本日,エックス線天文衛星「ASTRO-E2」を搭載したM―V(ミュー・ファイブ)ロケット6号機が打ち上げられます!当初,打ち上げは2005年06月26日に予定されておりましたが,M―Vロケット6号機に不具合の可能性があったために延期となっておりました.予定では,2005年07月06日PM0:30-PM1:00に内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)より打ち上げられるそうです.
今回打ち上げられるASTRO-E2は,2000年02月10日に打ち上げ軌道投入に失敗したエックス線天文衛星「ASTRO-E」の代替機で,早い話リベンジです!2000年02月の時は,M―Vロケット4号機の第1段モータの異常により軌道投入し損ねた(以下の記事参照)そうですが,5年の歳月をかけ同型のロケットによる打ち上げが行われます.ASTRO-Eが失われてからこの5年間,日本のエックス線天文衛星は不在でしたが,今回のASTRO-E2は「波長分析の精度は他の十倍以上(以下の記事参照)」の性能を有するそうで,天文学の発展に大いに貢献することでしょう.
「Q24:M-Vロケット4号機は打ち上げに失敗したそうですが、どのような経路を飛んだのですか?」
「宇宙の“黒幕” 解明へ再挑戦」
打ち上げられるM―Vロケットは,ロケット本体を若干斜めにした状態で発射するという特徴がありますが,今回も90度ではなく,82.8度と傾けて発射されます.理由については,以下の記事に記載がありましたので,そちらを参照して下さい.
「Q18:M-Vロケットはなぜ斜めに発射するのですか。世界では垂直発射が主流だと思いますが。」
その他には,全段固体燃料という特徴があり,個体燃料ロケットとしては世界最高の水準だそうです(以下の記事参照).
「Q5:固体燃料と液体燃料の別方式があるのはなぜですか?」
M―Vロケットの歴史や開発経緯などは以下を参照して下さい.
「宇宙科学研究本部 ロケット M-V」
日本が有する衛星打ち上げ用ロケットはM―Vロケット以外に,H-IIA ロケットがあり,こちらは液体燃料と補助ブースターに個体燃料を使用するロケットで,2005年02月26日に H-IIA 7号機の打ち上げが成功しました.H-IIA ロケットに関する詳細は以下を参照して下さい.
「H-IIA ロケット」
今年国産ロケット2機目ということで注目しておりますが,特に今月は13日(現地時間)に日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが搭乗する米スペースシャトル「Discovery(ディスカバリー)」の打ち上げが予定されていたり,こないだの4日PM02:50(日本時間)にNASAのディープインパクト計画(以下の記事参照)が成功したりとイベントが盛りだくさんです!
「彗星に衝撃弾を打ち込む、NASA版『ディープ・インパクト』」
「NASA版『ディープ・インパクト』打ち上げ成功」
「『ディープ・インパクト』衝突の画像、ネット上で速報」
「ディープインパクト最新情報「インパクト成功、ガスを噴出すテンペル彗星」」
「Deep Impact」
「Deep Impact : Gallery」
「Deep Impact : Gallery」
最後に,M―Vロケット6号機打ち上げの記事とカウント・ダウンへのリンクを紹介しておきます.
打ち上げ成功を祈りましょう♪
「天文衛星「ASTRO-E2」公開/内之浦 来月6日打ち上げ」
「M5ロケット 機体に衛星格納/内之浦観測所」
「M5ロケット 発射台に/内之浦観測所」
「ASTRO-EII/M-V-6 カウントダウンページ」