小学生、中学生の時の話です
年に2、3回 母は庭に咲いた花を新聞紙にくるんで
「これを教室に飾ってね」と言いながら
朝、玄関先で私に渡すのでした
少し恥ずかしかったのですが、でも決して
嫌ではありませんでした
小学生、中学生の時の話です
年に2、3回 母は庭に咲いた花を新聞紙にくるんで
「これを教室に飾ってね」と言いながら
朝、玄関先で私に渡すのでした
少し恥ずかしかったのですが、でも決して
嫌ではありませんでした
日曜日の朝の子供教室
アトリエに来る子供たちのために
老画家はきもだめしを開催しました
夏休みの夜のこと
私はお化けを担当しました
使い古しのシーツをかぶっただけのコスチューム
けれどこれが子供たちを大いに怖がらせたのでした
きもだめしは好評で翌年も翌々年も開かれました
アトリエから1分も歩くと空がパッとひらけて
畑の風景が広がっていました
私はよくアトリエを抜け出してここに来ました
ここに来ると
凝り固まった肩と気持ちがほぐれてゆくのでした
体育館の半分がバスケ部 半分が体操部の日
体操部の方から顧問の凄まじい怒号が聞こえてきます
平均台の上で回転をするのが怖くて固まっているのは
小学校時代の同級生Hさんでした
その後どうなったのか…
44年後に知ることができました
Hさん、私と同じ市内で家庭を築いておられた
ことがわかり、会うことになったのです
平均台のその後を聞いてみました
「やめちゃった、体操部…」との答えでした
私は深くうなずいて納得しました
登校の途中、友人が蹴った石が偶然前を横切った
赤い車に当たりました
怒ったチンピラ風運転手に捕らえられたのは私でした
お前の学校に着いて行く、先生に話をつける、と言って
学校まで着いてきました
学校では先生がうまく治めてくれました