遅刻とは社会人にとっての減点対象である。
顧客とのアポはもちろんのこと、会議への出席や身内での相談においても1秒たりとも遅刻は容認されない。まかり間違っても食パンを咥えて曲がり角に突進してはならないのである。
しかし私みなみが所属する会社はこれをある程度容認する。
理由は終業時間に他ならない。
14:40〜22:00
これが弊社の勤務時間である。
よって翌朝9:00から本社にて開始される会議には一日遅れたくらいではそこまで咎められないのである。
そらまぁ時間外だし
かくして、遅刻をすることもなく今朝も椅子に座る社畜たちは、私も含め一様に疲労を顔面に押し出していた。
「何か質問ある?」
幾度目かの定型句を課長は繰り返す。
質問などあるものか。立地が異なる各教室における顧客アポ獲得は地政学的にアプローチ手法が異なってくるものだ。ひとつの成功事例を基に話されても全く再現性がない。
皆これでやろうやという取締役の一喝に、空元気を振り絞った応答を返す。この一連に給料が出ないのはおかしい。
社畜JKにとって至福の時間はこの会議後、教室まで移動する時間である。
本日は珍しく一時的に帰宅できたため、昼食と軽くゲームを楽しめた。
この極限生活に移行して2週間目。みなみの明日はどっちだ