スカーレットの最終回が終わりました。
意外なほど平和な終わり方でしたね。
武志は実話通りこの世を去りましたが、
その最期をあまり克明に描かずにさらっと死後の世界に移るところが
スカーレットらしい脚本だなと思いました。
そして、喜美子と八郎はそれぞれの日常に戻り
喜美子が穴窯での創作活動に勤しむ場面でドラマは終了します。
予想以上にあっさりしたラストシーンに、少し拍子抜けはしたものの
喜美子と八郎が最後に語り合う場面のやり取りはとてもよかったです。
喜美子は、武志に「生かしてやる」と言ったことを後悔しているようです。
「エゴやなあ。なんとかしてやりたいと思ってしまった。できないと分かっているのに」と
自分を客観的に振り返っていました。
この一言はとても心に響きました。
私たちは大事な相手に対して、
相手のことを救える、助けられる、そうしたいと思ってしまいますが、
実は相手のことを救うことはできないという真実です。
今回のように息子さんが不治の病にかかるというのは稀な例ですが、
もう少し単純な日常生活の場面においても、
私たちは大切な人を救おう、守ろう、幸せにしようとします。
でも、結局は人は自分自身の力で救われ、幸せになるものであり
周りがそれを代わりにやってあげることはできないんですよね。
そんなシンプルな真実が凝縮されている一言でした。
それを聞いて「武志は生まれてきて幸せだと言っていた」と喜美子に伝えてあげる八さんは
本当に優しいなと思いました。
この話、終始八さんが優しいですよね。
八さんが女性らしい優しさを、喜美子が男らしい強さを持っている。
そんな男女のコントラストが印象的なドラマでもありました。
まだ終わってしまった実感が湧きませんが、とてもいいドラマでした。
半年間楽しませてもらいました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な1日を。