◎「甘城ブリリアントパーク」（全13話）
京都アニメーション制作。物語には期待していたわけでも期待していなかったわけでもありませんが、その程度の私の期待通りの、まずまずのコメディでした（絵は良いのだろうと期待したとおりでした。）。京アニということで世間の放送後の評判はかなり高いのでしょうけれど、京アニだから一定水準にあることは期待してはいますが見てみないと分からないと私は考えているので。
○ さて、幼稚園児3人がゲスな顔をしたときの絵に力が入っていましたが、何なのでしょうね。ゲスな顔で いすず にプロレス技をかけて苦しめたり、マスコット連中を殴る蹴るの横暴っぷり。
最初は、子供は純真であるがゆえに残酷であるという事実を示したかったのかとも思ったのですが、この園児達は自分達は園児だし客だから仕返しをしてこないと分かっているワルだと自覚しているようなので、多くの子供が純真無垢であるということがファンタジーでしかないということを示したかったのでしょう。合わせて、甘ブリというファンタジー世界に入った時に園児達は特にゲスになるので、善人であっても、状況や環境によって変わるということも示したかったのでしょう。
まあ、単にその方が面白いから、というだけの制作者の意図でしかないかも知れませんけれど。
○ 魔法の国のメープルランドの第一王女のラティファ・フルーランザ（cv藤井ゆきよ）姫は、1年で記憶と成長がリセットされる呪いと、アニムス欠乏の呪い（そのため、他の住人より大量のアニムスが必要で、甘城ブリリアントパークがなくなると消滅するとされている。）をかけられていると。
年50万人、あと3ヶ月弱で25万人以上のゲスト（客）が来ないと甘ブリは閉鎖になる甘城企画との契約だと。その敵である甘城企画の栗栖隆也（くりす たかや）（cv諏訪部順一）は、実はラティファに呪いをかけた魔法使いだと。
魔法の国の住人は遊園地とかで人間を楽しませて、その楽しいという気持ちであるアニムスをエネルギーにして生きているので、魔法の国の住人は消滅してしまうのだと（大道芸人のようなことをしながら人を楽しませても大丈夫だが、それで十分に楽しませられそうな住人は少ない様子。）。
そこに ご神託により選ばれた、友達がいない高校生の可児江西也（かにえ せいや）（cv内山昂輝）が経営再建に取り組むと。
○ 千斗いすず（せんと いすず）（cv加隈亜衣）の声がつまらなそうで、やる気なさそうで、抑揚があまりないので、私もつまらない気持ちに。
1話は可児江を甘ブリに案内して支配人代行をお願いする話なのに、魔法の国が長かったのでお願いの仕方がわからない旨は言っていましたが。名家の軍人ですし、威張ることしか知らないようですし。
いすず の言うことにツッコミを入れる可児江とのバランスで、何とか面白みを感じられるといったところ。
好みも含めた微妙なバランスなのでしょうね。
短いギャグの連続である「繰繰れ！コックリさん」の こひな（cv広橋涼）もそんな感じでしたが、他のキャラがぶっ飛んでいるので、こひな の抑揚のなさが笑いに転じていましたが、これはそこまではコメディではないので、そこまでは至らず。
本編で慣れても可児江と いすず の次回予告が更につまらなそうな話し方なので、その度にある程度戻り、それでも何話かして慣れましたし、本編では いすず も抑揚が出る場面も増えましたし。
○ 暴力的なお菓子の妖精のモッフル（cv川澄綾子）はラティファのおじさんとのことなので、男ということになります。そ、そうだったのか！。
女とエロ好きな花の妖精のティラミー（cv野中藍）、気まぐれな音楽の妖精のマカロン（cv白石涼子）も男だそうで。
3人のおっさんマスコットは自分勝手でゲスなキャラでしたが、可愛い着ぐるみみたいな恰好なので、また、ティラミーの声が野中さんの可愛い声なので、アンバランスなバランスが楽しかったです。
恐竜の外見でエロいトリケン（cv福山潤）の口癖の「前かがみ」がいい味出していたり。
○ 最終13話は番外編みたいな内容でしたが、これに限らず、物語に綺麗に区切りがついたところで最終話にし、こういう番外編みたいなものは中盤で番外編として放送するか、そもそも放送しないかにしてもらった方が後味が良いのですが、イロイロと事情があるのでしょうね。
Blu-ray特典とかにされて見られないよりはマシとは思っていますが。
【shin】
