正月の初売り
都心にある有名百貨店のデパ地下の混雑は
尋常ではありませんでした
伯母と兄姉たちと行ったのですが 私と次兄は
群衆のうねりに飲み込まれてしまい あっと気がつくと
伯母たちとはぐれていました
その時私は6才7才くらいでしょうか
そうすると6つ上の兄にしたって小学6年生か中1です
2人とも子供でしたが 日頃から我慢強く大人びていた兄は
こんな時も冷静で頼りになりました
しばらくすると店内アナウンスが流れ
私たちの氏名が呼ばれたのでしょう
兄は私の手を引いて指定された場所を目指しました
実はその時私はアナウンスさえも聞いておらず
終始何が何だかわからないままでした
残った記憶は
何かのアナウンス
私の手を引き人混みを突っ切る次兄
それだけでした