成田離婚って今もいいますか?
合わないと大きな感覚があったら早く別れる。泥沼や蟻地獄より遥かにまし。しあわせになるための別れ。
「粋なわかれーを、しーよーぅぜー」
撮影日: 2017/04/03
フリージア Freesia はすっかり定着した呼び名で、いくつかの和名もあるようだが、もういらなくなっている。
成田離婚って今もいいますか?
合わないと大きな感覚があったら早く別れる。泥沼や蟻地獄より遥かにまし。しあわせになるための別れ。
「粋なわかれーを、しーよーぅぜー」
撮影日: 2017/04/03
フリージア Freesia はすっかり定着した呼び名で、いくつかの和名もあるようだが、もういらなくなっている。
【ワトソニア】で検索し、続けて【ヒオウギズイセン】で検索してみると違いが顕著で、外来の初期に付いた和名が経過を経て使われることがなくなりつつあるのが見て取れる。別名を併記されると、どれも知っておかないといけないと、ついつい圧迫を感じてしまうことから、もう開放されてもいい頃合いになっている。
学名:Watsonia ワトソニア属(ヒオウギズイセン属)
ヒオウギズイセンにはヒメヒオウギズイセンとヒメヒオウギアヤメをめぐる混乱があり、もう使うのをやめようとなってきているように見える。
ヒオウギズイセンはワトソニア、ヒメヒオウギズイセンはクロコスミア Crocosmia と呼び、ヒメヒオウギアヤメは Freesia に属し、メジャーな花フリージアがあるので、ヒメヒオウギとシンプルに呼ぶ。こうして未来志向で、もめごとの解決をはかろうとしている。
いつまでも、こんな和名があると博識やうんちくを披露されても全然楽しくない。シンプルイズベスト。
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【ヒメヒオウギ】で検索すると? ヒメヒオウギ、ヒメヒオウギアヤメ、ヒメヒオウギズイセンが入り乱れた情報が出てきて混乱してしまう。渡来時に付けられた名前に、後年の研究で分類の見直しにより整合性がとれなくなった代表的な事例と思われる。
ヒメヒオウギあるいはヒメヒオウギアヤメはフリージア Freesia を、ヒメヒオウギズイセンはクロコスミア Crocosmia を属とするアヤメ科の植物で、今の園芸ではヒメヒオウギ(フリージアはイメージの異なる有名な花群に譲り)とクロスコミアで整理するのが一般的なようだ。
撮影日: 2017/05/14
撮影日: 2017/05/17
公園の舗道脇や住宅地の道路脇に顔を出すヒメヒオウギがある。近所の人が植えたものか、花が勝手に家出したのか、わからないが、そっと野生化して咲いている。野の花ヒメヒオウギになっている。
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渡来時の和名ヒメヒオウギズイセンも、後の園芸名モントブレチアも、分類の見直しにより、現在進行形でクロコスミア Crocosmia に移行中。
撮影日: 2017/05/19
撮影日: 2006/06/28
クロコスミアは良い響きがある。だから園芸には向いている。
このような、もっぱら園芸の花が住宅地の道路脇や公園の隅に咲いていることがある。自力で立派に咲き続け、新たな野の花となっている。こんなとき、この花をどう呼ぶか? 野花は和名が一般的だ。やはりヒメヒオウギズイセンか?
スイセン(水仙)は科も異なり、とても似ているわけでもない。スイセンを取りヒメヒオウギとすると別の花とかぶってしまう。
今は混血で日本国籍の人や帰化して国民となったカタカナ名の人が受け入れられている時代。だから野の花となってもクロコスミアと呼べばいい。
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撮影日: 2017/04/30
外来の園芸種スパラキシス Sparaxis はもっぱらスパラキスで流通しているが、スイセンアヤメ(水仙菖蒲)とも呼ばれているらしい。なんと花のビッグネームをダブルでもっている。なになにアヤメ、なになにスイセン、なども数あるがダブルというのは豪勢だ。当然に名前負けする。イメージも合わない。これは新旧が交錯する時代の生んだ失敗例だと思える。
ただ言えるのは、園芸種が野に逸出して新たな野草としてあちこちに咲くようになると少し感じが変わる。野の花には日本的な名がやはり似合う。道端に園芸種オキザリスと思われる花があるとカタバミが合うと思える。だがこの国の歴史からすればまったく新参者の野草にスイセンアヤメはないだろうと思う。さほど繁殖力は強くなく見かけるとラッキーな花でもあり、違和感の強い名前は意識から消し去りたい。キーワードをひとつ知っていれば「あっそう」ですむ話だし・・・
花に関するネット情報はほとんどが園芸の花にかんするもので、高山植物など特別なものは別にして、原っぱや道端に咲く野花が主役になることは稀で、やたらアニマックだったり、不確かだったりする。それでも私なりに私のための整理をしてみようと思う。
撮影日: 2017/05/04 「ニワゼキショウ」とされるものの特長が見られる花
撮影日: 2017/05/07 「オオニワゼキショウ」とされるものの特長が見られる
花の名前: ニワゼキショウ(ナンキンアヤメ)
ニワゼキショウ Sisyrinchium にはニワゼキショウ(庭石菖)とオオニワゼキショウ(大庭石菖)があるが、個体差もあるので、一般人に見分けは難しく、無理をする必要もないと思われる。
ナンキンアヤメ(南京菖蒲)の別名は、園芸種の販売名として使われることがあるようだが、カタバミに対するオキザリスのようではない。
日本在来の花、あるいは古くに大陸から伝来し野に広まった植物には、地域により咲き方に違いがあったり、異なる名前で呼ばれており、明治以降に日本語の統一に伴い共通化したと思われるものが見られる。また一般に植物は固体変異があり、同種の植物と交雑(自然界での交配)が生じるので、ちょっとした違いの見られる植物が誕生し広まる。日本人には微妙な違いを愛でる精神文化があり、ほとんど同じものに全く異なる命名をする場合もあったようだ。近代科学でもたらせれた知識のまだない時代に、博学の人が名付けたやたら難しい名前や、庶民や百姓が暮らしの中で呼んだ愉快な名前など、名前からその時代のシーンが浮かびそうなものもある。
一方で、科学には体系や関連性が求められる。情報が増えれば整理する必要性が高まる。バリエーションを文化的に愛でることとは矛盾が生じてしまう。花の名前を素人が「知ろうと」すると目前に絶壁が立ちふさがり足元は砂地獄になる。
さらに、ややこしさを増大するのが商売の都合というやつ、人気ウケする名前がもてはやされ、種類が飛躍的に増加するに合わせ、和洋入り混じったややこしい名前が拡散する。こうなるともはや記憶力の限界を超えてしまう。
もはや開き直るしかない。自分流を見つけだして貫くこと。それを遊びとして楽しもうと思う。
花の名前: ミニアイリス・ダンフォルディア
撮影日: 2017/03/05
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