Local-Liner ~静サツ雑記帳

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18きっぷで留萌本線全駅踏破の旅 第4回 おらが町の木造駅舎~秩父別駅

2016年01月15日 | 鉄道 ‐ 旅行(2016年)




 本日2駅目は、深川から2つ目の秩父別駅。秩父別町の中心駅です。



 私1人を残して、キハ54-527は深川へと走り去っていきました。




[駅データ/秩父別駅 Chippubetsu]
(1954年、「筑紫(ちくし)」より改称)
開業:1910年11月23日
構造:1面1線(かつては2面2線)
由来:『筑紫』『秩父別』ともに、アイヌ語由来。
「チッ・クシ・ペッ」chip-kush-pe(t)(舟・通る・もの(川))または「チ・クシ・ペッ」chi-kush-pet(我ら・通る・川)




 幌糠同様、開業時からある駅で、当初は筑紫駅を名乗っていました。筑紫というと福岡県の旧国名も筑紫ですが、あちらは「つくし」です。
 この駅のある秩父別町は、開業当時秩父別村だったので、由来が同じなのに駅名と町の名前が異なるという状態が長年続いていました。
 尚、由来にはいくつかの説があります。音から考えると、山田秀三(「北海道の地名」)のchip-kush-pet説がもっともそれらしいですが、当の秩父別町(「秩父別町ホームページ」)は由来をchi-kush-petとしているため、真相はいまだ不明です。

 駅構造は、これまた幌糠と同じく、対向式ホームの片側を廃止した1面1線です。



 ホームの深川側端にある小屋。かつての信号機器室でしょうか。
 もっとも、深川~峠下の閉塞は信号機設置駅のみの配線で済む特殊自動閉塞ですから、使われていないでしょうが。



 さて、ホームに立ってまず目に飛び込むのが、使い古された木造駅舎です。

 


 激しく主張してくるホーロー板。柱という柱に設置されています。そこまで秩父別連呼しなくても……



 ひとまず外へ出てみます。あれ、こんな駅舎だっけ?



 Wikipediaさんによればこんな駅舎なはずなんだけど――(Wikipediaより抜粋)



 近づいてみてみると、上は生木、下部にはなんとプラスチック製のおおいが取り付けられています。
 どうやら、外側を徹底的に覆うことで駅舎の体裁を保ったようです。



 駅入り口は塗り替えだけにとどまっています。



 しかし、そのせいで外観の違和感がより増す結果に。屋根も新しい材質に置き換わっています。

 全国各地で取り壊される運命にある木造駅舎ですが、秩父別駅駅舎は徹底的なリニューアルな上で残ることが出来ました。しかし、見た目だけだとこれを木造駅舎といっていいのかどうか。

 さて、この駅舎を横から見ると……



 !?



 なんと、手を加えられているのは正面から見える範囲だけで、ホーム側は何も手を加えられていないことが発覚。



 おまけに、外板の張替えに伴って旧駅舎のパーツは一部切り取られているため、違和感がさらに増しています。まさに『頭隠して尻隠さず』状態。



 無人化されている秩父別駅は、駅舎横からも入ることが出来ます。もうなんなんだこの駅。



 ひとまず見回ったところで中へ。
 清掃の行き届いた広い待合室をもちます。



 角にそびえるストーブです。これのおかげで中はとても快適です。



 窓際にはプランターが設置。ストーブのおかげで、温室になっています。



 深川まで10分、旭川まで最速30分、滝川まで最速30分と、アクセスは上々です。



 秩父別町の中心だけあって、全列車が停車……といいたいところですが、下り始発は通過します。まあ、朝朝5時50分ごろ(通過)の増毛行きを止めたところで乗る人はいなそうですが。



 封鎖された窓口が掲示板になっています。



 町の代表駅なので、駅内にも秩父別町のアピールが見られます。



 外観にはいろいろ思うところがありますが、徹底的に改築してまでも秩父別駅を守ろうとする町の意気込みを感じさせる内部でした。



 駅の外に出ました。



 遠くから見た駅舎。改築されても、木造駅舎は存在感があります。木造駅舎なのかという疑問はさておき。



 トイレは駅前広場の片隅にありました。



 駅から南へ数分歩くと、国道の跨線橋があります。峠下から彼方に消えた国道は、秩父別で再び線路と出会うのです。



 上から秩父別駅を眺めて。



 国道を下ると、古びた観光案内板がありました。
 秩父別の町は駅(右上)と役場(左端)にはさまれた区画に密集しています。
 


 秩父別の中心部。一応床屋や喫茶店などお店はいくつかやっていましたが、大きな店はない様子。



 交差点を左を曲がると、すぐに大きな建物が現れます。秩父別温泉「ちっぷ・ゆう&ゆ」です。このあたりでは大きな温泉施設で、県外ナンバーや送迎バスまで乗り入れていました。
 時間があれば入浴していきたいところですが、今回はスルー。



 同時にここは道の駅「鐘のなるまち・ちっぷべつ」となっています。



 というか、温泉施設をそのまま道の駅にしたというのが正しいでしょうか。
 道の駅としての施設はこれしかありません。温泉にもレストランがある(レストランのみの利用も可能)なので、こっちは完全におまけです。



 ここの名物は、駐車場の片隅にそびえ立つ開基百年記念塔。頂上が展望台になっています。



 秩父別は屯田兵開拓によって誕生した町ですが、作業時間を鐘楼の鐘で知らせていたそうです。記念塔はその鐘楼をイメージして作られたものです。中にはきちんと鐘が埋め込まれ、1日4回鳴らしています。



 早速入ろうと思っていたら、中は少年野球チームが階段登りのトレーニングをしていました。さすがに練習の邪魔をするわけにはいかないので退散。
 ちなみに入場は無料です。



 繁華街に戻り、セイコーマートに寄りました。ここで昼飯や水分を調達します。駅から近い場所にあって本当によかったです。



 道道372号秩父別停車場線と名前のついた通りを通って駅に戻ります。駅周辺は住宅が密集しています。



 30分ほどで帰着。待合室で時間をつぶします。

 そして11時18分。駅についてからちょうど1時間後。



 次に乗る4925Dがやってきました。



 第2回で『留萌本線は基本的に単行』と書きましたが、その例外がこの4925Dです。この列車だけは、キハ54 2両で運転されます。

 ということで、4925Dに乗って次の駅を目指します。



 次回予告:



 あっ……




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