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サイコパス劇場版 感想。格闘シーン、朱と狡噛との付かず離れずに関係などが良い

普段は一々書きませんが、私のブログはネタバレばかりです。
劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス」2015年1月9日から公開、113分。

正月気分を吹き飛ばすにしても強烈過ぎる、ハードな映画でした。
朱が監視官になってから約4年後、2期からは1年半後くらい。



→1期の感想「サイコパス感想。「人間」の脳の集合体であるシビュラシステムに支配されることに疑問を感じる「人間」と感じない「人間」」

→2期の感想「サイコパス2期、1期新編集版 感想。2期は残虐シーンが露骨だが、1期と劇場版をつなぐ良い物語」


○ 朱の表情が大人になったというか、厳しくなったというか、疲れが溜まっているというか。
順に、1期、2期、劇場版(HPから)。




○ あらすじ。
東南アジア連合からテロリストが日本に密入国してきたが、常守朱(cv花澤香菜)は一早く情報をつかんで直ぐに殲滅。公安局長の禾生壌宗(かせい じょうしゅう)(cv榊原良子)の指示で霜月美佳(しもつき みか)(cv佐倉綾音)らが彼らの記憶を映像化したところ、1期で消息不明になっていた狡噛慎也(こうがみ しんや)(cv関智一)の顔が。

朱は捜査に向かう。そこは紛争が絶えず、日本のシビュラシステムの一部が一部地域に導入されて、ある程度の落ち着きを見せ始めている独裁国。独裁政府に反対する反政府軍には狡噛が協力していた(テロリストとは無関係。)。
政府軍と反政府軍の戦いで狡噛と出会って一時行動を共にする朱。

狡噛は何かおかしいと思っていたが、実は政府のトップであるチュアン・ハン議長(cv佐々木勝彦)は禾生局長と同じシビュラシステムそのものであり(裏から日本が支配しようとしていた。)、憲兵隊が犯罪係数を誤魔化していたのをシビュラは黙認していた。
朱と狡噛は傭兵と憲兵隊(憲兵隊長のニコラス・ウォン(cv神谷浩史)は野心家で権力をにぎりたい。)に捕まったものの危機一髪、日本の公安局の霜月らがやってきて助かる。

シビュラ導入は日本が仕組んだことだから国民の意見を聞くことが必要だとして、朱はハン議長に選挙を進言し、選挙が行われることに。

ED曲がTV1期の1クール目のEDと同じ「名前のない怪物」(詞・曲:ryo、歌:EGOIST)というのも、良かったです。

HPから。


チラシから。



○ パンフから、劇場版の人間関係。


パンフから、2期の人間関係。


○ TV版の1期と2期を踏まえ、全体として良くできた物語で、銃弾戦も肉弾戦もなかなか迫力があって、R15であるように内臓や血肉が飛び散ったりするものの、映画館の大きな画面で見た方が良いです。

ただ、特にTV版1期は考えることを要求してくるアニメでしたが、2期と劇場版は血肉が飛び散ったりというのが露骨な描き方なのはどうかと思います。1期ではそこまで露骨ではなく、物語を見せるために必要な範囲という感じだったのですけどねえ。

2期も劇場版も1期より物語自体は細くなったとはいえ、十分に骨太な物語であり、もう少し物語で見せることができるし物語を見せることができると思うのですけれど。

血肉のシーンが目立ってしまうので、物語に少し注意が向きにくくなっている感じです。特に1期を見ていない人には。

サイコパスといえども、ある程度の集客がないといけませんから、仕方ないのかも知れませんが。

劇場版のみでも十分楽しめますが、それだけだと深みに欠けますし、つながっているので1期、2期、劇場版と順に見るべきですし、いずれも考えることを要求してくるシリアスで良いアニメです。


○ さて、紛争が絶えず、話し合いもできない状況でどのように治安と平和を取り戻すのか?。

それはシビュラでありシビュラが国民の仕事をはじめ多くのことを決めるというのがシビュラの答えであり、
自分の道は自分で決めるからシビュラは不要というのが填島や狡噛の答えであり、
シビュラの有用性を認めつつも直ぐに無しには出来ないと迷いながら自分自身と他人とシビュラに怒っているのがであり、
礼賛してシビュラに従っているのが霜月であり。


独裁政権でも民主主義政権でも、完璧な制度はなくてよりマシな制度があるだけなので、どうやっても不満は出ます。混乱を抑えるためには一時的な強権(独裁とか。)が必要な場合は想定できますし、独裁が容易に私利私欲に走ることも歴史が証明していますし。

それらの葛藤の描き方が少ないのは、1期を見ていることを前提としているということなのでしょうけれど。


○ ラスト、朱の怒りの意見を受けてハン議長であるシビュラは選挙を実施し、開票状況からして圧勝でしょうが、つまりシビュラが認められたわけです。
東南アジア連合の国民はシビュラの正体を知らないので、それで認められたと言っても半分ですが、認められたわけです。

それだけ、長く続く紛争に飽き飽きしていたのでしょうし、シビュラに抑圧されているシーンもあったもののそれでも紛争が無い方が良いということでしょうし、命あってこそですし。


○ さて、1期からしてシビュラシステムにとって朱はかなり大事な存在のはずなのに、朱の希望とはいえ危険な地域への渡航を認めたのは、禾生局長が言っていたように、内戦状態で収拾がつかなくなっている国でのシビュラの必要性を認識させて日本のシビュラの必要性を認識させようということで理解できますが、ただ、朱が宜野座の同行を希望したのに認めなかったのは、安全面からして意図が良く分からなかったところです。
朱がシビュラに保護された特区の中にいれば1人でも安全ですが、狡噛の捜査ですし、朱が特区の外に出ることは前提でしたし。
もう不要と判断したのか、その程度で死なないと判断したのか、どちらなのか、ハン議長だか誰だかが言っていましたけれど。

また、朱を助けにというかニコラスらを倒しに日本から来た霜月が朱に、空気読めってこと(読めばもっと手際良く出来ただろうということ。)、と少し得意げに言っていましたが、裏でシビュラが糸を引いていることを渡航前に朱に明かさなかった理由は何なのか。
正義感が強い朱ですから、言うと文句を言ってくるからでもあるのでしょうし、優秀な朱ですから、直ぐに真相にたどり着くと判断したからでもあるのでしょうけれど。

2回見ましたが、イロイロと見落としているのでしょうね。


○ 相手が誰だか分かっていない時点での朱と狡噛との格闘シーンや銃を向け合ってピタッと止めたところや(朱は狡噛に銃をきちんと向けたのに、狡噛は途中までしか銃を上げなかったのは、朱が上達したという面もあるでしょうけれど、アジアで戦闘にあけくれてきた狡噛より朱が早いというのも、どうかと思いました。狡噛が先に気付いたから銃を上げるのを止めたようには見えなかったのですが、朱が先に銃を拾ったと見えたのですが、どうでしょう?。
あと、朱は実弾の銃を撃てないはずなのに、狡噛に堂々と銃を向けていたように見えましたが、それでいいのだろうか?。)、

捜査名目で行動を共にしてからの朱と狡噛の付かず離れずのシーンや(安易に恋模様にならなかったところや、互いに認め合っているところは良かったです。)、

狡噛と宜野座伸元(ぎのざ のぶちか)(cv野島健児)との男の友情シーン(1発殴って終わりにする宜野座など、互いに気持ちの整理が付いているところ、今でも親友だというのが現れているところが良かったです。)は、

特に良かったです。


○ ラスト、「いずれ、このシステム(正義)の進化がためされる

続きがありそうで、楽しみです。


○ 映画館にて。
「落ち着いて、心理状態を安定させましょう」




【shin】
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