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「水深ゼロメートルから」感想

【ネタバレ】

◎「水深ゼロメートルから」

 『このプールの底から、本当の「私」が始まる――』

 総合評価点は、上中下で中の上くらい。 友達ではないのにこういう話し方をするのか、こういう内容の会話をするのか、と、今時の女子高生についていけなかったので低くしていますが、そこが気にならなければ上中下の上の評価でいいと思います。

 2024年5月3日(金)公開、監督は山下敦弘、脚本は中田夢花、原作は中田夢花(2019年当時は徳島市立高校3年)、村端賢志(当時は徳島市立高校の教師で演劇部顧問)、徳島市立高等学校演劇部、87分。

 濵尾咲綺(ココロ役。高2、メイクバッチリでないと落ち着かない)、仲吉玲亜(ミク役。高2、阿波踊りの男踊りをしているが、男踊りが恥ずかしいらしくスランプ)、清田みくり(チヅル役。高2、水泳部)、花岡すみれ(ユイ役。高3、水泳部の前部長)、三浦理奈(リンカ役。高2、野球部マネージャー、映画版オリジナルキャラ)、さとうほなみ(山本 役。厳しい体育教師)など。


○夏休み、晴れ、水がなく砂がたまっているプール掃除を指示された女子高生2人と手伝う2人、隣のグラウンドでは男子野球部が練習中(甲子園出場が狙えるくらいには強い)。

 ココロ、ミク、チヅルの3人は友達ではないとパンフで山下監督が言ってますが、下の名前で呼び合っていますし、話し方もフランクなので友達だと思って見ていたので、とは言え性格もかなり異なるのに友達なことに少し驚きつつ見ていたのですが、後でパンフを読んで再度驚き。互いにどういう人かもある程度は知っているのですが、その場に合わせて話はするくらいの関係という事でしょうか?。

 誰が主役というわけでもない旨がパンフに書いてありましたが、途中からしてもラストからしてもミクが主役と思って見ていましたが(ミクはラストまで定まらないというか、ラストで定まる。)、ココロと山本先生との口喧嘩などココロの見せ場も多かったですし、チヅルの動きも重要でしたから、この3人が主役くらいのイメージでいます。

○男女差別や男尊女卑というか、生理が理解されにくい状況というか、男子に対して女子が不利な状況というか、その中での女子としての生き方の違いというかあまり意識していないというか、一方、学校のルールを守らないココロとか(化粧禁止、サボる女子が出かねないので生理で体育を休むときは事前に女性の体育教師に申し出るとか、それほどおかしなルールではない。)、学校のルールを守らせることが目的になりがちな山本先生とか、主にココロ関係で描かれるテーマ。

 チヅルは、このプールの砂は野球部が隣のグラウンドで練習をするから減らないし、男子である野球部員はそれを知らない、それを女子である自分たちが掃除している旨を言い、現実にありがちな男女の置かれた位置を嘆いています。

 「なんてことのない会話」とHPにありますが、これが今時の女子高生の「なんてことのない会話」なのか、と少し驚き。かなり現実感のある描き方なので、会話も現実に近いものと考えて見ていました。

 「徐々に彼女たちの悩みが溢れだし、それぞれの思いが交差していく」というのはそのとおり。ただ、分かりにくいということはありませんが、敢えて描かない部分をそこそこ設けている感じで、ある程度を想像力で補わないといけません。そこはほどよいと思いましたが、人に拠るかも知れません。

○公式HPから。
 「水のないプールで揺らめく 少女たちの心の葛藤と解放の物語。」

 「高校2年の夏休み。ココロとミクは体育教師の山本から、特別補習としてプール掃除を指示される。水の入っていないプールには、隣の野球部グラウンドから飛んできた砂が積もっている。渋々砂を掃き始めるふたりだが、同級生で水泳部のチヅル、水泳部を引退した3年の先輩ユイも掃除に合流。学校生活、恋愛、メイク……。なんてことのない会話の中で時間は進んでいくが、徐々に彼女たちの悩みが溢れだし、それぞれの思いが交差していく――。」


【shin】


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