数日前、夜の庭に出たら
なにやら甘い香り。
あれ? これなんだろう?
と、香りをたどってゆくと
闇のなかに、ぽおっと白い花がひとつ。
夜顔でした。
折からの明るい月のひかりを浴びて、
大きな真っ白い花は
夜の闇にぼんやりと浮きあがり
とても美しい。
冒頭の写真でうす緑っぽく見える部分も
花が開ききるときには白くて、
それはもうほんとうに純白の大輪の花になる。
大きいです。
直径15センチくらい。
雌しべも雄しべも真っ白。
烏瓜と花とはすこし違う趣きの
それでもやはり、
闇のなかで白く咲く幻想的な夜の花。
清らかに見えると同時に
どこか妖しく、艶を秘めているようにも思える。
芳しい甘い香りがその理由かもしれない。
あまりに真っ白で
フラッシュを焚くとうまく撮れないので
写真は今日、日暮れ前に写しました。
完全に開いたところも写すつもりだったけど
タイミングを逃して
あたりが真っ暗になってしまった。
ゆるゆると開きはじめるつぼみ。
きれい。
「夜顔」とは言っても
夕方の5時頃から開きはじめるようです。
なんの花でも、
つぼみが開きはじめると、どきどきする。
じーっと見つめてしまいます。
たいぶ開いたところ。
青空を見上げる姿は別の花のよう。
夜を待っています。
花のしたの長い…ええと、なんていう部位?
わからないけど
すーっと伸びていて、すごく特徴的。
夜顔の花。
英名は「月の花」たる "Moon Flower"
その名の通りに
夜のあいだ
人知れず甘い香りを放って咲き、
朝には萎んでしまう。
夏の短い夜
その夜限りに命を燃やす、一夜花です。
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