王様の耳はロバの耳

乙女ゲームやBLゲーム、時々映画の感想を書いていきます。
ネタバレありです。閲覧注意。

デスペラドロップス(デスペラ) ラミー 本編&DLC 感想

2024-02-21 23:15:20 | 乙女ゲーム
こんにちは、サニーです。


4番目に攻略した

ラミー
感想を書いていきます✨


ラミールートとても良き🥰

※ラミールートはアッシュ手前の後の方での攻略を推奨している人が多いけど納得。
感想を見るのもある程度他キャラ攻略してからのほうがいいかも











⚠ネタバレ感想⚠











【感想】


ラミーがメインヒーローでいいんじゃない?


ラミールートめちゃくちゃ良かった!!

キャラ良し!
展開良し!
恋愛過程良し!
ラスト良し!
全て良し!!!


ラミー、主人公に最初から好意的だし、明るいムードメーカーで取っつきやすいから
私が主人公の立場ならラミーの存在にかなり救われそう

ただ、
トップクラスの重い過去持ちだった
まず産まれてすぐ捨てられて孤児院行き
孤児院がなくなり6歳かそこらでストリートチルドレン
慈善家に拾われるも、そいつの屋敷で怪しい薬を打たれて操り人形状態になった仲間や他の孤児に幼いラミーが虐待拷問の限りを尽くされる
なんとか逃げ出し、その後は泥棒で日々をつなぐ

壮絶…

ルートに入ってから気がついたけど、ラミーは首から上とと指先以外は露出一切してないのよね。
地の文だけだけど、服の下はありとあらゆる傷だらけだそう。



しかも、
恐らく変態サディスト野郎が喜びそうな被虐陵辱をされていたらしいことが
ラスト付近で家令《ハウス・スチュワート》によって明かされます。
家令も一応紳士だし、ラミーが蓋をして封印していた記憶だからそんなにハッキリとした説明も描写もなかったけどそういうことなんだろうなぁと
人に触れるのも触れられるのも嫌がってたし。
ラミーは幼少の頃は天使呼ばわりされるほどの美少年だったせいで変態に気に入られ、一人だけ薬を与えられずハッキリした意識で筆舌に尽くしがたい責め苦や雪辱を受けていたそう。

もう、辛すぎて何も言えねぇ…


そんなラミーの幸せは「生きること」「自由でいること」
辛い時や悲しい時こそ笑い飛ばして前に進む。

前向きだし一見強く見えるけど、トラウマはずっと残っていて毎晩悪夢を見るそう。
そして慈善家に再会すると体中の古傷が痛みだし精神も不安定に…

ラミー、主人公に出会えて本当によかったね
幸せになってくれ


辛いことだらけのラミールートだけど、
このルートで初めてクリステル救出に成功します(現時点未プレイのアッシュ・カミュは知らん)
他キャラだとクリステルを見捨ててそれっきり。
ラミールートでも一旦はクリステル救出を諦めるものの再度挑戦し、仲間の協力もあって見事成功します。
ただ、クリステルも怪しい薬を盛られてて暗示をかけられると操り人形状態に
催眠術にかかった状態を想像するといいかも。

多分他ルートでもクラウンに囚われたクリステルは怪しい薬盛られてるんだろうなぁ…

ラミールートでは、この怪しい薬の処分が主な流れになります。
クラウン(家令)とのデッドヒートの末にラミーは保管場を自分ごと爆破。主人公のことは仲間に託して。
これだけ見るとバドエンっぽいけどハピエンです。
その後奇跡的に助かったラミーはしばらくしてから主人公の前に現れ、2人で旅に出る…


ヤツはとんでもないもの(ヒロインちゃん)を盗んでいきました。




【DLC感想】

クリステル幸せそうでなにより。


本編ラストで、共通ルートに出てきた孤児院にクリステルは預けられることになったんだけど、
年相応の女の子らしく元気に暮らしていた
本編中は悲しげに俯いているか大人たちに囲まれている印象しかなかったけど、
自分よりちっちゃな子供たちの面倒を見ながらチャキチャキ動けるように。

恋愛は、相変わらずピュアピュアだけどトラウマを少しずつ克服してきているラミーに男としての欲もちょっとずつ芽生えてきた模様。
いつか2人が世界の何処かで家庭を持てたらいいなぁ。

ただ、腰をいわした院長の代わりに出たパルクール大会、
院長のフリして出たから後で本物の院長大変なことになりそう😇


デスペラドロップス(デスペラ) ジブ 本編&DLC 感想

2024-02-11 00:16:20 | 乙女ゲーム
こんにちは、サニーです。


本日は攻略3人目


ジブ

感想を書いていこうと思います。
本編とDLC書いていきます。




⚠ネタバレ注意⚠














【本編感想】

シナリオライター変わった?


このゲーム全シナリオ吉村りりかさんのハズだけど、
なんだろう…ハミエルやサリィと比べて違和感が…

特に顕著なのが主人公の能力で、ジブルートだと具体的なセリフを読み取ることが出来てるんだよなぁ。
前2人のルートのときはもっと抽象的で心の声なんてなかったと思うんだけど。
まだ3人目だし、まだやってないキャラのルートも心の声聞こえるのかもしれないけど。




とりあえず内容に触れていくと。

ジブルートやっぱり重かった。

主人公達が出会う前から指名手配された逃亡中の身で、罪状も殺人。
そのくせ本人の性格は生真面目な紳士

十中八九冤罪かなって思ってたらその通りだった。


所属していた警察署が恐ろしく腐敗していて、正義に則り不正をなくそうと尽力していたら
・覆面テロリストに仕立て上げれた前妻を自ら射殺
・同僚殺しと汚職の罪を着せられる
っていうクソみたいな目に合わされるハメに。

特に前妻を自分で殺してしまった負い目はずっとジブを苦しめていた模様。
離婚協議中の愛が冷めていた妻で、嵌められたこととはいえ、トラウマになるわな…


そしてバッドエンドが辛い。
仲間たちの協力のもと冤罪を晴らし、両思いになった主人公と結婚式をあげてる最中に襲撃をうけ、逆上して冷静さを欠いたジブを止めるべく身を挺した主人公をジブはまたしても射殺。
ジブも絶望のなか敵の手に落ちおそらく命を散らした…
上げてから地獄に叩き落とすスタイル

ハピエンだと襲撃者がジブルート黒幕から執行人に代わり、執行人が黒幕処分してくれるしジブは執行人の撃退に成功する。


執行人、ハピエンルートで活躍してる率高い

ジブルートで執行人の素性が明かされるけど、
元々は快楽殺人鬼

警官時代のジブに打たれたあとも一命をとりとめ(もしくはクラウンがファンタジーパワーで生き返らせた?)、クラウンの指示のもと人殺しをするようになる。

自分を撃ち殺したジブに執着をして、暴れまわりながらジブを殺そうとする。思想は「死は神からの愛で救済」みたいな感じで歪みきっている。
シンプルにキモい
 
そんで黒幕。
色々怪しい行動するけど、もう名前からわかりやすい。
「はん にんたろう」並にわかりやすい。

ほんとこの警察署ろくなやついねぇ





【DLC感想】





あっま…

事実婚状態の二人のラブラブな日常が見れます。

朝もラブラブ、昼もデートしながらラブラブ、夜も1日の反省会をやったあともラブラブ…

あー砂糖を吐くマーライオンになりそう



女慣れどころか人付き合いも碌にしていなかった無骨なジブは、
・奥さん(主人公)にバッチリ目撃されながらモテ男の友人(ハミエル)にデートのいろはを伝授される
・ランクの高いレストランに背伸びしてはいってガチガチになる
というダサムーブをかましつつも、それがいじらしいと評判。

主人公もジブへの話し方がフランクになり、ジブが仕事でなかなか帰ってこない分、いるときは思いっきり甘えたりする。

リア充ぶりを見せつけられすぎて萌えまでいかない😇
ごちそうさま!

デスペラドロップス(デスペラ) ハミエル、サリー、追加DLC アフターストーリー感想

2024-02-07 22:48:46 | 乙女ゲーム
こんにちは、サニーです。


買っちゃいました!

デスペラ追加ダウンロードコンテンツ7本パック


さっそく本編クリア済の
ハミエル
サリィ
やったので、感想書きます。




⚠ネタバレです⚠















【ハミエル感想】


いい日♪
旅立ち♪
幸福を探しに♪
子供の頃に歌った♪
歌を道連れに♪
(by山口百恵)


本編直後の船の上から日本に到達したところで物語が始まるんだけど

マジでこんな感じ


タイトルも「旅情」だし


本格的に第二の人生始める前にハネムーン替わりの観光旅行をすることになったんだけど、

ハミエルさんの日本観光初めての外国人感がすごくいい🤭

畳での座り方に悪戦苦闘したり、
始めての日本料理をどう食べればいいかわからなくて困ったり。


でも、今後日本で暮らすために今のうちに慣れておこうと頑張ってる姿勢が…キュン💕

主人公曰く、別に逃亡先はヨーロッパ以外ならアメリカとか南米でも良かったわけだし、なんならそっちのほうがハミエル的にはカルチャーショックも少なかったかもしれないのに、主人公のために日本に骨を埋める選択をしたらしい…

もう、愛が深い

あんなに日本も日本人女性も嫌悪していて、主人公に塩対応してたのが嘘のよう


アフターストーリー中ずーっと優しい顔優しい声してて、立ち絵にもスチルにも地の文にも主人公への愛しさを漂わせてるのよ。

ああ、尊い…!

温泉で(足湯だけど)しっぽりして、
朝チュンで幸福な目覚めをして、
〆に横浜で海を見ながらさりげなく結婚指輪をプレゼント🎁(サイズはもちろん測定済)

ニクイ男だねハミエルさんよぉ!


今までの人生を捨てて、全く違う人間として生きることに不安も不便も色々困難もあるだろうけど
末永く幸せになってほしい



【サリィ感想】


そりゃまぁそうなるよね

若い男女が軽い軟禁扱いでずっと部屋にいるんだし。


本編終了時には何とも形容できない関係って形で終わったけど
元々のウリアはトランスジェンダーでもゲイでもないし、
サリィは迷いはありつつもウリアとしての自覚が戻ってきてるから
本編みたいな同性の友達としての関係を続けるのは難しい。


そのへんに2人して戸惑いつつも最終的にお互い素直になって恋人になってfin。


うーん、
やっぱり萌えない響かない

ごめんねサリィ。

『デスペラドロップス』 1週&2周目 共通・ハミエル・サリィ感想

2024-02-05 08:03:46 | 乙女ゲーム
こんにちは、サニーです


今回は
デスペラドロップス
共通(1周目)
ハミエル
サリィ
感想を書いていきます。


まずは共通というか、一通りやった感想(ネタバレなし)から!





【一周目感想】※ネタバレなし


いやー、
共通長い!
共通だけで12章ある…。

おまけに、お話だけでなくミッションがちょこちょこ入って、難易度は高くないけどちょっと面倒くさい。
正直、途中でダレてちょいちょい中断してしまった。

ただ、恋愛に至る過程が唐突感なく自然だし、シナリオも面白い。
冤罪を着せられた日本人女性が成り行きで犯罪者6人と逃走の旅に出る…と言うストーリーが重すぎずに進んでいき、段々と仲間意識が芽生えその中の1人とより親密になる過程が無理なく書かれている。

まぁ、この物語に本格クライムとかハードボイルドとかそういうのは求められないかも。
最初の方は主人公が逃走中に犯す罪の意識に苛まれ葛藤するんだけど、正直
「え、そんなことで?」
って感じ。
私が同じ立場だったら後ろめたさは多少あれど、この程度ならここまで大仰に「どんどん罪を重ねてく…」「全てが終わったら償わなくては…」って思い詰めない。主人公真面目か。
あと、ファンタジー&厨二設定
詳細はネタバレ感想のほうで。
あくまで恋愛ジャンルのライトノベルとして読むのがいいかも。

共通は長いけど、個別は13〜16章の4章だけで比較的短め。
一通りやればチャート選択&選択肢スキップが出来るから周回は苦じゃない。
ただ、一周目は好感度は全員まんべんなく上げて進めた方が後で楽。
7章まではまんべんなく好感度あげて、8章の山小屋の選択肢から攻略したいキャラを選び続けるのがベスト。
キャラ好感度以外にも真相に入るのに必要な主人公のゲージ(エフェクトは黒い羽)も上げておく。

個別ルートでは、キャラ1人1人の事情は重め。
いや、まだ2人しかやってないけど全員重そう。
犯罪者になるくらいだから当たり前っちゃ当たり前だけど。
ハミエルは残当だけどサリィは…闇…。
まだだけどジブも普通に重そうだし。
ラミー君は攻略サイト見てると後での攻略勧められるし何かあるだろ。




⚠ここから先ネタバレ感想⚠




















【共通ネタバレ感想】




なんだよC.R.O.W.N.って


実はヨーロッパ世界を裏で牛耳る秘密結社で、各国の重鎮や大物が会員になってて、警察やメディアも傘下に入ってて…
敵サイドの厨二臭さよ。
子守〈チャイルドナース〉が出てきた辺りで怪しかったけど。

まぁ、それを言い出したら主人公が実は手と手で触れあえば相手の心を読み取れる特殊能力持ちって言う時点でファンタジーだけど。


主人公、犯罪者集団と比較しないまでもちょっといい子ちゃんすぎるんだよな。
模範的態度や行動に出過ぎて、融通が効かないというか逆に危なかっしいというか。
よく最初の方で置いてかれなかったな…。もうちょっとハードボイルドな小説だったらタコ殴りされて言う事聞かせられるか、足手まといだから殺されて手首切断されて手錠外されてもおかしくない。
辛辣なハミエルやちょい厳しめなアッシュみたいな反応が普通よな。他の皆優しいな…

あと、アイーダ怪しすぎだろ。
主人公と性格合ってるように見えないし、そもそも今回の冤罪巻き込まれもアイーダのメッセージから始まってるし。
アイーダの親が市のお偉いさんだし、もしかしたらクラウンの会員かも。






ハミエル感想



かー!!いい男!!!



ハミエルルート上質なラブロマンスなんだが。

共通ではマイナススタートで、打ち解けるのも終盤近くになってから。
あんなに主人公嫌っていて辛辣だった男が
お前なしじゃ生きていけない、初めて人を好きになった、俺をおいていかないでくれ…


旨い!!
ご馳走様!!
もう一杯!!!

こんなこと言うくせに、主人公を敵から逃がして全うな人生を歩ませるために嘘ついて自分の命投げ出すんだもんなー!!
バッドだと本当にそのまま死んじゃうし。
ハピエンだと主人公とハミエルは世間的には死んだことになり、「生きていることが最大の嘘」状態に。仲間たちすら知らない。
お互いの存在を知っているのは世界でお互い2人だけ。秘密を共有したまま2人だけで生きていく…
美味い
美味い!
美味い!

そんでこのルート、シナリオと主人公の特殊能力の絡め方がうまい。
ハミエルの生き別れた母親が昏睡状態で見つかって主人公が母親の記憶や本心を読み取り、
それを拒絶したハミエルが乱心したとき自分の能力に怯えられつつも説得し、
分岐点の好感度の高さが手と手を通して主人公に伝わってくる。
(バッドだと主人公への愛より母親への罪悪感が勝ち死を覚悟して心は凪いでいる、ハピエンだと主人公との永遠の別れを決意したとはいえ悲しみに溢れている)

このルートだけで最高。
ロマンスとして完璧すぎる。


ぶっちゃけハミエルママの回想見る限り、日本にだってクラウンの息かかってるやつはいそうだし、心底安全安心というわけじゃない。

それでも唯一無二の存在と、手と手を取り合って生きていける2人は尊い。

ハミエル、今のところ一番の推し





【サリィ感想】



百合かな?
男の娘かな?
トランスジェンダーかな?

とワクワクしながら進めていけば行くほど


何かがおかしい…


結論をいうと
サリィは男の子なんだけど、
自分のことを、自分のせいで死んだ双子の妹だと心底思い込んでいて、不都合な現実は無意識に排除している…
おおおおお…
闇…

サリィは18歳なんだけど、
多分妹が死んだ5年前から体の成長も止まったのかもしれない。
主人公や一部以外の仲間たちに男だと気づかれないくらいには華奢だし。

ハピエンでも立ち直りつつはあるけど完全に男には戻りきらないし、さりとて自分を心底女だとは思えない、
お互い大好きだけど関係性は何とも言えないまま
で終了。
まぁ型にはめない新時代な終わり方だけど、
萌がない

ハミエルみたいな萌萌キュンキュンの
ラブロマンスがない…
圧倒的…糖度不足…

ちなみにこのルートでは何故かEU設立の歴史をさらっとおさらいできる。

 



『お前なんかに会いたくない』 著 乾ルカ 感想

2024-02-01 02:11:45 | 読書
こんにちは、サニーです。

今日は小説
『お前なんかに会いたくない』
著作 乾ルカ

の感想(ネタバレ有)を書きます。


この小説の主なテーマは
・高校生のスクールカースト
・いじめ
・同窓会

簡潔に言うと
いじめられっ子が大人になってから復讐する話

です!

こういうテーマの作品って
青春時代の精算と和解の物語
もしくは
痛快!下剋上スカッと展開
的な感じかなぁと思うんですが…


この小説、Amazonレビューや他の感想ブログを見ても
結末が今ひとつの評価
なんですよね。


そのへんの私の所感や考察を中心に、感想を書いていきます。














⚠初っ端から結末のネタバレあります⚠











【感想】



結末、全くスッキリしないというか、締まらない終わり方なんですよねぇ。

いじめられっ子は望み通りの復讐を果たせず、いじめっ子筆頭格は腹を括って対峙したのに土壇場でちゃぶ台返しをされ、全員イライラモヤモヤしたまま終了…

ただ、いじめられっ子・岸本の本質からしたら「らしい」終わり方かなぁとは思う。

岸本は自分でも言ってたけど
「絶望的に空気が読めない」
「自分勝手に振る舞い周りの顰蹙を買う
要は客観性がなく、相手にどう思われるか、相手がどう動くかを全く読めないし考えられない。自分に都合のいい妄想や思い込みに従って行動するんですよね。

大人になり多少は知恵がついて取り繕えるようになったけれど、ズレた本質は変わらないからいい年こいて本気でタイムカプセルで復讐ざまぁが実現できると思っちゃったんだと思います。

と、こんなこと書いたけど気持ちはわかるんですよ。
私も陰キャだったので小馬鹿にしてきた元クラスメイトにぎゃふんと言わせたい!って思ったことはあります。「大人になってからかつてのいじめっ子を見返した」みたいな読み物も好きですし。

けど、岸本のやり方でぎゃふんとなるかって言われたら微妙。
不気味さと不快感は与えられるけど破滅させるほどの後悔と恐怖は与えられない気がする。
室田の上司みたいに嫌な思い出として残るけどそれだけ。

ただ、コロナ禍もあって、何人かには多大なストレスを与えられたし冒頭で岸本が望んだ「大人になって順調に生きているあいつらの日常を目茶苦茶にする」は1人分叶った。
岸本が投げたボールを室田がパスを回し木下がゴールを決める。見事な連携。
そしてオブサーバーの滝本がいい仕事をしたおかけで井ノ川のキャリアに泥を塗り、精神的に追い詰めて同窓会の場に引きずり出すことに成功。

なんていうか、
ラッキーマン的な勝ち方だなぁと。

ほぼ運で復讐が進んでる。

そして井ノ川が岸本の恨みつらみを受け取って堂々と対峙すると決めたのに、
岸本は最後の最後で
「は?あなた達なんか知りませんけど」
他人のふり
手紙もビリビリに破り捨て
「なかったこと」

井ノ川からしたら仕事に支障をきたすレベルでキリキリ舞いさせられた挙げ句のこれ。
そりゃあ青筋立てますわ。

岸本は多分井ノ川を筆頭に一軍グループ、ひいてはクラスメイト全員を精神的に隷属させたかったんだよね。

だから井ノ川に「気持ちは受け取るけどそれには応えない」って拒否されて決別されるのが嫌で逃げた…

うーん、自己中ここに極まれリ

この岸本に最大の理解者兼生涯のパートナーが存在するのが奇跡だな。

まぁ、岸本の本位ではないけど嫌がらせは何人かには成功してるんだよな。
井ノ川は先程の通り。
作中には書かれてないけど、「独身」「彼氏なし」を気にしてる室田は見下していた岸本が「堅い職」「既婚者」の社会人がドヤれるカード持ってることに発狂しそう。
木下は本垢で井ノ川を売ったせいでクラスメイトの前に顔出せなくなったし。
けど全員じゃない。
嵯峨はSNSに反応してたけどノーダメだし、他の一軍メンバーはノーリアクションだから何にも影響ない。

骨折り損のくたびれもうけ


まぁ、ここまで岸本批判したけど、井ノ川やクラスメイトの鼻へし折ってやりてぇってのは
ものすごーくわかる

なんでどいつもこいつも鼻につく選民意識拗らせてるんだよ。
特に井ノ川の思い上がりっぷりと他者評価の気にしいっぷりは
女王様なのに小物感が漂ってる

実際、真のクラスの中心人物は三井なんだよな。
三井が声をかければクラスの大半がコロナ禍にも関わらず集うし、リーダーシップがある。
井ノ川は三井のことを「カーストエラー」と評してるけど、井ノ川たち一軍グループはヤクザ者の方が近いかも
派手派手しい雰囲気と威圧で我が物顔してるだけだし。
華やかさがあるからそこには皆惹かれるけど人望はない。
木下にいたっては一軍メンバーの中でも若干浮いてたし。

三井の心情は書かれてなかったけど、岸本や一軍メンバーへの本音はどんなものだったのかね。


あと磯部。壮絶な生い立ちの割に話すと普通の人というか。
奉仕精神への固執さえなかったらもうちょっとクラスに馴染んでいたかも。


富岡はいい奴。


ちなみにこの物語の鍵になってる遺言墨、
エピソードが恋愛ものだったから一連の騒動を「愛の告白」に置き換えてもしっくり来た。

SNSに同窓会アカを立ち上げると、「クラスに在籍してたけど転校していった奴が遺言墨で書いたラブレターをタイムカプセルに入れた」という旨の投稿がちょこちょこ入るようになった

大半はこの話題にあまり触れなかったのに一部のクラスメイト達が「あいつ宛じゃね?」などと予想して書き込み始める

騒動はクラス内に収まらず、アナウンサーになっていたクラスで一番モテてたやつに至っては告白イベントの本命としてまとめサイトに書かれ全世界に発信される。

アナウンサーは同窓会ごとスルーするつもりだったのに無視するわけにもいかなくなり、学校に忍び込んでタイムカプセルを処分しようとしたが見つからず途方に暮れる。

仕方ないからアナウンサーは腹を括って告白主と対峙することを決意。
「あなたの気持ちは受け取った。だけどこんな事するやつは無理」と返事をすることにした。

一方告白主は教師になり、たまたまもうすぐ同窓会という時期に母校に赴任してきて、サプライズを思いつく。
ラブレターと「びっくりした?ドッキリだよ」と書いた紙を入れ替えて、当日は同窓会になんの関係もない学校職員として同席。1年後に改めてラブレターを送りつけてインパクト大にする。というもの。

当日は告白主の思惑通りに「ドッキリだよ」の手紙が読まれほくそ笑んでいたら、クラスメイトの1人に正体を気づかれた。

動揺して他人の振りをしたけど告白イベントが始まる流れになってしまい、告白主は土壇場でアナウンサーから手紙を取り上げて八つ裂き。「は?あなた達なんて知りませんけど?人違いですよ」と宣い学校からクラスメイト達を追い出す。

本当の手紙は実は「皆大好きだよ😘ずっと皆のこと思ってるね💕」というふうに特定の誰か宛ではなく皆が対象。最後の最後で勇気が出なくて「もう!私の馬鹿!」となる。ラブレターは破っちゃったしもう望みは叶わないだろうから、青春よろしく「バカヤロー」と空に向かって叫んでFin。



うーん、
うっぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ