2015年冬アニメの感想の続きです。
◎「幸腹グラフィティ」（全12話）
総合評価3点（5点満点）。
次回予告のときに流れる曲「しあわせグラフィティ」（歌:リョウ、きりん）がグダッとしていて心地良い感じ。
料理アニメとしては絵が綺麗なこと以外はどうかと思いましたが、日常系アニメとしては結構楽しかったです。
町子リョウ（cv佐藤利奈）、森野きりん（cv大亀あすか）、椎名（cv小松未可子）のメインのほか、リョウの叔母の町子明（cv野中藍）、アパートの真下に住む内木ユキ（cv井口裕香）など。
アニメジャパン2015にて。オークションのサイン入りポスター。
同日のりんかい線の国際展示場駅方面にて。
秋葉原にて。
○ 1話。食べ物はかなり綺麗に描かれていて、リョウ（祖母が死んで、両親は外国で仕事なので1人暮らし。）が食べるところの描き方もやけに色っぽく（シーンによってはエロい。）、それはそれで楽しめるところです。
しかし、祖母が死んでから自分で作って1人で食べる料理がマズイとリョウが言っていて、同い年のハトコの きりん（毎週日曜日に東京の美術予備校に通うために土曜からリョウの家に泊まっている。）が来て一緒に食べると美味しく感じたというのはどうかと。
楽しく食べればより美味しく感じるというのはそうですが、それって、料理が美味しいから美味しいのではなくて楽しく食べるから美味しいということになります。美味しい、普通、美味しくない、という段階があった場合、少なくとも普通以上であれば料理人の腕や素材の良さより楽しいかどうか（誰と食べるか、雰囲気はどうかなど。）が味には重要ということを言っているようで。
しかし、料理人の腕や素材の良さで味が異なるということは現実には確かなので、マズイとまでは言わずに、今一つ、くらいにしておけば良かったのに、と思った次第。
更に、気持ちでそこまで美味しさが変わるリョウの味覚は信用できないな、味はどうでも良くて気持ちの方が味には大切だと言っているようだ（愛情とか、気持ちが味覚に与える影響は小さくはないですが、きちんとした味覚があれば、その影響は相当に小さくなる。）、と思った次第。
○ 各キャラが食べる時の唇のアップの多用、しかもエロい食べ方、大袈裟に美味しいと言うリアクションなど、そうでもしないと食べることの変化が出ないのでしょうけれど、毎回毎回では飽きます。
○ 4話。コンビニの おにぎり や から揚げを美味しいと言っていつもの幸せそうな顔で食べていましたが、コンビニのをあそこまで美味しいと言われてもなあ・・・・・他の料理を美味しいと言っていることについても、1話から大袈裟すぎるとは思っていましたが、まるで信用できなくなりましたし、そもそも料理が美味しいのかも信用できなくなりました。
この おにぎり では祖母との思い出もからんでいるので美味しさが増すのは分かりますが、そうだとしても美味しそうに食べ過ぎです。
普通のコンビニの弁当やサンドイッチや おにぎり は、毎日違うものを食べたとしても1週間も食べ続ければ飽きて同じ味に感じる程度の味でしかありません。アニメ商品を多く扱ってくれるコンビニを悪く言えないから仕方ないといえば仕方ないのですが、だったらコンビニごはん を描くなよ、と。
○ 7話。きりん と椎名が他人を頼らないリョウのために秋刀魚を焼くことに。
手で持って食べるんだ・・・手が臭くなるのに・・・石鹸で洗ってもなかなか臭いは取れないのに・・・でもそう食べた方が美味しく感じられるでしょうね。
○ 8話。体育祭のために料理が苦手な きりん が作ってくれた弁当を美味しそうに食べるリョウ。友人が食べてみると味は普通より落ちると。4話のコンビニのときもそうでしたが、リョウは味覚オンチということがまたもや明白に。
好きな人が作ってくれた料理や好きな人や仲間とワイワイ食べる料理が美味しく感じるのは普通のことですが、「感じる」だけで必ずしも美味しいとは限らないですが、その区別が全く付かないリョウは味覚オンチということになります。
料理アニメではなく、友情や愛情や家族や思い出の大切さを描いたアニメであり、他人に頼ることを覚えるリョウの成長物語だったということになります。
○ 最終12話では、3人そろって同じ美術系の高校に合格し、そろって食事をしつつアパートの階下のユキを呼びに行きましたが、ユキは受かった高校の先生ですから（リョウ達もユキも互いのことに気づいていない。）、続編をするつもりなのでしょうね。
次は料理アニメではなく、主として日常系アニメとして見ることにします（シャフト制作で芳文社のせいか、日常部分の雰囲気が、ひだまりスケッチに少し似ていますし。）。美術系の高校なんて、ひだまりスケッチみたいですが、これの方がもっとアクティブでにぎやかなので、別の面白さはあります。
【shin】
