Local-Liner ~静サツ雑記帳

静岡運転所札幌派出所=静サツへようこそ。
札幌圏の鉄道を軸に、気ままに書き連ねていく日記です。

桜色、はるかに――2014・03 第4回 水島撮影記 2日目

2014年04月21日 | 鉄道 ‐ 旅行(2014年)
 3月12日、朝6時20分。



 私はダッシュで水島臨海鉄道の倉敷市駅(JR倉敷駅に隣接)にきていました。



 停車中のMRT300形の始発列車に乗り込みます。危ない危ない。これを逃しては、今日の目的一つ目が早くも終わってしまうところでした。


[水島臨海鉄道 (列車番号不明) 倉敷市6:20→三菱自工前6:48]



 早朝の倉敷市駅を離れます。遠くのJRホームもまだ朝ラッシュには早いです。



 球場前を出ると、線路は高架になります。1973年に高架化された区間です。



 西富井駅手前で、線路がはがされた高架橋が見えます。この線路はかつて専売公社倉敷工場(1996年に閉鎖)までつながっていました。



 交換駅の西富井。前方には立派なトラス橋が控えています。



 対向列車を通して発車。



 福井を過ぎると線路は地上に戻り、町工場の裏手を進みます。



 昨日訪れた浦田駅。



 浦田からは再び高架となります。



 交換駅の弥生。



 栄~常盤間は水島臨海鉄道で最も駅間の短い区間で、わずか400メートルほどしかありません。栄駅停車中も、次の常盤駅のホームが見えます。



 常盤駅を出てすぐポイントに差し掛かります。ここは既に水島駅の構内。線内を貨物列車が走る水島臨海鉄道では、交換設備が長めにとられています。



 水島駅に到着。三菱自工前発の列車が隣のホームに入線しようとしています。
 列車の左奥に見える高架線は、水島臨海鉄道港東線のものです。
 実は、水島臨海鉄道には水島本線・港東線・西埠頭線の3つの路線があります。これまで単に『水島臨海鉄道』と呼んできた、つまり旅客営業をしている倉敷市~三菱自工前はこのうちの「水島本線」です(正確にはちょっと違いますが)。



 水島駅を発車。車内は私を含めて4人になりました。それもそのはず、ここから先は完全な工業地帯。工場に用がある人以外は使うことがない区間です。



 タンクや煙突など、工場独特の施設が眼下を占めます。



 高架線をゆるりと降りたMTR300。



《三菱自工前 6:48着》

 明け方の三菱自工前駅に到着しました。



 駅についた車両は回送列車としてすぐに発車します。



 三菱自工前の名前の通り、産業道路を挟んで三菱自動車の工場が目の前にそびえる駅です。旅客営業の終点駅です。



 ホーム概観。道路と線路に挟まれ幅は1メートルほどしかありません。椅子も折りたたみ式になっています。



 7時5分。車庫から出てきたキハ20がやってきました。この入線に間に合うのは、始発列車しかなかったのです。



 朝陽を浴びるキハ20。この時間から乗る人はいません。



 キハ20の停車時間は長くありませんでした。乗車がないのを確認するとさっさと水島に向けて発車してしまいました。当初はホーム側からも撮る予定でしたが、踏切を渡って反対側へ渡る時間さえありませんでした。

 キハ20は朝2往復します。その間に、キハ20のねぐらにお邪魔することにしました。



 産業道路を歩きます。トラックの排気ガスが肺に入ってきました。



 徒歩で10分ほどのところに、「倉敷貨物ターミナル」はあります。
 先ほど「倉敷市~三菱自工前は「水島本線」」と言いましたが、水島本線の終点はここ倉敷貨物ターミナルとなっています。 三菱自工前からおよそ800メートルほど西に離れたこの駅は、主に三菱自動車関係の貨物を取り扱っています。



 そして、ここは水島臨海鉄道の車両基地にもなっています。
 三菱自工前止まりの列車は全て、いったん車両基地に引き上げます。そして、点検の後三菱自工前へ送られるのです。



 朝なのでMRT300形もまだ数両が編成を汲んで待機しています。朝ラッシュ時は全て2両編成です。



 それまでキハ20とMRT300形だけだった水島臨海鉄道に、新たな車両がやってきました。久留里線に残っていたキハ30・キハ37・キハ38です。(写真はキハ30)
 このブログでもプレイバック2012(「或る希少気動車たちの記録」シリーズ)で紹介しましたが、あの後大多数が水島臨海鉄道に移動。キハ20の後任につくことが決まりました。運転開始も5月12日からと公式から発表されました。



 で、残るキハ37とキハ38ですが……なんということでしょう
 片方はなぜか水色に塗られ、もう片方はなんと国鉄気動車色に塗られていました。どうしてこうなった。



 新水島色(?)となったキハ38+キハ37。なぜキハ20やMRT300形と同じ白+青帯の水島色にしなかったのか。



 そして国鉄気動車色になったキハ37。時代背景からして国鉄色をまとうことのないはず(詳しくはプレイバック2012を参照)の車両が、ここにきて国鉄色になりました。



 水島にいるキハ20には、国鉄色を残したキハ203とキハ205もいます。それぞれキハ20-338、キハ20-331から改番されていますが、残りのキハ20ともども国鉄時代からさほど変わっていません。



 国鉄色キハ20のアップ。やはりキハ20は国鉄色が似合います。



 道路をさらに進むと、産業道路が途絶えます。前方の工場はJFEメカニカル倉敷事業所です。



 専用線が中に続いています。かつては鉄鋼の積み出しをしていたそうです。



 倉敷貨物ターミナルの反対側へやってきました。コンテナの奥に気動車たちが見えます。



 折り返してきました。



 逆光のキハ20。



 下回りを撮影。



 順光側。よく見ると、国鉄色の塗り分けが微妙に違うのが分かります。



 ターミナル上空にかかる道路橋を上って、上から見てみることにします。



 ターミナル全景。



 キハ20のアップ。



 キハ30・38・37、MTR300形、DE10が勢ぞろい。



 道路橋から三菱自工前駅方面を見下ろします。左手に見える大きな工場が三菱自動車です。



 列車の時間が近いので駅に戻ります。



 8:03発の列車が来ましたが、MRT300形なのでスルー。



 本題は次の列車です。



 8時23分。キハ20が入線しました。



 駅で待っていたのは私含め2人だけ。
 車掌の合図でキハ20は三菱自工前を発車しました。

[水島臨海鉄道 (列車番号不明) 三菱自工前8:23→倉敷市8:55]
《三菱自工前 8:23発》

《水島 8:26着》

 三菱自工前ではほとんど停車時間がないので、水島での交換待ちの時間を利用して撮影をしました。



 運転台。



 ガラガラ(DMH17的な意味でも)なうちに車内を一枚。



 側面。



 ドアスイッチがむき出しになっています。キハ20では乗客が自分でドアを開ける必要があります。

《水島 8:30発》



《倉敷市 8:55着》

 およそ25分の道のりはあっという間に過ぎ、終点の倉敷市に到着しました。

 

 停車中に車番をチェック。



 折り返し列車で最後の乗車としました。

[水島臨海鉄道 (列車番号不明) 倉敷市9:00→三菱自工前9:29]
《倉敷市 9:00発》



 発車してすぐ、EF66の貨物列車とすれ違いました。



 球場前~福井間の高架。



 途中列車交換をしつつ水島港を目指します。



 水島臨海鉄道と名がついていますが、戦前戦後と続く大干拓&埋め立てのおかげで、海を見ることができるのは水島~三菱自工前のわずかな間だけです。



 三菱自動車の工場が見えてきたら、終点はすぐそこ。

《三菱自工前 9:29着》



 三菱自工前は定刻で到着。これにてキハ20の朝の運用は終了です。



 着後回送されていくキハ20。



 あとはMTR300の倉敷市行で戻るだけ。
 ちなみにこの倉敷市行が出ると、次の列車は3時間後になります。

[水島臨海鉄道 三菱自工前9:47→倉敷市10:14]



 ということで、水島臨海鉄道編、これにて終了です。

 まあ、まだ先は長いんですけどね。

 続く!


おまけ



 水島臨海鉄道はフリー乗車券がないので、毎度料金を払う羽目に……


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