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Sliding Cafeマスターのブログ

Arnolds & Sons 11C

懲りずにまた新たにマウスピースを買ってしまいました。
今回もAmazonで買ったのですが、Arnolds & Sonsというメーカーの11Cです。見た目どおりBachのコピーモデルです。Arnolds & Sonsのマウスピースは随分前からAmazonに出品されているのを見て知ってはいたのですが、今まで聞いた事もないメーカーだし、一般的な楽器店では取り扱っていないし、価格も異常に安いので、どうせまた中国お得意のパチモン系(笑)で、Bachをそっくりコピーして刻印だけ変えたものかと思っていました。実際、まさにBachの完全コピーと言っても良いのですが、Amazonでの商品写真を見る限りではとても丁寧な造りに見え、価格も安いし、思い切って買ってみました。なんと価格は3,238円(送料込)!僕が買ったのは在庫処分品として特別安くなっていたのか、現在は在庫切れ状態で、しかも価格も6,480円に値上がりしてしまいました。それでもマウスピースとしてはかなり安価ですよね。

この激安価格からして絶対に中国製に違いない!と思っていたのですが、

箱にはしっかり「Made in Germany」の文字が。
Arnolds & Sonsのホームページを見るとやはりドイツの会社でした。総合管楽器メーカーのようですが、カタログ記載の楽器写真を見ると、中国楽器メーカーと同じモデルと思われる楽器が沢山あるので、中国メーカーがOEMで作っている可能性もありそうですね。

まぁ、製造元がドイツなのか中国なのかはともかく、今回買ったArnolds & Sons 11Cは滅茶苦茶良いです!コピー元の本家Bach 11Cよりも良いです。現行Bach 11Cはリムの頂点が約2ミリ幅で完全に真っ平らな面になっていて部分的なフラットリムとも言えますが、Arnolds & Sons 11Cのリムは平らな面が無く、全体的に緩やかなラウンドリムです。ただし現行Bach 11Cの2ミリ幅のフラットリムにも利点があり、2ミリ幅のフラットリムのお陰で唇が安定するので、力強いパンチの効いた音を出しやすくなります。反面少し柔軟性が低くなり、音色も少し固めで金属的な響きになる傾向があります。Arnolds & Sons 11Cは緩やかなラウンドリムなので、柔軟性が高く(唇の自由度が高い)、音色も柔らか目です。現行Bach 11Cの力強く金属的な音色とは少し違いますが、十分豪快な音も出せます。先日買ったMT. VERNON 11Cとリム形状、カップ形状がよく似ていますが、口当たり、吹奏感、音色など全てにおいてArnolds & Sons 11Cの方が圧倒的に良く、とても吹きやすいです。まさに”当たり”のMT. VERNONといった感じです。

シャンクの切り口も現行Bachよりも綺麗な仕上がりです。

左がArnolds & Sons 11C、右が現行Bach 11C。
現行Bach 11Cは切り口がギザギザで荒いです。

左から、MT. VERNON 11C、Arnolds & Sons 11C、現行Bach 11C

この3個の重量を測ってみたところ、重量が違いました。
MT. VERNON 11C = 160g
Arnolds & Sons 11C = 164g
現行Bach 11C = 170g
結構違いますねー。
Arnolds & Sons 11Cと現行Bach 11C の外形はほぼ同じですが、Arnolds & Sons 11Cの方がカップ容量が少し大きく、その分だけ重量が軽いのだと思われます。Arnolds & Sons 11Cは全体的に丸っこいボール型のカップ形状になっています。このようなボール型のカップ形状は僕の好みで、より豊かな響きを出しやすいように感じます。また、現行Bach 11Cよりも6g軽い分、硬い金属的な響きが低減され、柔らか目の音色となり良い感じです。倍音もArnolds & Sons 11Cの方が豊かに響いているように感じます。

マウスピースと一緒にArnolds & Sonsのマウスピースカタログも入っていました。

型番はBachと同じようです。

ポザウネ(トロンボーン)マウスピースのラインナップは、

6-1/2AL-S、6-1/2AL-L、7、7C、7CL、11C、11CL、12C、12CLの9モデル。
このメーカーの面白いところは、7C、11C、12Cに太管モデルがあるという事(「CL」が太管)。これらの典型的な細管テナー用サイズで太管シャンクがラインナップされているのは非常に珍しいですね。今度は太管用の11CLも買ってみようと思います。
バストロンボーン用は、1-1/2Gと4Gの2種のみです。

Bachのコピーモデル、あるいはBachを元にして独自に独自アレンジを施して製作されたマウスピースは沢山ありますが、Arnolds & Sonsは特に独自アレンジを加える事なく忠実にBachをコピーしているようで、しかもかなりの極上コンディションのMT. VERNON(おそらく、MT. VERNON後期モデル)をコピーしているのではないかと思います。こんな極上のMT. VERNONコピーマウスピースをたったの3,238円で入手することが出来たのは超ラッキーでした。これだけの極上マウスピースなら2万円以上してもおかしくないと思うんですが、在庫処分価格ではない通常価格であっても5,000〜6,000円台で買えるというのはありがたいですねー。

Arnolds & Sonsマウスピース、最高に良いですよー。
現行Bachを買うのであれば断然Arnolds & Sonsの方をオススメいたします。

aS エーエス トロンボーンマウスピース TB 11C-L SP
クリエーター情報なし
aS(Arnolds & Sons)

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