お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

人類最後の男  FINAL

2009年01月02日 | Weblog
 核戦争で人類が滅んだ。
 唯一生き残った男は、他の生き残りを探す旅を続けた。
 何気なく前方を見ると、女が立っていた。
 男は声をかけた。
 女は驚いたように振り返った。
 若い女だった。
 美しい整った顔立ち。
 背中の中程まで垂れた豊かな黒髪。
 所々の綻びから覗く肌の白さ。
 申し分の無いプロポーション。
 男の捜し求めていた生き残りだった。
 女は笑顔になり、両手を広げ、男を待った。
 男は走った。
 女を抱きしめた。
 ・・・しかし、それは幻だった。
 男は瓦礫の作る崖の先端から落ちて行った。
 激しく叩き付けられた男は絶命した。
 顔には満足そうな笑顔があった。
 そこへ、寝ている男がいると思い、唯一生き残った女が近付いて来た。
 だが、それが死体だと分かると、残念そうな顔で立ち去った。

 女の旅は続く・・・



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コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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拍手! (ryuu)
2009-01-27 03:10:45
happy endingじゃない~
意味深いね。!
友達に読ませたくなっちゃう。
よろしければ
返信する
拍手に感謝 (伸神 神)
2009-01-27 13:18:34
多謝、多謝!
気に入ってくださって嬉しいです。
皆さんにご紹介していただければ嬉しいです。
他のお話もよろしければ読んでみてくださいませ。
これからもよろしくお願いいたします。
返信する

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