その6【犬】
今は居ませんが、ずっと、とても身近な存在。
ロロ
初代
彼は私が生まれる前から我が家におりました。
共働きだった両親が番犬として迎えたようです。
立ち耳、巻き尾でしたがどうやらスピッツが御先祖にいたらしく
やや毛は長めの中型犬。
子犬時代にあまりかまえなかったせいか、
家族以外の他人対する警戒心が強く、
毎日顔をあわして世間話するご近所の人でも吼えまくられていました。
しかしこれが親戚とかだと年一回来るか来ないかな叔父さんでも
吼えられたりはしないんですよ。
犬の鼻にしかわからない共通の匂いでもあるのか、
応対する我々の声のトーンを聞き分けているのか。不思議。
彼の九年の生涯は今だと少し短く感じられるかと思いますが、
当時は犬は外で飼うのが普通でしたから…。
彼の死は七歳の私が初めて経験した身近な者の死でした。
二代目
初代が死んで一年余りして彼は我が家に来ました。
すごく嬉しかったのは覚えているんですが、
犬を飼いたいと強請った覚えもないんで、親に聞いたら
弟が飼いたいと言ったらしい。で、
親父殿が知り合いのところで生まれた
子犬を貰ってきたということらしい。
名前は初代と同じロロ。親父殿曰く、
初代の子犬の頃に似ているからというのが命名理由だそう。
先代と同じ名前も貰った子犬は元気で愛想良く、
水に濡れるのが大嫌いで、ちょっとどんくさい、
先代とまったく違う性格の犬になりました。
立ち耳、巻き尾。
どうやらシェパードが混ざってる感じの黒いマスクに
全体は茶色ですが背中に黒い毛が混ざってる。
目もなんとなく洋犬っぽい明るい茶色でした。
好物はたこ焼きと焼き芋。
何故か鳥用の粒餌(ヒエとか)も好きで
よく鳥篭付近の地面をフンフンしてました。
愛想が良かったのでご近所の人にも可愛がられ、
毎日、家の前を散歩で通る保育園児集団に手を振られ
彼は十七年頑張りました。
元祖
我が家で暮らした二匹のロロ以外にもう一匹、
ロロという名前の犬がおりました。
親父殿の実家で飼われていた彼の命名者は、
どう考えても親父殿。
さすがにその頃の私は3、4歳なので記憶もあやふやですが、
初代と重なる時期に飼われていましたから、
親父殿が結婚する前から居たようです。だから元祖。
小さい私は同じ名前の犬にちょっとばかり混乱。
姿は写真も残ってないのであやふやですが、
白っぽい中型犬だったかな。吼えられたりした記憶はないので
愛想のいい犬だったと思います。
ロロ。
個人的には響きも可愛いし良い名前だと思います。
しかしどうも聞き間違えられやすくて、
「ロロ」
「ポポ?」とか聞き返されたり。
母方の祖母なんかは「ドロ?」と聞き返すので、
「ロロ」と訂正しても「そうか、ドロ~」とやってました。
さて猫以外のペット語り、これにて終了。
初代猫・ハナについてはまた別の機会にでも。
長々の語りのお付き合いありがとうございました。