ワールドカップでゴールを決めて、スパイダーマンのマスクを被ること』でした。


しかし、ワールドカップ2006が行われる１年前、オティリノ選手は交通事故により、２５歳の若さで亡くなってしまったのです。

オティリノ選手の死に、ファンも選手も泣き崩れました。


しかし、オティリノ選手の死が、エクアドル代表を強くしました。

『彼のために、必ずワールドカップに出る』


そしてワールドカップ2006グループリーグ。

コスタリカ戦、早々と２点先取したエクアドルは、後半からカビエデス選手を投入。

そして、後半ロスタイムに見事なゴール。

カビエデス選手は、オティリノ選手の意思を受け継いだ。

『見ているか？オティ…』



エクアドル代表監督のルイス・スアレスは

「ベストメンバーが揃ったが、実は足りないプレーヤーがいる…それは天国で一緒に戦っているテノリオだ。彼に今回の勝利を捧げたい」と語り、選手たちも

「オティリノと過ごした時間は本当に楽しかった。今日は彼も一緒にいると思って戦った」とコメントした。


そしてオティリノ選手の息子はこう言います。

「パパのようなサッカー選手になって、ワールドカップでゴールを決めるんだ！」

と…





もうダメ…涙が止まらなかった…


本当にいい話ですよね。

WCCFでカビエデス使おうと思いました。


「持つものは友」とボクはよく言いますが、まさしくその通りと自画自賛しました。