笑顔慈治(えがおじじ)

花とともに綴るあれこれ

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2019-01-08 17:59:56 | キク科の花

【ノコンギク】で検索すると? ノコンギクとして主に園芸系サイトの情報が出てきます。

【ヨメナ】で検索すると? タイトルにヨメナとノコンギクを合わせ持つアマチュアあるいはマニアの個人サイトが数多く出てきます。

それぞれ、いくつか記事を読んでみると、これがまた実にややこしい。

ペラペラヨメナ

ヨメナとノコンギクは実によく似ており、見た目の区別はとても難しい。でも、別の花である。そんな記事が多い中、思い切ってノコンギクにヨメナを含めてしまっている権威あるサイトがある。しかし、多くのサイトが見分け方について百家争鳴のありさま。いや、ひょっとすると大半はコピペかも?

花には種による差異があるのはもちろんだが、個々の花には咲いている環境や発育段階で個体差があるから、サンプルでの比較も、出所が確かで、同じ環境で生まれ、同程度の発育状態のものでないといけない。それをもってしても似ているのであれば、各地に咲く様々な花を、あれだこれだと判定するのは、まことに難しい話になる。

ペラペラヨメナ
撮影日: 2016/09/17

花の世界には、同じ名前の花で、それはそれは多様多彩なものがいっぱいある。なのになんだ。うりふたつなのに、全く違う名前のままにして、奇異でマニアックな世界を演じている。

確かにまとめるとなると難しい。シオン属 Aster に属するので、シオンもアスターも他にメジャーな花がある。ならノギクではとなるが野菊はカバー範囲が広く全然ちがう姿の花がいっぱいある。

バラとノイバラ(またはノバラ)は、バラに果てしない種類がある一方で、ノイバラは数多いにしても類似性の強い集団のようなので違和感がない。ここがまったく違うところ。

 ノコンギク

ということで、永遠の素人としての私は私風のまとめを試みるしかない。

シオン属には代表的な園芸の花として「シオン」があり、代表的な野草に「ノコンギク」がある。そしてその仲間に歴史的に「ヨメナ」と呼ばれる多くの野花がある。また最近は「ヨメナ」の名も園芸種で使われる。ノコンギクの良質のものから園芸種の「コンギク」が作られている。

ノコンギク
撮影日: 2016/09/25

ノコンギク派はノコンギクもヨメナも「菊」だとし、ヨメナ派は「野の花」だとする。流派により呼び方が異なる例は花以外にもたくさんある。アカデミックの世界にも学派なるものがある。でも花はどこにも属さない素人のものでもある。

いわゆる「菊花」の世界では、極端に言えば、一つ一つの作品が種であって、それぞれに名前がある。そして「野花」の愛好家の世界では、咲く場所の違いや、咲き方の微妙な違いこそが関心事であり、一般人の十把一絡げ(じっぱひとからげ)は許せない。それぞれの立場を尊重しあうのが人の道であり、花の願いなのでしょう。

私だけの花図鑑  twitter

 

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