「ヤマト40周年の節目に贈る 2作品連続劇場公開」とのことで劇場公開された2作、総集編の「宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海」と新作の「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」の感想です。
追憶の航海は、省略し過ぎで分かりにくく、どうかと思いました。
星巡る方舟は、途中を中だるみに感じる人もいるとは思いますが、ヤマトらしい理想と愛と、ヤマトらしい戦いと、ヤマトらしい絶対負けない強さということで、ヤマトとしては普通かと。
◎「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟」(ほしめぐるはこぶね)、2014年12月6日から公開、112分。
「ヤマト×ガトランティス×ガミラス 語られなかったもう一つの航海 2199年、真の結末」
「宇宙戦艦ヤマト2199」(劇場上映後にTV放送。)の帰路の途中での物語。
ガミラスを倒してのイスカンダルからの帰路、ガトランティスに攻撃され、ワープで逃げたら謎の空間に迷い込んで謎の惑星に誘い込まれ、同じく誘い込まれて脱出できなくなっていたガミラスと一時敵対したものの協力関係になって。最後は協力してガトランティスを倒すと。
因みに、2199ではガトランティスは少し出てきましたが、2199の元の1stヤマトではガトランティスは出てきません。
戦艦や戦闘機の戦い、主砲の威力、艦の爆発、遠くから向ってきてドアップになったり、大画面は見応えがあります。
「時に西暦2199年。苦難の航海を経て、目的地イスカンダルで〈コスモリバースシステム〉を受領したヤマトは、いままさに大マゼラン銀河を後にしようとしていた。
だが突如、大マゼラン外縁部で謎の機動部隊と遭遇する。
彼らこそは蛮勇で宇宙にその名を轟かす戦闘民族〈ガトランティス〉。指揮官はグタバ遠征軍大都督「雷鳴のゴラン・ダガーム」を名乗り、艦の引き渡しを要求してきた。
戦闘を避け地球へ急ぎたいヤマトに、突如空間を跳躍し紅蓮の炎が襲い来る。それはダガームが放ったガトランティスの誇る最新兵器〈火焔直撃砲〉の光芒だった。
間一髪、ワープでダガームの追撃を振り切ったものの、薄鈍色(うす にびいろ)の異空間へと迷い込んでしまうヤマト。ヤマトはまるで意志を持ったように舵を切ると、謎の惑星へと誘われていく。事態打開のため、古代、桐生、沢村、新見、相原の5人は惑星へと情報収集に降下する。
地表に降り立った彼らが見たものは、そこにあるはずのない[艦(ふね)]。だがその艦内には先客がいた。それは七色星団の戦いを生き残りヤマトへの復讐を誓う、ガミラスのフォムト・バーガー少佐の姿だった。彼らもまたここに迷い込み、脱出できないでいたのだ。
ヤマトの空間航跡を追ってワープしたダガームもまた、薄鈍色の宇宙へとたどり着く。ヤマトが誘われた眼前に輝く惑星こそ、彼らが探し求めていた宝の星であったのだ。邪魔なヤマトをあぶりだすべく火焔直撃砲の砲門を惑星へと向けるダガーム。果たして古代たちは閉じられた空間を脱出し、ガトランティスの包囲網を突破できるのか。
一刻も早く地球へ戻りたいヤマト、力で宝の星を求めるガトランティス、ヤマトを討たんとするガミラス―――それぞれの譲れぬ想いが交錯する」(HPより。)
劇場のポスター。
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1週目の来場者特典の、ガトランティスの火焔直撃砲(かえんちょくげきほう)のシークレットファイルの一部。
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チラシの表裏。
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→「宇宙戦艦ヤマト2199感想。現代的リメイク。元のヤマトを知らなければ、これはこれで良いのでは」
○ 謎の惑星では、ヤマトを憎むガミラスと少しのゴタゴタはあったものの、古代進の「異星人ともわかりあえる」という理想であり思いで協力関係になるというのも(この理想こそが、愚直な理想こそが、ヤマトをヤマトたらしめている大きな要素であって地球を救うために必要なのです。)、ヤマトが絶体絶命のピンチになるところも、敵艦は戦闘機のミサイル程度で大爆発するのにヤマトは敵の主砲を数発くらっても小破でしかないところも、何よりもヤマトは絶対に負けないところも、相変わらずヤマトらしいです。
ただ物語としては、謎の惑星での逃げ道探しなどの謎解きのような部分が長いと感じる人が多いのではと思います。私は、誘い込んだ者は何をしたいのだろうかとの謎解きとして楽しみましたが、多くの人はそうは思わないのでは、と思います。
このシーンは、協力関係にあってもやがては殺しあうという、誘い込んだ者の思惑通りになりそうになるまでの各キャラの気持ちの動きと合わせて、最初のTVシリーズの「宇宙戦艦ヤマト」からのヤマトのテーマである、憎しみを乗り越えて異星人とも分かりあえるとか、様々な愛の必要性と重要性とか、そこにつなげるために各キャラの気持ちの動きをじっくりと描いたということでもあるのでしょう。
○ パンフには古代進役の小野大輔さん、(ヤマトのメインヒロインは森雪であり続けてほしいですけれど今回のメインヒロインということになっている)桐生美影役の中村繪里子さん、出渕裕監督などのインタビューがあります(なお、主なキャラの声優と主なスタッフの名は載っていますが、パンフは資料でもあるのですから全声優と全スタッフの名を載せてほしいです。)。
その中で小野さんが、「いい世代交代が行われているのは、作品の中だけじゃなくて、僕ら演じる側でもそうでした。」と言っています。
特番としてTVで放送された「宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 発進SP」(30分)では岬百合亜役の内田彩さんと中村繪里子さんの進行で星巡る方舟を中心に紹介していましたが、そこでも現代的に、明るく元気よく、少し萌っぽく、でしたし、更に、軽い萌担当の美影や軽いノリの沢村翔(cv近木裕哉)のようなキャラというのはヤマト2199より前のヤマトには居ないこともあって違和感を感じましたが(昨今の多くのアニメの萌やノリに比べたら、とても真面目ですが。)、現代的アレンジとして、ヤマトファンとしても許容しないといけないのだろうなあ、とは思いますし、それがそうなってもヤマトの物語としての根本が変わる訳ではないので許容して楽しめます。
○ さて、一番好きな声優の藤田咲さんが通信士の市川純(下の絵の三つ編み。)の役で出ると聞いたときは嬉しかったです。
藤田さんは萌え声で演じてはいなかったため役にもヤマトにも合っていたので、それ自体に何の不満もないのですが、ただ、ただですね、ヤマトの通信士と言えば相原義一と決まっています。ましてやヤマトの最初の航海であるイスカンダル往復です。
相原よりも市川純の出番が多かったのは嬉しいのですが、交代しながらなのでしょうから自然ではありますが、相原でも良かったのでは、とは思いましたが、TVでの2199でも若い女子が通信士をするシーンもあって相原の出番が意外と少な目ですし、これも世代交代ということなのでしょう。
イスカンダル往復なので少し引っかかりますが・・・・・・・・・・ヤマト大好きとしても藤田咲さん大好きとしても、悩ましいところです(笑)。
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○ 秋葉原にて。まだ街路樹の葉が落ちていないので、中央が見えず・・・主砲で吹き飛ばしてくれないかなあ。。。主砲で吹き飛ばした後の残骸と考えましょうか。
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パンフ。
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◎「宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海」、2014年10月11日から公開、131分。
これはつい先日、スカパー!のファミリー劇場で放送していたのを見ました(ファミ劇はヤマトシリーズの放送が多いです。)。
何で劇場で見なかったのだろう?。都合がつかなかったのかな?。
○ シーンを少し足しつつも全26話の2199の総集編で、かなり省略しています。その省略の仕方が万遍なく省略している感じであり、そのため、あらすじのような、中身のない物語になっています。
2199を見ていない人が追憶の航海だけを見ても訳が分からないか、浅い物語だと誤解するでしょう。
2199を見ていても、細かい設定を覚えていない人には少し分かりにくいでしょう。
新規カットや、古代進や森雪が時々ナレーションで説明を加えていますが、それでも不足。
省略した物語についていけても、省略のせいで情緒も感慨も何もない物語になっていますし・・・
七色星団の戦いとガミラス星の戦いをもう少し増やして(この戦いでの新規カットが25。)、他はもっと簡単に描くとか、もっと要点をしぼった方が良かったのでは。
デスラー暗殺未遂だって、無ければ無いで済むのですし。
○ パンフ。星巡る方舟を見たときに買いました。
これには全声優と全スタッフが載っています。それでも、上映時間が載っていないのは何故なのだか。
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【shin】