◎「銀の国 金の歌」
クロジ(劇団)の第16回公演、2017年10月4日(水)から10月9日(月)まで、六本木の俳優座劇場にて、2時間15分。(なお、「クロジ」のイントネーションは、予算が赤字・黒字の黒字と同じです。)
出演は、沖野晃司、斉藤範子、江口拓也、末原拓馬、松崎亜希子、福圓美里、木村はるか、大髙雄一郎、今西哲也、中泰雅、三原一太、加藤将之、狩野和馬、山口太郎さんなど。
作・森悠さん、演出・三浦佑介さん。
1回しか見ていませんが、8割以上、多分9割くらいは女性だったでしょうか。会場に贈られていた花の宛先からして、江口さん人気が主因かなあ。
因みに、昨年の舞台の「きんとと」(→昨年の感想へのリンク。)のDVDは買えました。
パンフから。
○ 「僕は王になりたかった。」
演劇は、特に今回のようなマイクを使わない演劇は、常に大きな声で話さないと後ろまで聞こえないので、緩急がつけにくく、それゆえに、物語のどれもが同程度に重要に聞こえてしまい、重点がぼやけます。
まして、クロジは、どちらかというと詰め込みすぎ、欲張りすぎなので、尚更です。
コメディの入れ具合も、ちょっと唐突感があるというか、入れられそうだから入れようという感じ。もう少し、引き算の物語にした方が良いのでは。
・パンフにもありましたが、「国盗り劇の皮を被った親子の語」であり、特に「母親と息子」の話しであり、それは中盤からは分かります。
とは言え、ぼやけてはいます。
○ 銀は剣さえまともにふれないのに山賊を一網打尽にしたのも実は王の子供だからというのも(この時点では、本人はまだ知らない。)、ファンタジーだからそういうものだ、と思うしかないわけで、
銀があんなに強い理由も、訓練で上達したのだとしても、ファンタジーだからそういうものだ、と思うしかないわけで、
ギャグやコメディ系でもないのに、その現実感のなさが物語に入り込めない一番の理由かな、と思いました。
【shin】
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