前回のレッド・バロンの記事に載せたくて
航空宇宙博物館で撮った写真を探していたら
ふと目に入ってしまった
アナポリスで夫と暮らした家の秋。
庭の落ち葉は
そのまま散らしっぱなしで
秋のお庭は真っ赤っか。
秋のお庭は真っ赤っか。
アメリカの秋は
コロンブス記念日や退役軍人の日があって
ハロウィーンがあって、
サンクスギビング(感謝祭)があって、
小さな、でも豊かな収穫祭が
街ごとにたくさんあって、
思い出がいっぱい。
冬に向けた暖炉の準備も楽しい作業だった。
思い出がいっぱいなのは
秋に限ったことではないけれど。
生えている樹木が違うのだから
当たり前かもしれないけど
同じ紅葉でも
同じ紅葉でも
日本の侘・寂な美しさとはどこか違っていた。
どんなに鮮やかでも、
日本の紅葉は品があって奥が深い感じがする。
向こうではただ
「きれい! 豪華!」と思ったけれど、
日本の紅葉は「神々しい…」って思う。
神さまみたいな
なにか大きな存在をいろんなところに感じる。
夫と旅した
ニューイングランドやオレゴンや
カナダのロッキー山脈の秋もものすごかったけど、
やっぱり日本の
しん、と清らかで澄みわたるような
厳かに美しい紅葉に惹かれます。
日本人なんですよね、結局。
桜のように、DNAに刻まれているんだと思う。
裏庭の、
おんぼろのお気に入りベンチ。
いつも夫と一緒に
コーヒーを飲んだり本を読んだりしていた。
そうそう、
彼に本を読んでもらうのも大好きでした。
音読してもらうの^^
あっリス! と慌てて撮ったらしい写真 ↓
デッキの手すりの上にいるの、
わかります?
かわいいけれど、
リスは野鳥用のエサ台を荒らすので
招かれざる客でした。
害獣扱いされていて可哀そう。
近所の松の木 ↓
シュガーパインには30センチ以上にもなる
長細い松ぼっくりが実る。
日本にも
「大王松」の大きな松ぼっくりがあるけれど
これはとにかく長い。
落下したときに運悪くぶつかったら
タダではすみません。
少なからずケガをします。
骨折して損害賠償請求という訴訟もあるくらい。
見たこともないほど大きくて
長ーい松ぼっくりにワクワクした。
この松ぼっくりを3個(3本?)
両腕で胸いっぱいに抱えて、
バカみたいに明るく笑っている写真がありました
夫が撮ったわたしの写真は
カメラ目線でないことが多いのですが、
すごく無防備な笑顔をしていて驚いてしまう。
ときどき、
あの頃の自分に嫉妬していることがあって
ギョッとします。
紅葉を通して降り注ぐ光
あの庭に立つ夫の
広い背中や逞しい肩に射す淡い陽ざしすら
透明に赤かった
風もないのに
優しく舞い降りる赤い葉っぱ
乾いた匂い
かさかさいう音
愛しくてなつかしくて切ない
秋の記憶
数時間後、PCの電源を切る前に追記:きれいな紅葉の写真を見てほしいだけだったのに、書いているうちに思い出が溢れてきて、だんだんしんみりしちゃって、こんなおセンチな内容に(;^_^A ごめんなさい。
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