Seriously?

ひとりごとです

自己否定の人生

2021年01月31日 | 読書

角田光代の「紙の月」読んだ

いろんなことを感じたが
 
 
いわゆる依存症になるのは
 
「本当の私は
こんなはずじゃない」
 
という
「理想の自分」と
「現実の自分」との差を
受け入れられない
漠然とした「不満」
 
それから抜け出したいと思う
「弱さ」
 
酒やギャンブルや買い物で
高揚感を得て
一瞬だけ
漠然とした不満から逃れる
 
それも合法である範囲
健康を害さない範囲なら
誰もがやっていること
 
でも
程よい範囲を逸脱してしまう
「弱さ」
悪いと知りながら
高揚感に取り憑かれ
破滅に向かう「危うさ」
誰もが持っているのだ
 
 
とまあ
「このブログに
読んだ本の感想の記事を
載せていこうかなあ」
と思って
一度upして
思い直して、すぐに消した
 
 
ブログの記事を書くこと
「読者メーター」に感想を書くこと
インスタやTwitterに
写真や思いを投稿すること
 
私にとっては
酒やギャンブルや
買い物と同じだと思った
 
本当の自分がみすぼらし過ぎて
自分で「こんなはずじゃ…」
と、思いながら
みすぼらしい自分を
受け入れられない
 
そんな時に
いかにも素敵な生活を
投稿する
 
洗練されたレストランで
食事したこと
高価な服やアクセサリーを
買ったこと
ネイルサロンに行ったこと
 
いかにも毎日
洗練された高価なものに
囲まれて生活しているかのような
「本当のみすぼらしい自分」
とは
大きくかけ離れた偽造された自分を
紹介し続ける
 
読んだ本を載せるのもそうだ
全然読書家でもなんでもないくせに
「読書を嗜む私」が好きなのだ
 
「ピアノを嗜む私」が好きなのだ
本当は音楽なんか
全然好きじゃない
 
英会話レッスンで
時事問題について
ディスカッションするが
本当に無知だから
全部どこからか見つけてきた
借り物の意見だ
 
本当は時事問題なんか
全然興味ない
「時事問題を英語で語る私」が
好きなのだ
 
 
ありのままの自分が
無知すぎて
愚かすぎて
貧しすぎて
偽装しないと
恥ずかしすぎる
 
 
だからええかっこしいの記事書いて
気持ちよくなってるんだな
 
 
嘘の毎日も
ずっと続けてると
本当になるっていうけど
 
私の場合
本質的なところは変わらないなー
 
 
感染症のため
外出自粛する日々は
期せずして
キラキラした偽装記事を
量産するチャンスを奪った
 
 
仕方なく
みすぼらしい自分を
紹介するしかない今は
地に足がついているような
身の丈に合っているような気がして
悪くないんじゃないかな
 
なんて言いつつ
いつか
「本当の私は
こんなはずじゃ」という
くだらない見栄が爆発したら
 
「紙の月」の梨花のように
一瞬の高揚感を求めて求めて
身を滅ぼすかも知れないな
 
その危うさがあること
自覚していよう〜
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