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どうも。蕎麦がき転校生、片手袋研究家の石井です。この写真は学生時代、尾道で大林宣彦監督『転校生』のロケ地巡りをした時の写真です。安心してください、尿、出てませんよ。大林監督は名作揃いですけど、特に晩年の『この空の花 長岡花火物語』は大傑作ですので強くお勧めします。ぜひご覧ください。ご冥福をお祈り致します。
☆料理のアレンジをどう考えるか?
さて、「基本の蕎麦がき」の作り方と必要な材料と道具のご紹介を終え、今回からいよいよ蕎麦がきの新たな可能性を探っていきたいと思います。その前に、既存の料理をアレンジしていく際、どのような考え方をしていけば良いのでしょうか?
まず、料理を構成する「要素」を抜き出してみましょう。例えばハンバーグであったら「肉」「炒めた玉ねぎ」「つなぎ」「焼く(火を通す)という工程」「ソース」などが考えられます。「ジューシー」とか印象も頭に置いておきたいですね。
一番簡単なのは、それぞれの要素を「置換」してみるのです。例えば「いつもは牛と豚の合挽きだけど、牛100%にしてみよう。いや、鳥でも良いか」「玉ねぎは甘味が出れば他の野菜でも良いかな?」「焼かないで蒸しても良いかも」などなど。
あとは「追加」ですね。パルメザンチーズを混ぜ込んでも良いし、砕いた醤油煎餅を入れたって美味しいかもしれませんよ?この場合、引き算の可能性も考えてみてください。足すんじゃなくて、玉ねぎは入れないでいいや、ってのもありですよね。
そして「解釈」。挽き肉にみじん切りの玉ねぎを纏わせて油で揚げる。これはハンバーグを構成する要素は変えずに、解釈の変更を加えたわけです。以前とある料理屋さんで肉ジャガを注文したら、トロトロに煮込んだ豚の角煮の上にマッシュポテトを乗せたものが出てきました。これなんか解釈の変更の好例ですよね。
「転換」も考えてみましょうか。ハンバーグに「ジューシー」という固定概念があるならば、逆に「アッサリ」仕上げるならどうするか?そこで肉に豆腐を混ぜてみる、みたいな発想が出てくるわけです。勿論、よりジューシーを突き詰める、もあり。脂身を余計に追加しちゃうとか。
☆では蕎麦がきはどうなのか?
「基本の蕎麦がき」を見ても分かる通り、この食べ物を構成する要素は極めてシンプル。ミニマルな料理です。
「蕎麦粉」「水」「火を通す」「モチモチ」
これだけですもん。じゃあアレンジのしがいがないのかと言えば全く逆で、隙間があるからこそ「置換」も「追加」も「解釈」も「転換」もやり放題。逆に可能性があり過ぎて困っちゃいます。なので一発目はそこにもう一つ方法を加えます。
それは「思い出」です。
☆群馬の焼きまんじゅう
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地理人さんがバスの車窓から見えるなんてことない風景の面白さを解説したり、
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松澤さんが珍スポット創造主の熱い魂を解説したり、
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私がバスの車中や行く先々で片手袋を探したりするうち、
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/37/2a6a8714c9bdaa1a1e19b05e9627e5a7.jpg?1587204571)
こうやって高台から見える都市の風景が、それまでと全く違って見える、というようなバスツアーでありました。振り返ってみるとこの時点でもマスクはしておりましたが、まだギリギリこのような催しが出来ていた時期。楽しかった分、なんだか遠い昔の出来事にも思われます。
※ここまでのツアー写真、全て撮影は別視点の観光カメラマン、齋藤氏であります。
で、このツアーを催行するにあたって、事前に関係者だけで行程を下見したんですね。![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/b6/efa93a868dbf94d735bec653a7daf8c3.jpg?1587205040)
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東京から川越などを経由して最終目的地である高崎観音を見終えたときに、松澤さんが言いました。
「せっかくだから焼きまんじゅう食べていきましょう」
おお、焼きまんじゅう!ケンミンショーで群馬の名物として取り上げられてるのを見たことあるぞ。それに、群馬出身の職場のおばちゃんに頂いたこともある。すっかり忘れてたけど、現地で食べられるなんていいね!
で、松澤さんと齋藤さんオススメの店に入ったんですが、
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元文房具屋さんだという店内に置かれたハンコケースの上に、速攻片手袋ありました。石油ストーブの香りが立ち込めた店内には、西日が当たって良い雰囲気です。
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甘辛の味噌餡が塗られたベーシックなものと、中にあんこが入ったもの、二つ頼みました。これだけ頼んでもめちゃくちゃ安かった記憶があります。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1d/67/c8a3787835d120f9c39f2d87af8fd36d.jpg?1587205348)
生地はフカフカなので、見た目よりもずっと口当たりは軽く、沢山食べられそうな感じ。失礼ながら「生涯ベスト級!」とかそんな食い物ではないですけど、だからこそ何回食べても飽きなそう。こりゃあ、良いや!店のおじさんから興味深いお話も聞かせていただき、下見の締めくくりとして完璧でしたね。
…と、この話。僅か2ヶ月前の思い出ですが、現在の状況を考えると今では不可能なことばかりで涙が出てきます。あの時、あの瞬間をもっと胸と瞳に刻みつけておくんだった。後悔してもしきれません。
次に現地でいつあの味を楽しめるかは今のところ全く不明です。だったら、作ってみよう。俺なりの焼きまんじゅうを。そう、蕎麦がきで!
(すみません。さらっと一つの記事にまとめようとしたら長くなってしまったので、後編に続きます)
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