Seriously?

ひとりごとです

映画 ■■ さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について■■

2022年06月14日 | 映画

大好きなドイツの児童文学作家

エーリッヒ・ケストナーの
唯一の大人のための小説の映画化
と、聞いて
これは見なくては…と行ってきた
 
長かった…3時間
結構単調で
拒否感感じるような
グロテスクな世界観もあり
時々眠くなってしまった
終盤は「まだ終わらないか…」と
とても苦痛だった…
 
しかし見終わって
他の人の感想読んでると
「ふむふむなるほど」
と、思えたのだ
ダメだね、私の鑑賞力は
 
 
映画 ■■ さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について■■
 
☆☆☆
 
 
グイグイ引き込まれるような力が
私には働かなかったから
私とはいい化学反応が起きなかった
ということだと思います
 
ナチスの足音がヒタヒタと聞こえ
あからさまに反対の声をあげると
マークされるなど
危険になりつつある時期
 
でも登場人物たちは
退廃的で自堕落な毎日に
耽っているように見える
危機感ないなーとか
いい気なもんだなーと思える
 
でもこれは
危機に対してしっかり目を据えると
自分の身が危なくなるから
目を逸らして考えないように
しているように見える
 
エーリッヒ・ケストナーの
児童文学にはよく
正義感溢れる大人が出てきて
正しいことをすること
勇気を持つことを
子どもたちに説くのです
 
そんなケストナーの
正義感溢れる世界とは
全く違う
不道徳なひと時の享楽に
浸っているシーンばかりなのが
「思ってたのと違う…」
と、なってしまった
 
 
解説などによく言われているのが
1930年代の状況は
今ととてもよく似ているということ
 
このままでは第二次世界大戦の愚を繰り返すことになってしまう
という危機感を感じながら
見ないふり
感じないふりして
短い時間の愉楽に
逃げているのかな
 
ああ確かにそうかもと思う私
そこから先を考えることを
拒否している
YouTube見てインスタ動画見て
面白おかしく
時間を潰して満足している
 
 
 
ここからネタバレ感想
 
ラストシーンは
えええー?こんな終わり方?
と、あまりに意外で驚くような
ガッカリするような
 
でもファビアンが
ケストナーの分身のような
「やるべきこと」には
自分の危険を顧みず
飛び込んでいく
正義感の強さを感じた
 
川の流れに飲まれたのは
川の流れは時代の流れで
泳げないのに飛び込んでいったら
水に飲み込まれるだけで
助けるためには
「泳ぎ方」をちゃんと身につけて
飛び込んでいかないと
 
飛び込んでみた川の流れは
外から以上に早く危険だった
油断していた
 
川の流れは台頭していくナチズム
思った以上に勢いがあり
たくさんの人が飲み込まれ
否応なしに巻き込まれていった
 
「泳ぎ方」を覚えないと
危険な政党が権力を握って
勢力を増している時
それに対抗するやり方を
身につけていないと
みんな飲み込まれて
逆らうことが出来なくなり
命を落としてしまう
 
そんな暗喩を感じました
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