鈴木頌の「なんでも年表」

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支石墓文化と晩期縄文人

2021-03-17 17:15:33 | マンロー
日本の支石墓文化は晩期縄文人がになった   1.渡来民と縄文人を巡る議論   ① 弥生文化を担ったのは渡来民であることは、論をまたない。 ② しかしその渡来民がいつ、どこから、どのようにやってきたのかについてはまだ定説化はされていない。 ③ とくに渡来民と土着の縄文人がどのように混血して日本人の原型を形成したのかについては、いまだに多くの議論がある。   . . . 本文を読む

マンロー 3つの哲学論文

2021-03-17 17:15:11 | マンロー
マンローは生涯に4つの哲学論文を発表している。最初のものは横浜で出版したもので、インド滞在中に着想し、香港で仕上げられ、横浜で出版したとされる。出版時はまだ日本に定着していたわけではなく、香港に居を置きながら香港ー横浜間の定期航路の船医として何度か横浜を訪れるという期間だった。この本はすべて散逸し、現在はその内容はわからないままになっているようだ。2番めの本はSoul in Beingという書名で . . . 本文を読む

出村文理 「マンロー書誌」 要綱 その1

2021-03-17 17:13:10 | マンロー
出村文理 「マンロー書誌」 要綱 その1   この本は、これまでマンローについて論じた著作の中で、最も浩瀚で最も正確なものである。 正式名称は以下の通り。 「ニール・ゴードン・マンロー博士書誌 : 帰化英国人医師・人類学研究者」 2006年に札幌で出版された。題名のとおり、マンローを医師・哲学者として、人類学者・アイヌ研究者として多面的に把握し、自著を中心に彼の思いを浮き彫りに . . . 本文を読む

出村文理 「マンロー書誌」 要綱 その2

2021-03-17 17:12:27 | マンロー
昨日1日をかけた「要綱 その2」が跡形もなく消えた。賽の河原にもう一度石を積む羽目になった。まぁ、関東大震災と二風谷の家の火災で二度にわたってすべてを失ったマンローに比べれば、このくらいのことはなんともない。しかし長寿であったマンローの享年に、私もいよいよ迫ろうとしている。残りの人生が少ないということも、脳の老化が確実に進行しているということも、しみじみと実感している。とりあえず、準備ノートを再度 . . . 本文を読む

出村文理 「マンロー書誌」 要綱 その3

2021-03-17 17:09:49 | マンロー
この記事は文献解題と参考文献一覧を含む。学会発表論文の紹介は省略した。なおマンロー関係の文章は近日中に「年表ブログ」に移行予定である。 著作一覧   人類学/考古学関係 1.先史時代の日本 Prehisutoric Japan 日本の先史時代について最初の本格的な規範があった。国内では山内清男の研究が標準とされているが、これにに20年以上先立って発表されている。    . . . 本文を読む

アバさんのマンロー論

2020-10-28 20:56:51 | マンロー
2020年10月23日 アバさんのマンロー論 下記の文章は 北大史学 第46号 2006年11月30日に掲載された ラファエル・アバ 「ある英国人が見た日本列島の先史文化ーーN. G. Munroと“Prehistoric Japan” (1908年)」のうち「第3章 Munro著 Prehistoric Japn 」をノートしたものである。 第3 . . . 本文を読む

第7章のための準備

2020-10-28 20:53:50 | マンロー
2020年10月28日 第7章のための準備 この1章だけで「先史時代の日本」を要約するのはとてもできませんが、「マンロー学」への入り口としてお読みいただければ幸いです。 ということで、「先史時代の日本」の要約を書き始めたところだったが、ふとしたことから、すごい論文を見つけてしまった。 それが先日あげた2020年10月23日 アバさんのマンロー論 である。 当時の考古学の状況、到達点など . . . 本文を読む

朝鮮半島の支石墓

2020-09-20 19:26:22 | マンロー
前期記事 「支石墓の謎 墓地に見る日韓交流」 の冒頭講演 「支石墓に見る日韓交流」を抜粋紹介する。 演者は埼玉大学准教授の中村大介さん 1.支石墓とは 日本では弥生文化の開始期に北部九州で突然出現する。ゆえに弥生文化を考える際にきわめて重要なマターである。 2.支石墓の種類 ドサッとコピペする。東アジアだけでも色々な言い方があるということだ。 支石墓の種類 3.東北アジアの支石墓の源 . . . 本文を読む

朝鮮・日本の支石墓 年表

2020-09-20 16:17:38 | マンロー
ネット上で、支石墓に関する論説は少ないが、下記の記事が参考になる。 平成26年度 東アジア国際ミニシンポ「支石墓の謎 墓地に見る日韓交流」記録文字化けしてコピペができないので、別記事で要点を複写して転載する。   紀元前1500年頃 遼東半島付近で支石墓が発生。テーブル状形態を示す。   その後 テーブル型支石墓は中国東北部・遼東半島・朝鮮半島西北部に拡大。 . . . 本文を読む

ヒッタイトと鉄の歴史

2020-09-19 15:18:41 | マンロー
                ヒッタイトの版図紀元前 3500年ころ メソポタミアでは紀元前3000年ころの隕鉄性鉄器が発見されている。またアナトリアの王墓からは隕鉄製の短剣が発見されている。 紀元前2000年ころ クリミアの印欧語人が黒海を渡り小アジアに侵入。先住民を制圧しヒッタイト国を建設。 紀元前 1800年ごろ クレタ島の民が、山火事の焼け跡から隕鉄を発見、鉄鉱石を高温で . . . 本文を読む

マンローのドルメン論の陥穽

2020-09-19 12:09:53 | マンロー
「マンローとドルメン論」に関して面白い論文を発見した。   『く物の解釈>学知と精神』という表題で著者は 全成坤さんという方。肩書きは高麗大学日本研究センターのHK研究教授となっている。日本語の文章である。   この論文の主眼は、崔南善という日帝時代の考古学者を紹介するものである。 これによると崔南善は「楽浪文化は朝鮮における最古の最大のものである」とし、個々の用具や . . . 本文を読む

中央アジア系人種の横移動

2020-09-19 12:07:58 | マンロー
ドルメン同根論は破綻したが   ドルメン同根論は間違いなく破産している。マンローは破産したドルメン論にしがみつくことにより、考古学・人類学の主流から外れてしまった。   しかし同根論の根っこにある北方系人種の横移動の歴史は、必ずしも廃棄されたわけではない。   Yハプロ学説が人類学を席巻する20年前までは、HLA、T細胞白血病、HB抗原など多くの研究で、東 . . . 本文を読む

三種類の時代を描き分けたマンロー

2020-09-19 12:02:44 | マンロー
2020年09月13日 三種類の時代を描き分けたマンロー マンローは縄文・弥生という時代区分を用いずに、先史時代の日本を描き分けています。それは日本の先史時代をメソポタミア、アジア北部回廊、中国古代王朝、朝鮮半島と一貫した変化として捉えるために非常に重要な視点を提供しています。そしてこの世代交代の重要な指標として「ドルメン文化」の考えを突き出しています。しかしながらこの考えはうまく . . . 本文を読む

メソポタミア年表

2020-09-19 12:02:44 | マンロー
2020年09月18日 メソポタミア年表 とりあえずあまりかまけている暇はない。マンローの所説を理解するための覚え書き。1.メソポタミアの文明は諸民族間の戦争と、諸民族の共通利害の形成(戦争予防)の文明なのだ。こういう時代は世界史の中でいまだにない。シュメール人が原基になっているが、それは紀元前2千年、ウル第三王朝の滅亡とともに消滅した。後はセム人を主体としながら印欧語人がしば . . . 本文を読む

マンロー関連をこちらに移しました

2020-09-19 09:55:42 | マンロー
マンロー関連をこちらに移すことにします。 定期読者には個人的な読書ノートの断片に毎回お付き合いさせるのは申し訳ないので… とりあえず、本日の記事は、現在進行系の感想です マンローの「先史時代の日本」は、今見ても素晴らしい本だと思います。そこには日本の考古学会や歴史学会には見られない発想が満載されています。 たしかに今までも薄っすらと感じてはいたのですが、 旧石器時代&rar . . . 本文を読む