お嬢(ジョウビタキ ♀)に
遅れること5日、
タキ(ジョウビタキ ♂)が帰ってきた。
声がして、
きょろきょろすると
向こうのフェンスにとまっていて。
その、
首の傾げ具合
その眼差し
風に耳を澄ますような
光を見つめるような
横顔
その情景に
とくん、
と胸が鳴った。
雨風に耐え
日照りに耐え
山を越えて
海を渡り
小さな鳥が
身ひとつで空を飛んで
片道2,000キロも旅をする。
その意志
その能力
その生き様に
感動する。
畏敬すら覚える。
春にまた
春にまた
旅立つその日まで、
ここで
ゆっくり穏やかに
すごしてほしい。
そう思うそばから
お嬢に追い立てられて
テラスに飛び込んできた^^;
毎年、
到着直後は
縄張り争いを繰り広げて
ヒッ、ヒッ、カカッ!と鳴き合戦に
追いかけっこ、
ときには飛び蹴り対決まで。
それでもなぜか
どちらかが追い出されるわけではなく
2日ほどで落ち着いて、
お互い干渉せずに
庭で過ごすようになる。
毎年思うけれど
どういう落としどころなの?
紋付さん♪
ひたすら追いかけっこして
飛びまわっているので
動きが速すぎて
ついていけない
わたしです。
カメラを持って
立っているわたしの脇を
2羽ですり抜けていったりする。
それでも
追いかけっこの
合間に
火鉢のバードバスで
虫や
埃や
旅の疲れを
洗い流し
…まつ毛ばさばさ?
クモに
バッタに蛾、
コオロギ…
かなりワイルドに
がんがん虫を捕まえて
空腹を満たし
お嬢を威嚇し…
長旅の疲れも見せず
元気いっぱい
楽しそうなタッキーです。
こうしているいまも
外では
威嚇し合う2羽の
賑やかな声がしています。
・
目が、合う。
なにを思って、
わたしを見るんだろう。
タキ
待ってたよ。
帰ってきてくれて
ありがとう。
帰ってきてくれて
ありがとう。
☆