海助

その日特殊カレンダーで勤務するマリママ業務最終日

それまで体調もいまいちでストレスも感じていて
ネェーネも夏休みに入った事だし
明日から　ちょっと　ゆっくりしようと思っていました

仕事を始めて一時間を過ぎた頃
訪問先から出ようとすると

母猫を探し呼ぶ　悲痛な子猫の鳴き声が聞こえました

うっ.............　やめて
聞こえないふりをして　さっさと次の訪問先へ

そう思っているのに

ちょうど外にいた　お客様の　おばちゃんに

子猫　鳴いてますね　と聞いていました

おばちゃんは　朝　早くに誰かが捨てて行ったと言いました

マ）何匹いるんですか？

お）一匹だけだと思う

マ）小さいんですか？

お）朝　見た時は　まだ目が開いてなかった

マ）えっ!!どこにいるんですか？
ちょっと見せて下さい

思わず　そう言い　子猫がいる場所に案内してもらい
目眩をおこしそうになりました


そこは　倉庫の前で　コンクリート
朝からでも　ジリジリと暑い
炎天下に　産まれて間もない子猫が
ぽつんと一匹　捨てられていました

もう　一瞬の躊躇もありませんでした

あかん　あかんと言う言葉と共に子猫を手にしていました

私が連れて帰りますが　家まで小一時間かかります

仕事が終わるまで　この子を家の中に入れて預かってもらえませんか？

１時までには必ず連れに来ます

おばちゃんに　お願いすると
助かった　良かった　預かりますと言ってくれ

必死で仕事を済ませ１１時半に　子猫を保護する事が出来ました

連れ帰り　授乳を済ませた後の体重で
176グラム　目がやっと開いたような
とっても小さな　命です

海の時もそうだった
捕獲器の中で出産したチッチの時もそうだった

私の業務が終了して　休務になった途端だった

今回も　そうなので　当然ゆっくりは出来ません

たかが猫にと笑う人もいるでしょう
馬鹿にしたり　見下す人もいるかもしれません

だけど　どんなに頑張っても母猫にはなれない私を信頼して　しがみついてくる小さな　小さな　その手を振り払う事は　私には出来ません

笑われても　いいんです
馬鹿にされても　見下されてもいいんです

自分さえ　そちら側の人間にならなければ
私は　それで　いいのです


とても汚れて　まだ猫に見えない　子猫が
愛しくて　たまりません

子猫の体調管理は難しく
100パーセント　間違いなく　育てる自信なんてありませんが

見つけられて　良かったと思っています

子猫は多分　男の子　
ネェーネが海助（うみすけ)と名付けました

そらママプロダクションの仲間入りです

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ママーズ＆ネェーネ　


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