木村秀子 Blog

ピアニスト 木村秀子の音楽日記

4月5月のスケジュールです

2018-03-30 09:20:03 | スケジュール
4月5月のスケジュールです。
どこかでお会いできます様に!


4月


6日(金)西横浜 Misty 19:30~
         小口理英(Sax)土村和史(B) 他

20日(金)西横浜 Misty 19:30~
         土村和史(B) 他

22日(日)大泉学園 in F 15:00~
          DecoShe's plus Shezoo(P) 加藤里志(sax) Yukiko(Dance)

27日(金)西横浜 Misty 19:30~
         瀬戸郁寛(Sax)土村和史(B) 他

28日(土)横浜・港南台CoZAの間 19:00~
          かみむら泰一(Sax)土村和史(B)

29日(日)秦野・田中現代美術研究所 丹沢アートフェスティバル
    スズキミカコ(Vo)森 学(sax,篠笛etc)土村和史(B)



5月


2日(水)西横浜 Misty 19:30~
         King清六(Ts)土村和史(B) 他

6日(日)高崎サンガム
         ジャズカリ楽団 土村和史(B)アラカリ大輔(Djembe,Ngoni,Vo)

12日(土)青森The Lobby Umineco19:00~
土村和史(B)

13日(日)青森きむら果樹園14:00~
土村和史(B)

16日(水)青森The Lobby Umineco19:00~
土村和史(B)

18日(金)八戸喫茶るぽぞん14:00~、19:00~
          土村和史(B)

19日(土)三沢Moon river20:00~
         土村和史(B)

20日(日)八戸ジャズの館南郷13:30開場 14:00開演
      南郷JAZZ CONNECT

24日(木)大泉学園 in F 20:00~
          立岩潤三(Perc)

25日(金)西横浜 Misty 19:30~
          土村和史(B)富永岳海(Ds)

26日(土)横浜・港南台CoZAの間 19:00~
          土村和史(B)

27日(日)横浜・上大岡Clarksdale 19:00~
         小口理英(As)土村和史(B)

よろしくお願い致します。

セネガル旅行記 4.セネガルミュージシャンとリハーサル

2018-03-21 18:04:24 | セネガル
2月7日 
ブランチを食べているとザールバンドのパーカッション隊と
キーボーディストが来て、楽器を準備していた。
私以外にもう一人キーボードが居るそうだ。
私はソロパートでアドリブをしたり、楽曲のキメのリフを担当。
もう一人のキーボード、サンバ君はンバラやマリンバ(という音楽のスタイル)
でバッキングを担当する。
サンバが早速、ンバラを弾いてくれた。
そうそうそうそう!これこれ!これぞセネガル!なぁーるほど、なるほど!
こういう風に弾いていたんだ!セネガル来てよかったぁ。
目から鱗がボロンボロン落ちる。
パーカッション隊はタマ(トーキングドラム)におなじみのジビィ、
サバールは昨日のお祭りTuuru mame Ndlareでも活躍してたジョーとホレ。

リハーサルの一曲目は日本でザールとやった曲から。
ヤバい!タマとサバールが入った途端にセネガル色がグゥーンと濃くなる。
セネガルでセネガル人とやっているから当たり前なのだが、
彼らのウォロフ語でのコーラスが入るとなおさらだ。
今はネットで簡単に情報が入るが、音楽に関しては実際に肌で音を浴びて分かる事が多々ある。
          

なんて分厚く大きなグルーブだ!
関係ないが、身体そのものも大きい。



リハーサル終了後は、みんなでセネガルの魚炊き込みご飯「チェブジェン」を食べる。
          
これまた絶品!止まらない。もういいや、デブで。

食後にザールがメンバーに大福を勧めた。
まず、サバールのジョー君が一口食べ、無言で頷き、隣のホレ君に渡す。
彼も一口食べ無言で頷き、サンバ君に渡し、彼も同じリアクションをしてジビィ君に渡し・・・。
って、何?なに、その低いテンション。大福だよ、ビッグフォーチュンだよ。まったく。
と、思っていたら最後に食べたお手伝いさんのハディが
「私、この味好き!」とビッグスマイルを浮かべていた。
流石、分かってる。美味しい料理を作る人は舌が確かでいらっしゃる。
          ←彼女の作る料理はどれもこれも美味しかった。

ここでリズム隊は帰り、その後もザールの特訓が続く。
譜面など無い。目の前で彼がギターで弾いたフレーズをひたすら覚える。
まずもって、そのフレーズの1拍目がどこか分からないので
何度も何度も弾いてもらい、それをキーボードで再現する。
あとは、言葉の壁があり、彼はエアピアノでパターンを歌って説明してくるが、
具体的にどういう事か良くわからないので、手探りでこう?こう?と音にしてみる。
実に根気の居るリハだが、こうして覚える事で音に説得力が生まれるのか?とも思う。

夕方はドラマーのサミュエルが来て彼とリハーサルをする。
彼はベナン人でお父さんもドラマー。ザールはサミュエルが4歳の頃から知っているそうだ。
音色がとてもクリアで、プレイがしなやか。コーラスも上手い。
まだ20代前半だろうな。なんでこんなに洗練されているんだろう。
何食べたらそんなになれるんだ?チェブジェンか?
メンバー全員揃ったら、どうなサウンドになるのか想像しニヤつく。

夜、リハーサル終了後、セネガルに帰国中のボガと電話で話す。
「セネガル良いところだね。食べ物も美味しくて嬉しいよ」と言うと
「でもセネガルの食事は太りやすいから気をつけてね」だって。

晩御飯はジェン(魚)。魚の表面をカリカリに焼き、周りの野菜とフライドポテトを添え、
フランスパンと一緒に食べる。そしていつもの通り食べ過ぎる。
          

ボガの言ったとおり、セネガル滞在3日目で私もカズも既に顔が丸くなっていた。

続く。


セネガル旅行記 3.太鼓叩けばみな友達

2018-03-17 17:40:06 | セネガル
2月6日曇りのち晴れ。昼間はパーっと暑いが、朝・晩は寒い。
午前中に楽器を屋上の部屋に運び、昼前にダカールの中心街に出る。
          

楽器を運び終えるとジビィが迎えに来てくれた。
今日は彼の車でザールの娘たちが住むメディナという街まで行き、お家でお昼を食べるとの事。
メディナはダカールの下町で、ユッスー・ンドゥールの出身地でもある。
          

お家にお邪魔するとザールの娘のバヤン、その子供たち、お手伝いさんなどなど
みんなでお昼の支度をしてくれた。
出された料理は「魚のヤッサ」塩コショウで味付けし表面をカリっと揚げた魚をごはんの上に乗せ、そこにレモン玉ねぎソースをたっぷりとかけたものだ。
セネガル料理は基本、大皿をみんなで囲み、右手の素手かスプーンを使って食べる。これがまた絶品なのだ。
          
バヤンにお礼を言うと「いつでもご飯食べに来てね!」と言ってくれた。ありがたや、ありがたや。

バヤン宅を後にし、ザールの出身地ヨフに連れて行ってもらう。
ヨフに向かう道中に変な銅像を発見。
セネガル独立50周年を記念して作られてたアフリカルネッサンスのモニュメントだ。
調べると実は北朝鮮の国営建設会社が工事を請け負ったんだとか。
なるほど、言われてみれば共産主義国の首都にありそうなデザインだ。セネガルでみた他のオブジェとは明らかに趣が違う。
          

ヨフに着く。ちいさな漁村でみんな知り合いの様だ。5メートル歩く毎に誰かしらザールに話かけてくる。こうなると紹介されてももうだれか誰だか分からない。
風景の写真を撮ろうとすると子供が寄ってきて、自分の写真を撮ってくれという。
カメラの前で、ポーズを取る子供の写真を撮っていると僕も、私も。と子供たちが集まって来た。
といっても、撮られた写真をどうこうしたい訳ではなさそうだ。
ただ、ポーズをとって写真を撮られているのが嬉しいのだ。
          

そして、ザールの実家に行き、お母さんやお姉さんを紹介してもらう。
ここで、ザールが私にセネガルネームを付けてくれた。
「アラム。これを秀子のセネガルネームにしよう!これは僕のお母さんの名前だよ。気に入った?」
「もちろん、気に入ったよ。ありがとう。」と答えると、隣に居るザールのお母様、アラムさんも私を見て微笑んでいた。
ザールの従兄弟が「ここは君の家だよ。いつでもおいで。」と言ってくれ、
ザールのお姉さんも「今度来るときは料理を作って待っているね」と言ってくれた。みんな本当に優しい。

今日は、ヨフのお祭り「TUURU MAME NDLARE」の日で、タマプレーヤーのジビィも参加するから連れて行って貰う。
この祭りは村でも大きな祭りの様で、おしゃれをした村人たちとパーカッションプレイヤー、ダンサーたちで溢れていた。
          ←祭りに向かう人々。
          ←パーカッションたちが馬車で運ばれる
          ←おしゃれに着飾る客席の人々
ジビィの計らいでミュージシャンセクションの真横に座らせてもらった。
そこで、ザールの従兄弟でオーストラリア在住のパプさんと知り合う。彼は英語が上手く、祭りの事やここに居るミュージシャンについて分かりやすく解説してくれた。
          ←サバールとタマプレーヤーたち

祭りが始まるとリズムと熱気に圧倒され涙が溢れてきた。うまく説明できないが、感激してしまったのだ。
それを見たパプがハグをしてくれ「どうして泣いているの?」と聞いてきた。
「感動して涙が止まらないんだよ」と言うと
「ハッピーなら良かった。この祭りは何百年も続いている、この村の誇りなんだよ」と教えてくれた。

そして、私とカズをダンサーエリアに呼び、「踊ろう!」という。
サバールダンスがほどんど分からない我々はただパプさんの踊りを見よう見真似で踊った。

↑中央でミュージシャンを仕切るパプさん
席に戻ると笑顔とサムズアップで迎えてくれる人々。もう、どんだけ優しいのよ。

祭りが終わると近くにいた子供がカズにトゥングネ(という太鼓)を叩いてみなよ渡す。

アジア人が珍しいのか、カズが叩くとタマやサバールを持った子供たちが集まってセッション。
太鼓を叩けば皆友達って訳だ。
         
祭りの後は、ザールの盟友であり、キーボーディストのダボーさんの家に楽器を借りに行く。
そこでダボーさんとセッションをした。ザールはダボーの家にあるピーナッツを勝手にボリボリ食べまくっていた。
相当仲良しなのだろう。ダボーもまた、とても親切な人。
ダボーの家を後にし、ザール宅で夕食を頂くと時差ボケでヘロヘロだったせいか、ベッドに撃沈する。

続く。





セネガル旅行記 2.セネガル到着

2018-03-15 10:47:29 | セネガル
2月5日セネガル到着

30時間を超えるフライトでヘトヘトになって空港に到着する
ダカール空港は1ヵ月前に新しくなったそうでとても綺麗だった。
空港で2Lの水を買う。1500セーファーフラン。
この時はセネガルの通貨価値が良くわかっていなかったのだが、
日本円にすると大体300円位。空港で買ったからか、以外と高い。
ちゃんと値段が表示されている所で買ったので、ぼったくられた訳ではなさそうだ。
私が無知なだけなのだろう。初セネガルなので良しとしよう。

空港を出ると「カズゥ!」という声がした。
見ると満面の笑みでサムズアップしているザールの姿があった。
そうそう、この笑顔。何度、この笑顔に救われた事か。

  ←左から私、ザール、カズ、そしてセネガル滞在中のカナダ人シャンタさん。


車はザールの甥っ子でタマ奏者のジビィが運転し、ザール宅に滞在中のカナダ人シャンタさんも一緒に来てくれた。
ザールはグリオ(世襲制の伝統音楽家)で、ジビィもそう。
ちなみにセネガルを代表するパーカッション奏者のドゥドゥ・ンジャエ・ローズにサバールを教えたのは
ザールの叔父さんのエル・ハッジ・マーダー・セックさんなんだそうな。
ここまでは、私でも理解できる。が、滞在期間中は、いろいろな親戚を紹介され人間関係が分からなくなる。
セネガルは一夫多妻制で、奥さんを4人まで持つことが法で許されている。
離婚、再婚など加えての4人。中には連れ子がいての再婚もあり、そうなると親戚の数も相当なのだ。

          ←車から見た夕方のダカール郊外

空港からザール宅に行く道中。シャンタにウォロフ語を教えて貰う。
セネガルの言語は幾つかあるが、ざっくり言えば基本ウォロフ語、フランス語でも大丈夫
といった具合だ。まぁ、両方できない私が大丈夫と言うのもなんですが。

お腹いっぱいの時は「ソゥォールナ」と言うんだよ。シャンタが言う。
この言葉を初日に知れて本当に良かった。シャンタ、有難う!
なぜなら、セネガルには「テランガ」という言葉がある。
日本で言う「おもてなし」の意味だ。
セネガル人の客人をもてなす姿勢は大好きだ。みんな人懐っこく、話好き、そして優しい。
また、セネ飯はかなり美味しい。ダカールは海に面しているので魚料理も豊富だ。ああ、思い出すだけでヨダレが出そうだ。
がしかし、量が半端ない。「ソゥォールナ」を言わないと次から次へと食事を勧められる。
若干、テランガが過ぎるのだ。

ザールの家に着くとあまりにも豪邸でびっくりした。
カナダで音楽活動をし、そこで稼いだお金で建てたという。
今でも、カナダの生徒さんたちを呼んでザール宅に滞在させ、
セネガルでワークショップをするツアーなどもやっているという。
軽くみても10組は余裕で宿泊できる。ホテルだ、こりゃ。

←ベッドルーム、バスルーム、リハーサルルームもあり。

中に入るとザールの奥さんのアワが27年ぶりに会うカズに「ドゥドゥ!」といってハグをしていた。
なんでも、カズはドゥドゥ・ンジャエ・ローズの演奏を生で観たくて、卒業旅行でセネガルに行ったとの事。
そこでザールと知り合い、ザールの仲間たちとも友達になったのだが、
いかんせん「カズフミ」という名前がセネガル人には言いづらいらしく
ドゥドゥって呼ばれていたんだとか。
あれあれ?セネガルネームって意外に簡単に貰えるんだね。
セネガルのグリオから、しかもあの偉大な音楽家の名前を。(笑)

夕食はとても豪華だった。
・鶏の手羽焼きとビーフンにレモンで味付けし、炒めた玉ねぎソースを添えてたもの。
・パタヤ→モチモチの揚げ餃子。具にビーフン、挽肉など。
・ムハムサ→粒の大きいクスクスにヨーグルト、砂糖、ミルクなどをいれ混ぜたもの。ムニムニした触感で。上にバナナを添えていた。
美味しすぎて「ネェールナ」(美味しい)を連発していたら
「レカー、レカー」(食べて食べて!)と勧められる。
セネガルが食べ物の美味しい国で本当に良かった。
またシャンタに「ソゥォールナ」を教わっておいて本当に良かった。

日本の食事を紹介しよう!とザールがアワに回転寿司の画像を見せる。
アワはあからさまに気持ち悪そうな表情をした。
セネガルでは生魚を食べないため、寿司などありえないのだろう。
日本からのお土産でザールの好きな大福を渡す。
アワとシャンタも一口ずつ食べるが、無言で頷いてザールに返す。
ダメっすか?・・・ですか。
別に用意したクッキーの詰め合わせは喜ばれたようで、一安心。
そうか、そっちか。

食後、10畳くらいあろう部屋に案内され、シャワーを浴び、爆睡。


続く。















セネガル旅行記1.1本の電話

2018-03-14 10:54:37 | セネガル
1. 1本の電話

 縁というのは不思議なものだ。
2年前のある日、夫であるカズ宛に来た1本の電話がきっかけで
自分がアフリカ音楽に魅了されセネガルに行く事になるとは。

電話の相手はザール・セック。
セネガルでは有名なミュージシャンだそうだ。
27年前、カズが卒業旅行で行ったセネガルで友達になったという。
カズがプロのベーシストになる前の出会いだが、
ザールはずっとカズの事を気にかけていた様で電話をしたとの事。

電話に出ると「カズゥ?カズゥ?」という明らかに日本人でない口調。
私が「カズは留守なの。私はカズの妻で、折り返し電話するように伝えておくから連絡先を教えて」
と英語で伝えると
「Wow,カズは結婚したのか!僕はザール・セック。セネガル人のミュージシャンで今はカナダに居るんだ。君も楽器をやるのかい?」
「うん。ピアニストだよ。」と答えると
「今度二人でカナダにおいでよ。ジャンべ教えてあげるよ。」
とても人懐っこく明るい口調の彼としばし会話をする。

その日の夜、カズに電話の件を伝え、you tubeで彼の演奏を聴き驚いた。
凄い人なんじゃない?この人。

この電話がきっかけで一昨年カナダに行き、ザールと一緒に演奏。
昨年はザールが来日し、日本人ミュージシャン達とツアーをする。
彼は日本人ミュージシャン達をとても気に入ったようで
これを機にJapon Daaguというバンドが誕生した。



そうこうしていとセネガルという国に興味が湧き、行ってみたくなり...
「来るならセネガルでレコーディングしようよ!ライブもブックするよ!」というザールの一言もあり。
これは行くしかないでしょ、と思い。先月、カズと共にセネガルに帰省中のザールを訪ねる事となる。

    ←飛行機から見るアフリカ

しかしながらアフリカは遠い。
格安航空券をとったのだから仕方ないのだが、
成田発→香港→アジスアベバ→バマコ→ダカール着。乗り換えはアジスアベバで1回のみ。
行きは30時間という長旅になる。

          ←エチオピアのビール

続く。