2015年冬に終わったアニメの感想の続きです。
◎「艦隊これくしょん -艦これ-」(全12話)
総合評価2.5点(5点満点)。本来は2ですが、ほとんどの声優が多数のキャラを演じ分けている面白さに加点して2.5に。アニメでは、8役の佐倉綾音さんが一番多いのかな。
冬アニメでは一番の話題と期待のアニメだった様子ですけれど。
○ 原作ゲームをしている人と、していなくて良くは知らない私とでは感想も大違いなのかも知れません。
絵は結構綺麗、キャラが多過ぎて少し散漫ですが、吹雪(cv上坂すみれ)の成長物語を軸に描いているので、それほど散漫でもなく。いやむしろ、「ガールフレンド(仮)」(2014年秋アニメ)の反省を生かして、声優や見かけの好みなどでいくつかのキャラに絞って見たからそれほど散漫に感じなかったというのが正解かも知れません(藤田さん演じる凛々しくて大食いの赤城とか、芯のあるロリ役が素晴らしい日高さんの睦月とか、大坪由佳さん1人で演じる大井と北上の ゆり のこそばゆさとか、提督の秘書である長門(cv佐倉綾音)を見守る大淀(cv川澄綾子)の ゆり とか。)。
とは言え、3話で如月が轟沈した以外は、いくつか小破や中破があった程度でしたし、戦いもきちんとは描かれていませんでしたし、戦いはオマケで艦娘の日常アニメと言った方が妥当でした。
日常系として見ると、どうってことはなかったですし。
先行上映会で見た1話からして、もっと戦いがあって、数艦が轟沈するものと思って見始めたこともあってか、今一つのアニメでした。
アニメジャパン2015にて。オークションのサイン入りポスター。
同じく会場内の、ローソンのトラック。
○ 駆逐艦などは海上をスケートのように足を動かして滑って進むことが多かったですが、空母などは立つだけで進むことが多かったです。空母など大型艦は偉いから、貫録を見せるためにもそうしたのでしょう。
出撃するときに艦娘に大砲などを後付けしているので、駆逐艦でも戦艦の大砲を付けられないものだろうかと思いつつ、艦の基本性能が異なるから無理という設定なのだろうな、と。駆逐艦の艦娘(かんむす)は総じて小柄ですし。
○ 3話。如月(cv日高里菜)が戦いで轟沈。謎の敵である深海棲艦(しんかいせいかん)(cv榊原良子)と戦うアニメですからいつかは来ると思っていたので、来たか、くらいにしか思いませんでしたが、ゲームをしていないから各艦娘に思い入れがないからでもあるのでしょう。
提督が、相変わらず姿かたちもなく(最終話では影が見えた。)、声もなしで、概ね視聴者の方向にいるというのは、視聴者個々人が提督ということにして、視聴者が物語に入り込みやすいようにしたのでしょう。私としては、提督気分にはなりませんでしたが。
○ 4話。金剛型4姉妹(cv東山奈央)によるコメディの中に、弾が当たりそうになった吹雪を金剛が助けたり、帰港して吹雪と陸奥(cv日高里菜)が抱き合って号泣したり。
如月轟沈の現実を受け入れられない陸奥はもとより、各駆逐艦が上の空になって勉強も手につかない状態でしたから、こういう賑やかなキャラで転換を図ったわけで、金剛が嫌味になることなく、うまく物語を進めて、睦月も現実を受け入れることができました。それでも、如月のファンには不満なのでしょうけれど。
そういう意味で、東山さん、難しい役でしたね。
○ 5話。更にコメディ寄り。加賀と瑞鶴(cv野水伊織)の2空母、巡洋艦の北上しか眼中にない巡洋艦の大井とその他の仲が悪く、戦艦の金剛が協調性がないとは言え、何で6艦の中で駆逐艦の吹雪が旗艦になるのだか。
これも吹雪への提督の試練でしたが。
○ 6話。カレーを作るコメディ。加賀(cv井口裕香)が料理中なのにつまみ食いをする赤城(cv藤田咲)ですが、赤城さんは何をしても素敵で(加賀の目線。)、赤城先輩は何をしても格好良い(吹雪の目線。)ということで、2人とも頬がポッ。恋する乙女ですね。
○ 7話。大和(cv竹達彩奈)登場。箱入り娘過ぎ。
8話「ホテルじゃありませんっ!」。大和ホテルでいいじゃん、もう。
○ 9話。夕立(cvタニベユミ)が改になり、吹雪も改になれとの提督からの命令が。改になると胸や体が大きくなるのね・・・吹雪は違いましたが(10話)。艦娘により異なるらしい・・・・・
○ 10話。赤城が護衛艦として選んだ吹雪への試練。赤城が厳しい。優しさには必然的に厳しさがともなうという当たり前のことなのでしょう。赤城を心配しつつ、吹雪を信頼していない加賀が言いだした吹雪への試練ですが、加賀がもう止めたそうで、意外と甘い。
凛々しい赤城さん素敵、と加賀は思ったことでしょうし、自分のために自分の努力と力を信じて鍛えてくれる赤城先輩って素敵、と吹雪は思ったことでしょう。何をしても、2人にとっては赤城は素敵なのです。
○ 11話。赤城、轟沈しそう。
最終12話。赤城、吹雪らがかけつてて助かりましたか・・・2期も決まったようですし藤田咲さんの大ファンとしては嬉しいですが、声優ファンである前にアニメファンである私としては、この結末はいただけません。日常系やコメディなら問題ないですが、敵の深海棲艦はシリアスですし、3話では如月が轟沈していますし、その流れの中では赤城も沈まなければ不自然極まりないです。2期は、シリアス要素を無くすと方針を変えるなら、それはそれとして受け止め、今後はそういうものとして見ますが。
それにしても、11話ラストで轟沈しそうになった赤城が、「どうして、こんな事態だけは、避けようと。なのに。。。やっぱり、抗えないの・・・・・運命には。」と諦めるのが早く、これまでの凛々しい赤城(特に9話。)はどうしたのか、と思いました。アニメでのMI作戦は現実世界で赤城が沈んだミッドウェー海戦を模しているのでしょうから、それを踏まえての「運命」なのでしょうけれど。
MI島での戦いが終わって如月の髪飾りが浮いてきました(艦娘達は気付いていない。)。この意味については視聴者の想像に任せると制作者は言っているようですが(ニュータイプ5月号)、せめて、艦娘が沈むと深海棲艦になるというありふれたことではないことを期待。
12話OP曲前に「何度でも、何度でも沈むんでいきなさい。」と敵が言っていたことでもありますから、アレですが。
でも、11話後半の出撃前に睦月が如月の墓で、如月に吹雪達を守ってと祈っていたところからして、如月の亡霊が助けてくれたのかも知れません。
12話ラスト、敵が沈むときに何かを言っていましたが、よく聞き取れませんでした。「返して」なのか「愛して」なのか、それ以外なのか。榊原さんの声にも聞こえませんでしたし。
赤城らを守ったのは如月の幽霊だったとか、実は潜水艦に変身して如月は生きていたとかではギャグになりますし。
でも、それら以外だと特に思いつきません。
シリアス系なのか、日常コメディ系なのか、(人によっては、単に多数の声優が様々な声を出すのを楽しむのか、)どっちつかずだったことが問題です。
アニメジャパンと同日、りんかい線の国際展示場駅にて。
国際展示場駅前のローソンにて。
【shin】
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