社畜JKの逆襲

自分をJKと思い込んでいる社畜のノーマルな日常

梅雨なのに暑いねー_(:3 」∠)_

2021-06-02 18:39:00 | 日記
 2日目。本日は製品勉強会から開始された。しかし実態として私は業界知識すら浅くすら理解できていない。それを見越していたのか、先輩は基礎の基礎から説明をしてくれた。

 取り扱う商品もさることながら、顧客の幅と需要は恐ろしいほどにまで細かく多い。他の先輩も同じことだが「今はまだ理解できんと思うけど」と連呼された。実際その通りである。

 この業界の特性上、特に顧客相手への知ったかぶりは致命傷になりかねない。何が分かっていないか分からないのはあったとしても、極力疑問に思ったことはその場でぶつけていく。
 他業界の勉強も行った。動画ではあるが会社の製品が使われているとテンションが上がるものだ。

 用途が多岐に渡る上にオーダーメイドも受付可能。決まりきった商品を売ることも、上がるかどうか分からない金融商品でも、単価が馬鹿みたいに高い割にブラックボックスの中身が分からないどこかの塾の講習でもない今の会社の商品は、かつてないほどにやる気を出させてくれる。

 営業職という職種である以上は数字から逃れることはない。だがここで働く以上はもうネガティブな気持ちで取り組みたくはない。



「みなみさん、定時過ぎたし帰ったら?」

 それは定時を少し過ぎた後に対面の先輩から掛けられた声だった。だが、支給されたスマホのメール設定がまだ終わっていない。Wi-Fiのパスワードが分からなければアップデートも不可能なのだ。スマホのセットアップを命じられた以上、遂行途中で帰宅するなど言語道断。私に植え付けられた社畜精神、社畜DNAが私を椅子から立たせることを許さなかった。業務は定時に優先する。これは社畜界の常識であり、私はそういう世界からやってきたのだ。優しい先輩よ、貴方は素晴らしい。どうかこの先も私以外の後輩にも優しくしてあげてほしい。

「あとやっとくから、帰ってええよ」

 だが次の瞬間にそう言われ、スマホを持っていかれるとタイムカードを切らされたのだった。


 これがカルチャーショックというものである。
 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿