王様の耳はロバの耳

乙女ゲームやBLゲーム、時々映画の感想を書いていきます。
ネタバレありです。閲覧注意。

ナイル殺人事件 感想

2022-03-03 00:37:44 | 映画

こんにちは、サニーです。

先日、旦那に子供達を任せてひっさびさに映画館に行って来ました❗

今回見た映画は
ナイル殺人事件
アガサ・クリスティーが生み出した名探偵・ポアロの作品。
「大怪獣のあとしまつ」とどっちにしようか迷ったけど、時間の都合でこっちにしました🤭

観に行ってから3日ほどたったけど、備忘録がてらぼちぼち感想書いていきます✨


⚠️辛口です



[ネタバレなし感想]
前作の「オリエント急行」は未視聴。
Twitterで感想を2,3個見ただけで、前情報ほぼなしで見に行きました。
広告やTwitter感想からミステリーに大人のラブロマンスが合わさった情緒たっぷりの映画を想像していました。が。
見終わった感想を一言で言うと
壮大な演出の二時間サスペンスドラマ
です😇
ぶっちゃけ、思ったより内容が薄かった。
アガサ・クリスティー作品ほとんど読んだことがなくて良さはわからないからかもだけど、現代ミステリに慣れきった身としてはミステリ部分がやや物足りなく感じてしまう。
ドラマ部分も物足りなくて、ワイドショーやバラエティーに再現VTRにありそうな俗っぽい男女関係のもつれや親子の確執を壮大に粉飾したような感じ。
映画館で見るよりも、自宅のソファに寝そべりながらお菓子をボリボリ齧りながら見たかった。
全体的にシリアスな雰囲気ではあったけど、それが余計に薄っぺらさを出していて、終盤は若干白けてしまった。
大分前にテレビで見た、三谷幸喜演出の日本人版ポアロシリーズの方が好きかも。コメディ色強めで面白いし。



[ネタバレあり感想]


⚠️物語の内容、犯人等バンバン触れてますので、未視聴の方Uターンでおねがいします。












この作品のおおまかなあらすじは
友達の彼氏奪った金持ち女の結婚式兼新婚旅行の船の旅になりゆきで参加したポアロが、船の中で起きた連続殺人事件の真相を暴く
的な内容。

この作品、広告でも本編でもやたら「愛は素晴らしい」「愛は至上」的なこと言ってくきて、登場人物達も皆愛に苦悩したり邁進したりしているんだけど、船内で起こる事件の主要人物達の愛がひどい😇😇

・友達の彼氏奪って結婚までしたけど愛してるんだから仕方ないよね
・と見せかけて実は彼氏に女友達を落とさせて結婚させてたんだよね。全ては愛しの彼ぴっぴに大金持ちの女友達の遺産をプレゼントするため。もちろん女友達は殺して私と再婚💕
・大好きな彼女と結婚したいけどママが許してくれない。2人で新生活始めるにも金がないから、友達の宝石盗んじゃえ★
的なクソムーブの正当化にも使われてたんだよね、愛😇😇😇😇😇
愛、なめんな❗

作品の時代が第二次世界大戦前なんだけど、
なんか皆やたらお盛んでない?
もうちょい保守的な時代なのかと思ってたけど、欧米はこんなもんだったのか?🤔
三角関係勃発前に、金持ち女の旦那と元カノがどこぞのクラブで社交ダンスっぽいの踊ってるシーンがあったんだけど
めちゃくちゃ際どい🤣🤣
完全にやってるときの動き😇😇
金持ち女の新婚旅行でも、旦那がエジプトの遺跡でおっ始めようとしたり、船旅に着いてきた元カノに金持ち女が「昨日は彼と3回も愛し合ったわ」ってマウントとったり。
この旦那、ほんとは金持ち女殺して財産横取りして元カノとくっつくつもりのくせに
めちゃくちゃ楽しんでるじゃねーか😇😇😇

あと、ポアロの相棒の恋模様も掛かれてるんだけど、
上に書いた「彼女と結婚したいから宝石盗む」奴。
ポアロの相棒なんだよねー。
この相棒君、家柄は割と由緒あるところらしいんだけど、本人は仕事が長続きしなくてママに小遣いもらいながら生活。
だからママに頭が上がらなくて、結婚もママが認めてくれないとできない。
ママはママで結婚に嫌気がさしてたのかヘイト撒き散らかして、息子が今まで連れてきた相手を絶対に認めない。実はポアロに息子の今回の相手を見極めて欲しいと依頼していて(そのためにポアロは船に乗った)、ポアロが太鼓判を押したにも関わらず結局認めなかったり。何のために依頼したんや。
結婚式の時に、相棒君が参加者について教えてくれたけど、
「皆腹に一物あったり癖が強いやつばかり。僕とママだけがまともな客さ」
とか言ってたけどアンタも大概やんマザコン泥棒野郎😇
しかも宝石盗った時に重要な手がかりや犯人の姿目撃してたのに盗みがばれたくないから黙ってたり、盗んだネックレスをママの持ち物の中の隠したり…
最悪やん😇😇
相棒君、物語終盤近くで殺されて、ポアロさん彼女とママに恨み節ぶつけられるんだけど
ママはともかく彼女さんそんな男のどこがいいんだい?

1番まともなのは金持ち女の元カレのお医者さん。
貴族位持ってて、複雑な気持ちでも結婚式でちゃんとお祝いして(なぜ元カレ呼ぶんだ…)、彼女横取りした男がケガしたらきちんと介抱して、途上国等にいって医療を提供する活動に精を出していて…
絶対この人のほうがいいやん。
金持ちだから旦那が誰でもいいんだろうけど。
あと、容疑者二人がレズビアンカップルだったり黒人と白人のカップルが出てきたり、「ポリコレ配慮してます」設定がちょいちょいあったな。いいんだけど、どっちもあの辺の時代だともっと容赦なくぶっ叩かれてそう。

あと、第2の被害者のメイドさん。
死体見て甲高い悲鳴あげたり、犯人目撃してカツアゲしてたらぬっ殺されたことといい、二時間ドラマの基本の動きをしっかりそつなくこなしてた🤭

面白かったといえば面白かったけど、思った楽しみかたと違った😇
観てる間ずっと心の浜ちゃんが炸裂してた😅🤣

ミッドサマー 感想

2021-08-30 02:04:01 | 映画

こんにちは、サニーです❗


今日は
「ミッドサマー」
の感想を書こうと思います☀️





はい、乙女ゲブログなのに乙女ゲじゃありません😇
ゲームですらありません😇

が、見終わったあと色々思うところがあり、文章に残したいと思ってブログにあげました。





⚠️ネタバレオンリー⚠️




【感想】


ホラー(スリラー?)なんだけど、
怖くはなかったな。
いや、怖くはなかったんだけど、
終始
「うわぁ…」
とか
「うへぇ…」
って気分になってた😇

美しい自然。穏和な気候。澄みわたる青空。
素晴らしいロケーションで色とりどりの花に囲まれながら
ひたすら狂気の世界。

まずテレビもない、電話もない、ネットもない、21世紀感が全くない村に
真っ白い牧歌的な服を着て音楽を奏でたり野原を駆け回ったりする住民たちとで
別世界感満載。

・食事も住民全員で食べ、私語一切なし、上座の人の動きに合わせる。
・寝室も共同の建物で皆一緒(村の上役は知らん)。
・セックスも許可制。
・年齢によって行動が決められている。
・子供の世話は皆でする
・72歳になったら飛び降りて自主的に死ぬ

息詰まりそう。

ただ文章だけで見ると息苦しいけど、映像として見るとそこまで閉塞感は感じない。
住民皆にとっちゃ「当たり前すぎる日常」でごくごく自然にやってのけてるし、むしろ戸惑ったり居心地悪そうにしてる主人公たち一行の異物感が目立つ。村の平和を乱すよそもの感。

まぁ生々しい飛び降り自殺や宗教儀式感満載のセックスシーンはさすがに異様。
ゾワッとしたけどね😇😇

あと説明があったわけじゃないけど、作中に出てくるミートパイやテーブルの肉料理、
人肉かな?😇😇😇
主人公以外の外来者ちょいちょい行方不明になってて、最終的に全員最後に死体になって出てくるんだけど肉や内臓ごそーっとなくなってたりしてる…
そういうことよね😇

ただ村人サイドが狂気のカルト集団だからって主人公サイドがまっとうかといったらそんなことはない。

主人公一味ろくなやついない😇

主人公一行の顔ぶれは
・ところ構わずマリファナすぱすぱ吸いまくる下品な下ネタ野郎のマーク
・神経質っぽいインテリで論文にしか興味がない人間味少ないジョシュ
・主人公の恋人だけど気持ちは大分冷めきっている、自分が悪者になりたくないから別れられないけど恋人へのないがしろ感半端ない自己保身の塊クリスチャン
・人当たり穏やかで優しいけど、主人公たちを自分の故郷の狂気の村へ生け贄として連れていったペレ

うん、ろくなやついない😇(2回目)

1番ろくでもないなって思ったのは、飛び降りの儀式を見たあと主人公以外は予定どおり村に残ることを選んだこと。
出身者のペレと儀式のとき昼寝して現場見てないマークはともかく、
ジョシュとクリスチャンは現場を見たにも関わらずあまり動じることなく論文のテーマにする気満々で取材を続行。

こんな所にいたくない❗と訴える恋人に
「ここの人たちに偏見を持ちたくない」
などと宣い遠慮もクソもない取材を村人たちにして回るクリスチャン…😇

同じく現場に居合わせたロンドンから来たカップルは
「人が飛び降りてるんだぞ!なぜ誰も止めないんだ!」と声を荒げ
「こんなところにはいられない!」と憤然と出ていこうとする
全うな感覚の持ち主

主人公一行は正直同情ほぼしてないけど、
この人たちは善良な人たちっぽかったし婚約もしてて幸せいっぱいだったから逃げ切ってほしかった。殺されたけど。

そして主人公ダニー。
ダニーは性悪でも冷血でもなく優しくて人当たりのいい女性なんだけど
とにかく不遇
双極性障害の妹のことを常に気にしてて、そのせいかどうかはわからないけど自分自身もメンタルをやられている。
挙げ句に妹が両親を道連れに無理心中したせいで映画序盤に天涯孤独。
支えてくれる彼氏にも愛想を尽かされていて、そのことに薄々気づいている。
そんなメンタルぼろっぼろの状態でカルト村にいったせいか、最初は嫌悪感を持っていたのに段々取り込まれてついには彼氏を生け贄にして集団の一員になってしまう…。
宗教が洗脳を施して信者爆誕させるのってこんな感じなんかなぁ。
象徴的なのは、村の女性たちがぶっ倒れるまで踊りまくる中に主人公が参加したシーン。
村の女性たちに手を引かれながら踊っているうちに段々楽しくなってきて、一体感を感じながら最後まで踊りきるんだけど、
ブラック企業の新人研修でもマラソンかなんかして体力消耗させて謎の一体感のなかに放り込むみたいなこと聞いたことあるなー
って思いながら見ていた😇

でも主人公も本当は生け贄扱いだったんだよな多分。
それを免れたのはペレに気に入られて取り持ってもらえたからかな🤔それとも女王になってある意味自分で居場所を掴んだからかな🤔


おばけも怪物も出てこない、人間って怖いよね系のホラーものなんだけど
閉鎖された恐るべき因習の残る村に誘われた主人公。
長老の絶対的権威。
外から連れてこられる生け贄と種馬。
集団リンチ。
同調圧力。
なんか日本のホラーとか、昔あった日本の村の因習にシンパシーを感じる。

あんまり怖くなかったし、ゾワッともそんなにせず「ふーん」みたいな感じで見れたんだけど、
個人主義が浸透してるアメリカ人からしたらおぞましすぎて鳥肌たつレベルなんかな🤔
死体の火葬のシーンとかも、キリスト教で土葬文化の欧米だと忌避感強いのかね。
日本人でも都会に生きて先進的な考えや生活に身を置いている人だとめちゃくちゃ気持ち悪かったりするのかな。

人によって評価が全く違いそう


私としては
興味深かったし面白かったけど、何回もリピートして見たいものじゃないな😇
グロイの気分悪いし😇