Sliding Cafeマスターのブログ

フォント

引き続き楽譜作成ソフトFinaleに関する話題ですが、今まではJazzフォントを好んで使っていましたが、最近なんとなくJazzフォントのクセの強い字体がうっとうしく感じるようになり、出版譜フォント(主にMaestro)を使うようにしました。

Jazzフォントは、写譜屋(楽譜浄書家)さんが手書きで書いた楽譜の字体を元にデザインされたフォントで、個性的な美しいフォントなのですが、どんなに美しいフォントであっても全く同じ字体の音符や文字が並んでしまうと、美しさよりも違和感を感じてしまうものです。優秀な写譜屋さんによる手書き譜というのは、その楽譜自体が芸術作品と言える位に美しいものです。その美しい手書き譜を元にデザインされたJazzフォントも美しさは感じるものの、やはり全く同じ字体ばかりが並んでしまう事による違和感はあります。

この違和感はJazzフォントだけでなく、例えば手書きの毛筆の字体を元にデザインされたフォントにも同様の違和感を感じます。年賀状の宛名によく毛筆フォントが使われますが、何か違和感を感じてしまいますし、たとえどんなに美しい毛筆フォントであったとしても、そこに感動はありません。毛筆フォントを使って印刷する位なら、一般的な活字フォントを使った方がスッキリとして見やすいように思います。

デザイン元は手書きであっても、それをフォント化して全く同じ字体が繰り返されてしまうと違和感が出てしまうものです。この事は音楽でも同じで、ブレークビーツやフレーズサンプリングなどでは、生演奏を数秒〜十数秒録音した素材を機械的に繰り返して楽曲を構築する手法がありますが、元素材は生々しい有機的な演奏なのに全く同じ演奏が延々と繰り返されていくと、段々と無機質な機械音楽に聴こえて来るものです。まぁ、でもこういった手法は短い生演奏ループ素材を繰り返す事によって、あえて無機質でクールなサウンドを狙っている訳なので、手書き風フォントに感じる違和感とは意味合いは違うかもしれませんが、無機質でクールなサウンドを狙って生演奏ループ素材を使ったはずなのに、逆に安っぽい違和感満載のサウンドになってしまった!という結果はよくある事です。

手書き風フォントにしても、生演奏ループ素材にしても、それを活用する際には使う側のセンスが重要ですね。

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