社会不安障害:SAD、ボランティアとセカンドライフ

SADで会社を休職したが、一年で復帰し、無事定年を務めて、その後の生活とボランティアについて気ままに掲載中

小山昇『社長はなぜ、あなたを幹部にしないのか?』

2012-03-11 22:54:03 | 会社の仕事

久しぶりの実用書の紹介となる。偶然手に取った書籍だが、そのタイトルが面白くて読む事にした。なんとそのタイトルが『社長はなぜ、あなたを幹部にしないのか?イエスマンこそが会社を救う』とおよそ今まで言われてきた常識と異なる言葉があったからだ。

そして『社長が間違っていても、すぐやるのがいい管理職、「正しい」ことより「早い」ことの方がエラい』と背表紙に。目次を見ると『最初第一章【心構え編】には社長の決定に不満があるなら会社を辞めよ』と強烈な言葉が掲載されており、強く興味を持った。

そしてこの休みに1日で読んだ。大変わかり易い実用書だ。好き嫌い等ではなく、大変論理的だ。

これを読んだ大手企業の管理職の方は反論する方も多いかも知れない。しかし大手企業の管理職の方ほど、この本を読んだ方が良い気もする。しかし、これは中小企業の方への書籍だ。そうおそらく大手企業ではこれを実践するのは難しい?

もう一つ、当社は完全な中小企業だ。社員は100名強。しかし親会社はそうではない。業界大手企業だ。従って、社長以下幹部社員は親会社からの出向だ。この微妙な組織環境が、この本が本当の中小企業つまり当社の規模ならこうあるべきだと言う事を否定している。

そう、本来あるべき中小企業の社長とはワンマンであり、その責任は重い。その苦労も並大抵ではない。従って、社長の代わりはいない。となるが、当社の社長は所詮サラリーマン社長だ。背に背負う物が違う。そうこの本で書かれている事は、その社長たる方が信頼できると言うか絶対的なある程度信頼できる或いは尊敬できる位置づけの方を前提としている。

しかし当社では、社長以下の幹部も含めてそうではない。中小企業に大手企業のしみついた手法や考え方で経営しているので、相当な無理無駄が発生している。もちろん考え方の違いも・・・。この本で指摘されている事は大変貴重な事であり、私も共感する事が多い。しかしそれを実際当社で実行するのは難しいかも知れない。

  • 計画は”適当”に作ればよい
    完璧な計画を立てようと努力してはいけません。どれほど時間をかけようと入念にリサーチしようと、計画を実行すれば必ず差が生じる。悩むだけ無駄です。計画は手早く作って実行に移し、どのゆな「差」がでるかをいち早く知ることの方が重要なのです。
    -> まったくその通りだと思います。しかし何かするのに稟議や会議で決定してからとその決定プロセスを考えると、先には進みません。そしてアクションプラン等と言う計画その物を立てる事が仕事・目的になっています。これは本末転倒だが、それが状態化。
  • 小が大に勝つためには「狭い戦場」で戦う
    -> 最近の実用書で「ランチェスター理論」が出てきたのは凄い。やはりこの著者は素晴らしい。
  • お客さまは「差別」せず「区別」せよ
    「お客様第一主義」とは、サービスの質を均一化することではありません。逆です。徹底的に区別を図り、ロイヤルカスタマーの満足度を絶対に落とさないことです。
    -> 全く同感です。世の中は公平ではないのです。差別化社会であると認識しています。その最たるサービスが飛行機会社のステータス。今はどうなっているかはよくわかりませんが、JALのグローバルメンバーで羽田のプレミアムラウンジを利用した時に実感しました。一番良く使ってくれるお客様を特別に扱う事は、当然のサービスと・・・。ビジネスで社会主義的に公平に考えてもそれは利益にはならない。
  • 「お客様第一」なら会議は朝早くやれ
    そもそも会議は何のために行うのでしょうか。問題の解決、新施策の提案、方針の確認など内容はさまざまでしょうが、究極の目的は一つです。売り上げを伸ばすためです。ところが実態はどうでしょうか。お客様から電話が入る。つまりは売り上げを伸ばすチャンスがやってきたのに「○○は会議中です」などと応対している。これでは自ら「売りません」と言っているようなものです。会議は自社の都合です、お客様には関係ありません。それを盾に電話に出られないというのですから殿様商売もいいところです。
    -> これに一番共感します。が当社だけでなく、当社グループで一番これが多い。お客様より、社内の会議が優先されている。言う事とやる事が一番乖離している。トップを含めて一番だらしないテーマだ。
  • 自分がいなくても回る組織をつくる
    部下にもできる仕事をやってはならない。
  • 「人」ではなく仕事と時間を管理する
  • 「捨てる」ことで動きは速くなる
  • 捨てる爽快感を味わうと部下が変わる・・・・・

しかし素直に「社長の決定に不満があるなら会社を辞めよ」と言うのは理解できる。そう私はイエスマンではない。No.2の企画部長は、社長とほぼ一体だ。そう社長の言う事にはYESだ。社長の言う事を確実に実行しようと頑張っている。

私はイエスマンではないが、社長に反対して、社長のやる事を妨害する事などはしない。社長とNo.2が実行する事で失敗する事を見越して、そのリカバリーをしたいだけだ。それが当社のお客様の為と考えるからだが・・・。当然私の言う事や提案については二人とももはや聞く事はない。しかし私の言う事は無下にはできないようだ。私の言うとおりになるからだ。

従って、私が管理職会議等でそれを提案する事や処理する事が、場合によっては、社長やNo.2の位置づけを悪くしているかも知れない。おそらくそうだろう。

別の意味で最近、会議で意見を言う事はなかったが、そろそろこれも終わりにしたい。

社長はなぜあなたを幹部にしないのか? 書籍名:「社長はなぜ、あなたを幹部にしないのか?
イエスマンこそ会社を救う
初版:2011年11月21日初版発行
著者:小山昇
発行:日経BP社
発売:日経BPマーケティング
価格:1,500円+税

著者紹介
小山昇(こやま・のぼる)
株式会社武蔵野 代表取締役社長
1948年山梨県生まれ。東京経済大学を卒業し、76年にダスキンの加盟店業務を手掛ける日本サービス・マーチャンダイザー株式会社(現在の武蔵野)に入社。77年に退職し、貸しおしぼり事業を手掛ける株式会社ベリーを設立する。その後、85年に武蔵野に再び入社し、89年には社長に就任する。90年から92年まで株式会社ダスキンの顧問も務める。赤字続きの「落ちこぼれ集団」だった武蔵野で社長として経営改革を断行。2000年、10年と国内で初めて日本経営品質賞を2度受賞する優良会社に育て上げた。その経験をもとに、現在400社以上の会員企業の経営指導を手掛けている。現実に即し、人間の本性をとらえた組織作りのノウハウには定評がある。
できる管理職になるための
88の教え

カリスマ社長、
小山 昇が明かす!!
昇進する社員の条件
社長はあなたのココをみている!
社長が間違っていても、すぐやるのがいい管理職
無能な上司に当たったときこそ出世のチャンス
社長と価値観が共有できたら「社長候補」
「正しい」ことより「早い」ことのほうがエラい

この書籍は大変素晴らしい。中小企業での会社経営の手法について述べている。しかしそれはその会社トップがそれに値する場合に限られそうだ。当社ではこれを実践する事は難しい。それを実践する事は私がまず当社を辞める事を意味するのだろう。

そして同じように社長が気に要らない社員を全部首にする事だろう。それはあり得ない。そう大半の社員は社長を・・・。


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