思い付きブログ

一週間フレンズ。感想。1つ1つのシーンが、台詞が、感慨深い。頑張れよ、祐樹!!

 2014年春アニメの感想の続きです。

◎「一週間フレンズ。」(全12話)

僕は重ねる、二人の記憶。
 私は巡る、二人の記録。


 原作未読ですが、1番期待していたアニメです。とても良かったです。

 今春は涙ぐんでしまうアニメが2本ありました。1本は今更見た「劇場版 花咲くいろは  HOME SWEET HOME」(2013年劇場公開。簡単な感想はそのうち書きます。)で、スカパー!で放送していましたが、公開当時に映画館で見れば良かったと後悔しました。もう1本はこの「一週間フレンズ。」です。

 アニメジャパン2014にて。



○ 1話。藤宮香織(cv雨宮天)の声は、細い声だけれど中原麻衣さんかな?どうかな?と思って見ていたら、香織の母の志穂が出てきて、これが中原さんだな、と。声の細さ・太さが少し異なりますが、似ている声です。年をとると声が低くなるものですから、そういう意味でも母娘にはピッタリ。

 月曜になると楽しかった記憶と友達との記憶がリセットされるけれど、家族と、友達ではない人(ただのクラスメイトとか。)のことは覚えているという設定の、日常系初恋物語。
 だから友達は作らず・作らないように、周りに素っ気ない態度をとる香織。

 そんな香織と友達になりたいと思う長谷祐樹(cv山谷祥生)。本音は付き合いたいということのような気はしますが、祐樹はそこまでは自覚していないですし、最後まで恋とは自覚していません。


 だったら、香織と祐樹が恋人になれば家族扱いになって祐樹のことを忘れないのでは、と、(1話で友達になるところから忘れるところまで一回りしたことからも、)多くの人が最初に思ったと思いますが、、、

 そんな祐樹にリセットという秘密を1話で話したのは少し早い気がしましたが、1話で他人から友達になってリセットまでを見せるためであり、それは前置きで2話以降が本題ということでしょう。

 日記を書き、日記を月曜の通学前に読むように自室のドアに紙を貼り、ということを始めて思い出せないけれど前週までのことを知ることが出来るようになり、2人の距離は一層縮まります。


○ 4話。雨の金曜日、祐樹のつまらない嫉妬でつまらない喧嘩をした2人、日記を落としたことに気付かない香織。月曜、祐樹のことを覚えていない香織。友達だったから忘れたのですが、祐樹の友達である桐生将吾(cv細谷佳正)のことは友達ではなかったから香織は覚えていたのですが、それを気持ちで整理できないから将吾と喧嘩したり、悲しんだりする祐樹というのも、有りがちな青春です。

 それを始めとして、なんか、そういう一つ一つが、(基本設定は目新しいですが、)特に目新しくはないエピソードなのにすんなりと入ってくるのは、香織の境遇に共感できるからと、絵も声も良い感じにソフトで淡いためか嫌みにならず、それらの雰囲気が良いからでしょうか。
 何か、1つ1つのシーンが、1つ1つの台詞が、そして結末が、とても感慨深くて、何か、いい気分です。



○ 6話。数学が追試になった祐樹と山岸沙希(cv大久保瑠美)に巻き込まれた将吾と3人で数学が得意な香織の家に勉強へ。

 母がビックリ。「友達」を連れてきたのだからそうですよね。帰り際に祐樹にメモを渡し、翌日、公園に来るようにと。香織が友達記憶がリセットされるようになったキッカケを話したわけですが、信頼できると思ったのでしょうね。

 交通事故に遭って死にかけてからであること、それ以前は誰とでも友達になれる子だったこと、脳などに異常はないから精神的なものかも知れないこと。
 トラウマの方向に物語が進んできました。この方向できちゃったか・・・という感じで、その解決の描き方がどうなるのかに少し不安を覚えつつ見ましたが、そこまで進まず。トラウマ解消の描き方は、コメディではない物語では簡単ではないので。


○ 7話。夏休み、月曜日に学校の屋上で会う2人。祐樹のことを「初めて会ったとは全く思わなかった。」「ねえ、長谷くん、私、長谷くんのこと、知ってるよ。」と言う香織。

 ここまでだと、友達以上に思っているから少しだけですが覚えているとも解せますし、ただの友達だけど付き合いが長くなってきたので覚えているとも解せますし。結局どうして少しとはいえ覚えているのかは明示されなかったですが。


○ 8話、夏休みに4人で海へ。このアニメに水着回は不要だろ、むしろ有害だろ、と思いましたが、着いたら大雨で水着はなし。肩すかしなら肩すかしで、少し残念に思ったり(笑)。



○ 9話。引っ越しで転校してきた九条一(cv浅沼晋太郎)。小学生時に香織と仲が良かったけれど香織は覚えていないと。

 最初は嫌なやつという印象でしたが、香織の事情を知ってからは、悪いやつではないな、むしろ、徐々に普通にいいやつになっていきましたし。

 九条一は九条一なりに香織が好きだったようで、それ故に香織に複雑な感情をぶつけてしまっただけのようです。


○ 11話。小学生の時、九条一が転校する直前に香織と2人で会って、それにより香織と仲良しで九条一が好きな子が嫉妬して他の友達から香織が責められ、それがショックで駆け出して事故に会ったと(その事故で、記憶が一週間になったと。)。

 それを偶然聞いた香織はショックを受けつつも、夜、震えながら、泣きながら日記に書くと(金曜日)。
 
 ここは見ていて凄くせつなかったです。

 記憶問題を解決したいと思っている香織ですから、その理由を知りたいはずですし、月曜日になったら忘れるでしょうから書くしかないですし、でも書くのは辛いですし。
 でも、ショックと向き合うことでしか記憶問題は解決しませんし、祐樹らとのことを覚えていたいし、祐樹らと話をしたいし、ずっと友達でいたいし、と思っている香織としては向き合うしかないことは分かっているわけで。
 特に祐樹らと友達になってからは記憶問題を解決したいと強く思うようになっているでしょうし、友達の楽しさを知ってより解決したいと思うようになっているでしょうし、その裏返しとしてのこれまでの香織の深い深い孤独が悲しいです。

 更に、月曜日からはこれまでよりも少し明るく振る舞う香織が悲しいです

 対して理由を聞いた祐樹は、若さゆえ、香織に変な気遣いをし、却って香織を悲しませ、不安にさせると。


○ 最終12話は、キャラの涙に合わせて涙ぐんでしまうシーンばかりでした。書いていても涙ぐんでしまう。とか書きつつ、恥ずかしいので、ツッコミを入れながら話を追うという、台無しなことを敢えてしてみましょう。
 これでこのアニメへの印象が悪くなっては困りますが、そこは私の気持ちを察してください。

・ 階段での沙希と将吾のシーン。
 「嫌いだったら、こんな悩んでなんか。

 と言う沙希の涙と「じゃあ、これからも頼りまくってもいいですか。」、将吾の返事に笑顔で「ラジャー」と言う沙希のいじらしさと可愛さ。
 (→10話で将吾に「男の人だったら、結婚すればずっと一緒にいられる。桐生くんとだったら、家族になれる。あたしね、もう1人になりたくないんだ。だから昔決めたの。結局1人じゃ何もできないから、誰かに頼りながら生きていこうって。桐生くん凄く頼りになるし、しっかりした旦那さんになるだろうし、私の旦那さんに」「完全に冗談てわけじゃあ・・・」と少しばかり冗談めかして言ったことと合わせ、少しあざとく見えなくもないですが、沙希だから許す。大久保さんの演じた役では一番のお気に入りです。)


・ 大晦日に偶然、だけど会いたくて、会えるかも知れないと思った橋に行って会えた2人。会えた驚きと喜びを表す2人。少し歩く2人。少しが少しでなくなる2人。念願の2人クレープ。照れて包み紙ごとクレープを一気に食べる祐樹。
 (→いや、分からんではないけれど、、、ヤギじゃないんだから。。。それより、恋だと気付けよ、祐樹。)

 別れがたくて自宅近くまで送ることにした祐樹と喜ぶ香織。
 (→付き合い始めの初々しいカップルと同じだよ。だからさっさと付き合えよ。。。尤も、一週間でリセットされる香織は、恋をしても実感としての恋は忘れるでしょうし、小説等の知識としてしか恋というものが分かっていないでしょうけれど。)

 神社前で、「少し早いけど、初詣していかない?」と言う香織。
 (→大晦日なんだから、早いというより遅いだろ。。。)。
 祐樹に距離を置かれて戸惑っていた香織が泣き出し、変な気遣いで却って香織を悲しませていたことと自分の「気持ち」に気付く祐樹。
 (→遅いよ!祐樹。でも、それが青春であり初恋なんですよね。というか、祐樹は恋とは気付いていないけれど。。。)

 そこに香織を探しに来た母の志穂。
 (→6話からして志穂が2人を見つけたら気付かれないようにその場を離れるか、一声かけて去るはずで、もう泣いていないので、香織の邪魔のようなことをするのは不自然ですが、2人でいると知ったら父が卒倒しかねないということでそれらしくしていますが、もうしばらく2人でいることにより3学期の登校前に2人が会う約束(本当の初詣。)をすると3学期初日の名シーンが成立しなくなるという都合でしょう。)

・ 3学期初日の教室、仲良く話している香織の友達の芹沢舞子(cv角元明日香)と西村藍(cv田辺留依)、友達と話す九条一、そして仲良くじゃれている沙希と将吾を映してから。
 (→沙希と将吾にはホッとしました。)

 机で何かを書いている香織。
 (→初日なので普通の女子高生なら芹沢と西村と話をしていそうなものですが、、、祐樹が声をかけてくるのを待っていたんでしょうね。)

 近づく祐樹。
 それに気付いて固唾を飲んで見守る5人。緊張する視聴者。
 祐樹「藤宮さん
 香織が立って2人向き合い、
 祐樹「俺と
 香織「私と


 祐樹&香織「友達になってください。

・ そのまま続いたエンディング曲は「奏」(かなで)の2番からというのが良く合っていましたし(それまでは1番)、1話からのシーンを振り返りながらという、この一連の流れはイロイロとこみ上げてくるものがありました。

 ここに至るまでに1話からイロイロとあって、まだイロイロとある途上であって、このまま2人がすんなりと付き合うとも思えませんし、まだ紆余曲折があるのでしょうし、記憶が無くなる問題は全く解決していませんし、付き合っても別れるかも知れませんし、ですが、そうだとしても前向きな2人の未来が予想できる、とても素晴らしく綺麗な終わり方でした。

 それだけに、ED曲後の祐樹の日記のシーンは何だったのか?。日記に書いたことはED曲前に祐樹が語っていますし、祐樹が日記を書いているかどうかを示すことはあまり物語に関係のない話ですし、「藤宮さん、いつも何書いてんだろう。」との台詞がありましたが香織が祐樹と異なる趣旨のことを書くとも思えませんし、日記の最後の「何度でも・・・、何度でも」を改めて示すことによってまだまだ一波乱ありますよ、ということをより示したかったのかなあとも思いましたけれど、そうだとしても余計な感じ。綺麗な終わり方過ぎて制作者が逆に戸惑ったからとか?。


○ さて、雨宮天さんと山谷祥生さんの初々しい話し方と声が良い感じで好感が持てましたし、中原麻衣さんと細谷佳正さんが少し引き締め、大久保瑠美さんが少し乱すという、上手い具合にバランスのとれた配役とキャラでした。

 また、雨宮天さんが香織として歌うエンディング曲の「奏」はスキマスイッチのカバーですが、歌はどちらかと言うと下手なのですが、あの名曲を下手に歌うなとは1話では思いましたが、それでも祐樹と香織の気持ちが上手く表れている歌い方と歌詞がアニメに合っているからでしょう、カバー曲を良い歌だと思える上に聞くと涙ぐむカバー曲というのも私にはとても珍しいです。


 秋葉原でもらったポケットティッシュ。
 香織から祐樹への言葉。
 頑張れよ、祐樹!!
 「今日のこと、明日またいっぱいお話してね。



【shin】

コメント一覧

shin{流れ星}
http://yaplog.jp/shin99shin/
>ざっくさん
 まあ、長くなります(^_^;)。

 祐樹は、もっと頑張らないといかんですよね。一歩引いてしまう気持ちも分かりますけれど。
ざっく
http://yaplog.jp/rockgamer/
さすが、楽しんだ作品のレビューは長い!(笑)自分もこの作品は毎回楽しみでした。でも、主人公の男の子はちょっとウジウジしてて、見ててイライラしましたね。
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