両親が不仲のは分かっていたが、
いざ本当に別れるとなると悲しかった。
父と母、どっちについていくべきかもわからなかった。
そんな僕を支えてくれたのは、
ホストファミリーのママの言葉だった。
「マサヒロ、ここはあなたのもう一つの家だし、私たちも同じくあなたの親よ。
例え両親が離婚して、行く場所がなくなっても、あなたには帰る場所があるのよ」
そう言って僕を抱きしめてくれた。
僕にはいざという時に、帰る場所がある。
何かあった時には、支えてくれる人がいる。
そう思えるとものすごく安心できた。
僕が親の悪口を言うと、ママはこう言って僕を𠮟った。
「自分の親のことをそんなふうに言ってはいけない。
最終的に、自分が苦しくなるから。
親にも大人の事情がいろいろあって、
いつも正しいことができるわけではないのよ。
あなたにとっては傷つくことがあったかもしれないけど、
あなたがここに来ることができたのも、
私たちが出会えることができたのも、
すべてご両親のおかげなのよ。
それには感謝しないと」
そう言われると、少しずつ親に感謝する気持ちになれた。
心が救われる言葉をいつも言ってくれる
僕にとってみたらここは大切な家族だ。
このような話は、似たようなケ-スがたくさんあります。
上記のコメントは
神奈川県茅ケ崎市内にある、
さまざまな事情から家庭で暮らすことが出来ない、15歳~19歳の少年たちの就労施設を支える
自立援助ホーム「湘南つばさの家」代表の前川礼彦さんからいただきました。
そのホームで巣立った子の中には、
学校の教員になった方もいらっしゃるそうで、
その支える素晴らしい姿勢にはいつも感動をいただいています。
代表の前川さんは、人生のピンチに遭遇した時、言葉の持つ力の素晴らしさを感じる、と
おっしゃっていました。
ことばを学ぶ
大切な事なのかもしれません。
今日の日も明るい心で良き一日でありますように。
湘南話し方センター
所長 松永洋忠
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