
霊前の供花は原則として白を基調とするとある。となると容易に手に入らない。私はシキビを用いる宗派の檀家の出なのだが花に困った記憶はない。四季折々に庭や畑また道端や野原。神仏の恵みし花々を忌避することなく摘み手折りシキビの葉に彩りを添えた。
カーネーションやリリー果てはラン。西洋だ。バレンタインと同じ。高価な花を買わせようとの企みや。日本の神道や仏教の精神性に豪奢はあり得ない。ふと気がつけば。こうした破壊が横行している。
日本人は無宗教。まったく違う。ただ心が広い。まさしく釈迦や天照の心がある。それが日本。と信じたい。今はまだ言わぬが花の浮世なり。