日本企業の社員のやる気は世界でダントツ最下位!をにわかには信じがたい。がそうなのだろうか?と何度も自問自答する・・・。
先週、当社で2013年の永年勤続表彰式典があった。対象は
- 勤続45年: 9名
- 勤続40年: 62名
- 勤続35年: 26名
- 勤続25年:187名
- 勤続15年: 73名
(会場の関係もあると思うが、今回の式典の対象ではない)
私にも勤続25年表彰として招待状が届いた。私は中途採用なので、実質35年表彰の方の年に近い。諸先輩に相談すると、「同期と久しぶりに会えるからいいよ」との事。私には同期はいない。当社では。しかも休職した為に、1年遅れた形だ。「役員さんを交えた懇親会なので、気を使うから出たくない」と言うと、「役員さんがホストしてくれるから大丈夫」。との事。本当?そんなはずはないと思うが???
参加を断るとまた、また誰かに迷惑をかけるかも知れないと思い、参加する事にした。私も気を使いすぎだ。もう怖いものは無いはずなのに・・・。小心ものだ。
会場近くで、昔の部下を見つけた。更に会場に受付を済ませて、指定の席に行くと、これまた昔の部下や知り合いを見つけた。そしてその近くにも多くの知り合いを。改めて思い起こした。25年前。昭和62年。そう私が当社に中途で採用された年。実際はその年の2月入社なので本来は前年となるが・・・。
その年に入社した新入社員。私が初めて当社で教えた新入社員達。その同期だった。これはこれで懐かしい。おそらく20年近く合っていないものもいたが、懐かしい。この式典と懇親会に参加する事に躊躇したが、なかなか楽しかった。最もその後は寂しさを感じたが・・・。
そう、この永年勤続表彰の式典と懇親会は、同期会の位置づけともなっていたようだ。私は中途採用の為、同期とはみなされない。誰からも誘われる事はなかった。
さて、わざわざこの永年勤続表彰の事を掲載したのは、日本企業の社員のやる気は世界でダントツ最下位!への反論である。
当社の会長が祝辞で述べていられた。「当社は離職率が低い。たいして給料も良くは無い。辞めて欲しい人もいるが」。日本企業の社員のやる気は世界でダントツ最下位!のヤル気をそのままこの永年勤続表彰に結びつけるつもりはないが、しかし、この永年勤続表彰と言う行事がそのまま、結果としてあるのではないだろうか?と思う。
会社への帰属意識。その結果がこの永年勤続表彰となるのだろうと思う。
改めてみると、勤続45年と言うのは流石に凄い。これは中卒の方しかありえない。40年も高卒の方だ。この高卒の方が62名と言うのはこれも凄いと思う。そう勤続35年の方より多かったのだ。
勤続35年。わずか26人。私の一つ上の方々となる。オイルショック後の非常に厳しい時代。なぜ、少ないのだろう。いやこれはこれで多い方なのだろうか?
そして勤続25年。
バブルではないが、新規採用が急拡大していった時代。当時600人を採用した。男女雇用均等法等は無い。(女性が)一般職と総合職と分かれていた。つまり多くの女性が、一般職で採用されて、結婚して退職したと言う事だ。つまりそうでない男子社員は相当な人間が残ったと言う事になる。
先日、後輩にこの話しをした。バブルの時代に採用された後輩だ。自分達がこの歳になったら、とても対象者が多くて、表彰はやってもらえないのではと・・・。
勤続15年。何と73人。つまり勤続25年の半分以下。これは当社が赤字になり、生き残りを掛けて、頑張っている時代。そう新入社員の数が圧倒的に減った時代。
永年勤続表彰とは、社員の会社への帰属意識を確認すると共に、その時代背景を強く反映したイベントと認識した。
私の会社は、半分近く辞めたのではないかと思います。