潮待小屋

「誤算」

 

何かが起きると思っていた。
今週前半からの、黒潮とその分流の動き。




http://www.agri-kanagawa.jp/suisoken/kaikyozu/KantoTokaiIZ.asp?n=3 より引用

南房メジナの乗っ込み開始を確信し、夜フカセタックルを準備して、暖流の差し込む南房磯を目指して出撃した。

途中、いつもの釣り餌屋さんに立ち寄り、解凍を依頼しておいたコマセと付け餌を調達。
コマセは例によって、アミエビ2kg×2個+配合餌1袋。
私の場合、これで丁度一晩分。
30cmの小型バッカンにぴったり収まる分量だ。




付け餌にはオキアミと、新商品の「青イソメの赤いの」を1パック買って、あらかじめ目星をつけておいた地磯に向かう。
これから次第に北風が強くなるという予報なので、風を背に受けるャCントで、上げ潮に乗って浅場に入ってくるメジナを狙うのだ。
あわよくば、根魚も出るといいな(笑)。

しかし、私は大事なことをうっかり見落としていた。
今夜は月の出ない夜だったのだ。
現場に到着してみると、周囲に全く明かりの無い磯は、深い深い漆黒の闇に包まれていた。
ャCントを一望できるはずの場所に立ってみても、どこが海だか、岩だか、空だか、さっぱり分からない。
これでは与太波が来ても気付かない。
もしもヘッドライトにトラブルが発生したら、何も見えなくなってしまう。
マイナーャCントゆえに、周囲に他の釣り人のLEDの明かりも一切見えない。
助けを呼んでも誰にも届かない。

やばいやばい。
これから明け方にかけて風が強まることも勘案し、安全の確保を最優先して予定を変更。
常夜灯のある小漁港の堤防で竿を出すことにした。
家族も仕事もあるワタクシ、こんな所でつまらないリスクを取ることはできない。

午前3時、某漁港の駐車スペースに到着。
ネオプレーンのウエーダーとショート丈のジャケット、フローティングベストを着込み、荷物一式詰め込んだ背負子を担いで釣り座に向かう。
チャランボを手にしていないことを除けば、まんま地磯装備。
違和感MAXだが、これしか持ってきていないので仕方がない。
SS/KYKも想定外の堤防デビュー(笑)。




しかし、不幸な誤算は更に続く。
予報では明け方頃から強くなるはずだった北風が、私が竿を出した直後から急速に強まった。
軽く放ったつもりのコマセが、はるか遠くに着水する。
最初のうちは何とか仕鰍ッのコントロールも出来ていたが、時折やってくる突風に背中を押されて前につんのめりそうになったりと、次第に身の危険を感じるようになった。
そして、ついには大事な餌箱(オキアミ用と虫餌用)を相次いで風で飛ばされ、強制終了。
午前4時半、風に煽られて暴れる荷物を必死でまとめ、ほうほうの体で車に逃げ戻った。

さて、どうしよう。
外はまだ真っ暗なので、状況さえ良ければもう一度付け餌を調達して、朝まずめのワンチャンスに賭けるところだが、この爆風ではとてもそんな気にはなれない。
サーフ前の駐車スペースに移動して、とりあえず一眠りすることにした。

ZZZZZZZZZZ・・・・・・

どのくらい眠っただろうか。
車が揺れているような感覚で目が覚めた。
外は相変わらずの爆風。
車が揺れているような気がしたのは、風に押されて本当に揺れていたのだ。




う~ん、参ったなあ。
自分なりにシナリオと戦術を描いてそれを確かめに来たつもりが、まさかの門前払いをくらってしまった。
大誤算。でも、それも実力のうち。
私の修行不足が端的に現れた結果である。
これ以上悪あがきをして海の神様のご機嫌を損ねてもいけないので、今日のところは大人しく退き下がることにした。


とはいうものの、このまま帰ってしまうと今夜の晩酌の肴がない。
そこで、こんな場所に「ふらり」と立ち寄って・・・




おつまみげっつ♪




これでしばらくの間、(坊主でも)大丈夫(笑)。


<追記>
本日風で飛ばされた餌箱の代替品を調達した。



虫餌を生かしておくなら、絶対に木箱だ。
木箱でなくちゃいけない。
少なくとも私はそう信じている。


  

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

コメント一覧

管理人
>rickeyさん
日中外房アジ、好調のようですね。
私もそっちに行けばよかったかな(笑)。
でもやっぱり、自分が釣りたいと思った魚をやりたいように狙う。
これが一番楽しいんですよね(笑)。
管理人
>izuさん
やっぱり行ってましたか(笑)。
お疲れ様です。
この所、週末になるたび荒れるという悪循環にはまってますね。
今週末こそは、穏やかな天気になることを祈ります。
rickey
かめやまこさん、こんにちは。

行ってましたか~あの寒空爆風で真っ暗闇の地磯へ
約1名外房某所で爆アジをやった人もいたようですが、
私、のんびり真昼の釣りにそれでも極寒でした。
堤防には氷の張っている所も・・・さぶ~・・・
私の背負子は前回のリコール部分を改修して良い感じでしたよ~ん。
今度お会いした時にお見せします。(笑)
izu
爆風の南房磯釣行お疲れ様でした。
ここ最近は風が強い週末が続いてますが、強さが半端ではないで
すね((T_T))
私も同日近くでやってましたが…
結果は聞かないで下さい(^^ゞ

水温の安定と穏やかなる風、これがキーワードですね~
管理人
>沖男さん
まだ肩が本調子ではないので慣らし運転をしておりますが、そろそろ泳がせもやらなくちゃいけませんね。
座布団級が揚がったという情報も時折聞こえてきます。
稚鮎も狙わなくちゃいけないし、忙しいです(笑)。

管理人
>キャロットさん
追い風とはいえ、吹きさらしはきつかったです。
背後に崖を背負った外房磯なら、いい感じで釣りができたかもしれません。
今回は、私の読みが甘かったです(泣)。
キャロット
 かめやまこさん
 たいへんな釣りになりましたね。春の気象は変化が激しく、予報も難しいのでしょう。強風の予想が最初からあれば、かめやまこさんのことですから、風裏のャCントを迷わず選んだことでしょう。
名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「釣行記:⑦白浜~洲崎」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事