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「猫物語(白)」1話感想。「羽川翼という私の物語を、しかし私は語ることができない」。人は勝手に助かると阿良々木は言うけれど、羽川は?

◎ 2013年夏アニメの「猫物語(白)」の感想です。

 今夏から2クールの「〈物語〉シリーズ セカンドシーズン」全体のキャッチコピーは、
青春を、すべて見るまで終われない。


 その中で、数話で区切りとなって、関連するものの別の話になるので、その区切りで感想を書こうと思っていたのですが、各話を見終わってからメモ的に書いておいた感想が長くなったので、「猫物語(白)」の放送はまだ途中(3話終了。)ですが、この辺で載せておかないと後が大変になりそうなので、途中までの感想を載せておきます。

 夏アニメも、原作はどれも読んでいません。

 これは意外と感想が書きやすいです。前3作も見ているので全体的な流れが推測しやすいこと、個人について掘り下げた具体的な話なので少なくとも最初の2作「化物語」「偽物語」よりは分かりやすいことからかも知れません。物語シリーズのキャラでは羽川翼が一番好きだからとか、物語シリーズの声優では堀江由衣さんが一番好きだからとか、ではないと思う、、、、、多分。。。。。

 下は、1話のベストショット。八九寺真宵(cv加藤英美里)と話す羽川。



○ 毎度書いていますが、書いてもどうにもならないでしょうけれど懲りずに毎度書きますが、台詞や思っていることの一部を文字で見せるのは良い表現ですが、巻き戻して止めて見ないといけないスピードではやめてもらいたい。視聴のリズムが乱れ、物語が上手く入ってきません。

 物語シリーズのアニメは、楽しいという表現はあまり合っておらず、良いとか凄いとか、そんな表現の方が妥当です。
 1作目の「化物語」が一番良かったですが、2作目の「偽物語」は阿良々木姉妹が騒々しかったことを除けば良かったですが、基本的に後の作品ほど質は落ちますが、それでも、3作目の「猫物語(黒)」(ゴールデンウィーク中の話。)も良かったですし、4作目のこの「猫物語(白)」(2学期始めの話。)も今夏開始アニメではダントツの良さです(夏アニメが全体として今一つだということを抜きにしても。)。


◎「猫物語(白)」は、何でもあるがままに受け入れてしまう、

 良く言えば、母性の強い羽川翼の、あるいは、優しい羽川翼の、

 悪く言えば、アイデンティティがない羽川翼の、空虚な羽川翼の、あるいは、他人のことはどうでも良くて他人に無関心な羽川翼の、

 気付きと成長といったところでしょう
(3話まで見たところでは。)。


◎「猫物語(白)」1話「つばさタイガー其ノ壹」羽川の自宅焼失、戦場ヶ原家へ居候。


○ 「羽川翼という私の物語を、しかし私は語ることができない。

 「そもそも、羽川翼という名前が、既に不安定だ。私は幾度か名字が変わっている。だから名前に、アイデンティティを求められないのである。少しも。全く。
 これまで私が、私と向き合ってこられなかった大きな理由は、私が自分の名前を自分のものとして認識していなかったからなのかも知れない。

 ならば私はまず、自分の名前を知るべきだ。それでこそ、初めて私は、私を定義できるだろう。

 これは、阿良々木君が大袈裟に、さながら歴史上の聖人や聖母のように語る私が、ただの1人の人間であることを知ってもらうための物語だ。私が、猫であり、虎であることを。そして人であることを知ってもらうための、のきなみガッカリしてもらうための、裏切りの物語

 さあ、悪夢から目覚めるときが、やってきた。」

 いきなりこう来たか。

 これは、「何でもは知らないわよ。知ってることだけ。」という、謙遜しているけれど実は自慢になっている誉められた
ときの口癖が「化物語」の11話~15話の「つばさキャット」編(6月の話。)の13話後半で

 「何でもは知らないわよ。。。何にも、、、知らない。

に変わった羽川翼(cv堀江由衣)も踏まえていて、惹き付けられる導入です。


○ 広い自宅なのに自室がないので廊下で寝ている羽川、この辺の事情は「猫物語(黒)」で描かれました。

 そういうものだと思っているからか、普通にどころか、気分良さそうにすっきりとした表情で羽川は寝起きしています。(私の朝は、どよよ~ん、としているのに。。。)

 ただ、この後の火事の後に例の廃墟で段ボールを敷いて寝たときに「それでも、自宅よりはよく眠れた気がする。」と思ったこととは矛盾するので、両親が近くに来るかも知れないから自宅では外向けの顔をしているといったところでしょう。
 (それですら、「猫物語(黒)」で両親のことを、「多分、あの人達は、私の顔も覚えてない。」と言っていたことからすると少しだけ違和感はありますが、そんな関係にある両親であっても、万が一にも見ているかも知れないからそういう外向けの顔を自然にしている羽川だということでしょう。悲しい羽川です。


 食事は各自が各自のものを作るから調理器具も両親と羽川の3人分あるというのは目が点ですが、羽川が自分で作った1人での朝食は、2話後半によると羽川は味を気にしていないのに、見かけは気にしているのかも知れませんが、主菜副菜のバランスも良く、普通にどころか気分良さそうにすっきりとした表情で食べています(栄養を気にするだけなら、朝は忙しいのだから、朝食は栄養補助食品で十分。)。(私の朝食は、どよよ~ん、としているのに。。。)

 これは、両親が見ているかも知れないということのほか、きちんとした食事という外に出しても恥ずかしくない朝食を作ることによって羽川翼を自然に/無意識に演じる羽川というのが伺えます。


○ 1話後半、通学後に自宅が火事。教室から煙と自宅が見え、そこが自宅だと分かる位に大きな家。かなり大きな家らしいことは、「猫物語(黒)」での家の絵と部屋数の多さの説明からも分かりますが、かなり大きい家。その家の、布団を敷いても横を人が通れる位の広い廊下で寝ていた羽川。それなのに、「私の家が家事だ。」と思わず自分の家であると言ってしまったことに自分自身で驚く羽川。

 火事で寝る場所がなくなったので焼け跡を見に行く羽川というのは、「思いのほかショックだった。頭の中が真っ白になるくらい、ひどい衝撃を受けた。」と思うくらいに慌てたということでしょう。
 しかしその後はそれ程慌てず、しかし不安や戸惑いは少し見て取れますが、例の学習塾の廃墟に行く羽川というのも、状況を結構すんなりと受け入れています

 これらも、2話のラストの伏線だったんですね。


○ ここまでは理解できる展開として見ましたが、戦場ヶ原ひたぎ(cv斎藤千和)が羽川を一晩中探し回ったというのに少し驚き。

 阿良々木暦(cv神谷浩史)が町の怪異と戦っていることを戦場ヶ原が知っていたとしても(この時点では、感づいてはいるが阿良々木からは知らされていない。1話後半で阿良々木から2人に怪異退治をしている旨のメールが来る。羽川が虎の怪異を見たことは知っている。)、羽川のことでそこまで必死になる戦場ヶ原だったんですね。ましてや泣きながら羽川の頬を何度も叩くほどに、だなんて。


 仲が良いという軽い言葉では2人の関係は適切には表現できませんが、これまでの物語シリーズで怪異の苦難を乗り越えてきたことや、阿良々木が羽川のためなら死んでも良いと思う位に羽川のことを思っていて、一方、羽川が阿良々木を好きだということを知っていて阿良々木と付き合っている戦場ヶ原と羽川の間の奇妙な連帯感のように、会話をそれ程交わさなくても仲が良い関係というのは伺えましたが、そこまでとは思わなかったということです(ここでは私は敢えて「愛」を使っていませんが、取り敢えず、1話ラストで戦場ヶ原が「好き」を使ったことに合わせています。)。

 まあ、叩かれたことを羽川が「全然痛くない。だけどすごく痛かった。」と思っているように、羽川から見ても2人の関係が良いものであることは確かです。

 まあ、火事の前に学校で戦場ヶ原は、「そうね、一緒に死んで上げることくらいはできるわ。」とまで羽川に言っていますから(1話前半)、私の気にしすぎでしょうけれど。


 また、2話前半で御飯を食べながら、2人で何を話すかという話から、阿良々木のどこが好きかを話そうという羽川の提案に対し、それがモレると阿良々木が調子に乗りかねないから、どこが嫌いかを話そうと提案する戦場ヶ原に対し、真顔で身を乗り出して「のった。」と羽川(何が話し合われたかは不明。)。
 阿良々木を好きな2人がこういう会話をするなんて、良い関係です。ここでの話の内容は、後で生きてくるのかなあ。


○ 2人でのシャワーの前、1話ラストで戦場ヶ原が真顔で、
 「阿良々木君のこと、今でも好き?」
 「うん。今でも好きだよ。」
と優しい笑顔で即答する羽川


 2話冒頭での羽川が阿良々を好きになった時の話はまた後でという語りと、2話ラストにつながります。


【shin】
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