湿布！！湿布！！ やれこら やれこら

“ふー、二時間かかって，やっと終わったか”
昔ながらの＜三つ鍬＞で畑を耕したんです。

耕したのは、ジャガイモを植える予定のわずか四坪ほどです。
四坪なんですが，＜三つ鍬＞で，となると大変なんです。
「鍬を振り上げ，畑に突き刺し，土をひっくり返し，又，鍬を振り上げ・・・・」
“身体がなぁ，腰がなぁ”
日頃は散歩が一番の運動です。
慣れない，力仕事は腰に応えるんです。

“今更，弱音は言えないしなぁ”

「耕運機を使ったら」
「ガスボンベで動く，小さくて良いものが有るそうよ」
数年前から，畑を耕す→腰が痛い，その度に言われているんです。
言われているんですが，その都度言っているんです。
『我が家には，先祖伝来の＜三つ鍬＞が有る』
なにより，
『耕運機を買うお金で，＜出来る野菜＞は何年分も買える』

“ついつい，力任せになるからなぁ”
“今日は，計算してやろう”

「五回の鍬振りで１分の小休憩，１０回の小休憩の後は１０分の大休憩」
計算はしたんですが，いつもの事です。
計算通りにはいきません。
腰に，こたえるんです。

『湿布！！湿布！！』
『お医者さんが出してくれた，よく効く湿布出して！！』

お医者さんの，湿布はよく効くんです。
効くんですが，お医者さん代で，一年分のジャガイモは充分買えるんです。　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　やれこら やれこら