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本日も 島津Model-1 の常識破りについてのご紹介です。この製品で使用されている無垢のチェリー材、そして木工技術についてお話ししたいと思います。尚、この無垢のチェリー材の物性の良さについてはカタログ解説をご覧下さい。今回はその手触りや質感についてご紹介します。
しかし手触りなどはどうでも良いと? まぁお待ちください、先日アップした「生活の質感とオーディオ」でも話題にしましたが、趣味の高級品であるし、丁寧に作られた長く使う製品として、これに相応しい質感が大切だと思います。以下の関係者の反応をご参考になさっていただければと思います。
さて、島津Model-1 の初号機は、今年の一月から関係者の間で音出しをしております。当初の関係者の反応としては、「なるほど無垢材、高級という事ですね」と言う程度の反応でした。そしてこの時点では、各人が無意識に天板をナゼナゼしている事に気が付いていない様子です。
ここで解説が入ります。チェリー材の特徴の一つが、正にこのスベスベの心地よい手触りであります。チェリー材の導管(≒木の繊維)は他の木材と比較して非常に緻密なので、表面が滑らかでスベスベするのです。その上更に木工加工のこだわりがあります。通常は、荒加工した板材を自動カンナでガーッと削って平坦な板に加工し、サンドペーパーで磨いて仕上げます。しかしこの仕上げ方法では目の細かいサンドペーパーを使っても、導管の毛羽立ちは取り切れません。ところで宮大工が神社の柱を手間のかかる手カンナでつるつるに仕上げるのをご存知でしょうか? 手カンナ仕上げでは、導管が毛羽立たずに綺麗に切削されるのです。キャビネット担当の 家具工房KASHO では、この手間のかかる手カンナ仕上げで 島津Model-1 のキャビネットを仕上げていますので、チェリーのスベスベ感がさらに増し、極上の質感に仕上がるのです。
さて、最近になって関係者の発言に変化が現れました。「木の色が濃くなって来るとか、手触りが心地良いとか、無垢材の細部にわたる丁寧な仕上げとか、日ごとに本物の木の肌を見ていると、従来のスピーカーBoxって何だったのだろうと思ってしまう」との事。使い込む事によってその良さがじわじわと伝わるというのが、味わいのある長く使える製品なのだと思います。