「風が吹けば桶屋が儲かる」とは
大風が吹くと、そこら中砂ぼこりが舞う。
それで目を悪くする人がいる。
その昔、盲人のよく就く職業は三味線弾きであったが、そうなってくると三味線の材料であるネコの皮の需要が増す。
天敵のいなくなったネズミがそこら中の桶をかじりまくる。
それで桶屋が儲かるという、とんち話のようなものだが、
4月2日のNHK「格差社会をどう思いますか」を見ていてこの話を思い出してしまった。
先進国の中で貧富の差が一番少なかったといわれるこの日本で着々と進む格差社会
多数の犠牲の上に成り立っている桶屋の盛況に現代社会が重なった
ホリエモンをはじめとすると社長の方々は「神の見えざる手」といった古典経済学をいまだに信じているかのような発言であった。
「規制緩和→問題ない」
「格差が広がっていくことついて→問題ない」と
がんばろうとする人が増えるから…だそうだ。
それに「セフティネットが用意されているから、最低限の生活は保障されている」とも
「経済的困窮を理由にした自殺者が増えている」というデータを掲げて反論する大学のセンセーの意見は耳にはいらないようだ。
この前日にやっていた「朝まで生テレビ」に出ていた、こぶ平のような不快なハイトーンで意味不明の言葉をはき続けた、ホリエモンの元盟友とやらも人の話を聞かない人だった(笑)
まぁ、ここまでの話だけだと
「弱肉強食の何が悪い?日本がいままで甘かったんだ。できるヤツとできないヤツが同じ待遇だったっていままでのほうがむしろ不平等だろ!いいか、これからは世界が相手なんだぜ!」と噛みつきたい人もいるかもしれないが、ちょっとまってくれないか。
これは友人が住む町の商店街の話だが、コンビニエンスストアが乱立して、しばらくして小さな本屋がつぶれた。因果関係は定かではないが、発売日の午前0時を過ぎると一斉にレジのヨコに週刊誌を山積みにするコンビニが脅威になったことは想像に難くない。
それに対抗してか、生き残った本屋は深夜まで営業するようになった。
その後、某100円ショップが2フロアぶち抜きで進出を果たしたあと、文具店が2つつぶれた。2つのうち1つは商店街からちょっと離れた場所にあったがどちらも100円ショップのせいだと地元ではいわれてたとか。ついでに金物屋(金物といっても生活雑貨一般を扱う)もつぶれた。
大きなスーパーができて、まわり飲食店がいくつかつぶれた。もちろんコンビニ同士も食い合って何軒かつぶれた。
なにが言いたいのかというと弱肉強食で淘汰が繰り返された結果、町がいびつになってしまったのだ。
最初に私がその100円ショップを見たとき、「近所にこんなでっかい100ショがあっていいなぁ。便利ぢゃん?」とうらやましがったが、友人に言わせるとそうでもないらしい。
文具店など“あるべき店”がなくなってしまったので逆に不便になったのだとか。クルマを持っていない彼は100ショではまかないきれない文房具や雑貨を買いに、30分近く自転車をこいでわざわざホームセンターまで行くこともあるという。ついでに言うと100ショの場所に以前あった電気店もなくなってしまったのでオーディオケーブルやヘッドフォンごときで秋葉原まで行かなきゃならんハメになったと嘆いていた。
いわれてみれば、その駅前の街は以前見たときのほうが雑然とはしていたが、活気があったようにも思える。
有識者の見解だと格差の進んでいくと商店街のカタチどころの話ではなく、社会そのものの破綻があるという。
ホリエモンはそういう懸念に対し「たしかに法整備は必要」
と自分たちは法の範囲内でやっているのだから、なにか問題があるとしたら法律を作っている国が悪い…という論調。
今回も自分が問題を提起してやったみたいな英雄気取りだ。
果たしてそれでいいんだろうか?
私たちは社会科の授業で「企業の目的は利潤の追求と社会的貢献」と教わったが
ホリエモンの教科書ではどうも“社会的貢献”の部分が削除されてしまっているらしい
あるいはアダム・スミスの「神の見えざる手」のところで終わってしまっているのかもしれない(苦笑)
たとえばクシャミをしただけで社会のカタチがかわってしまうような影響力を持つ企業は法律の範囲内であっても自己を律していく必要がある。
よく、「システムの不備を教えるために侵入してやった」などというハッカーがいるが、ホリエモンがしたことは、それとはわけがちがう。
保安システムの不備を指摘するのに爆弾まで破裂させてしまってはダメじゃん…ってはなしだ。それは立派なテロだ。
今回は巨大企業に立ち向かう若きベンチャーという図式を勝手に想い描いた若者層が支持をしたんだろうが、金融という名の「核爆弾」を、場合によっちゃ外国製の強力なやつまで輸入もでき、“自由に”使える今日ではどちらが強者かということの判断は難しい。
とにかく、そんな視野も狭く、展望もないヤツが社会インフラの整備を提唱することが笑止。単なる一人勝ち主義のくせに。それに一人勝ちしたって社会が破綻しちゃったら意味ないじゃん。
前出の元ホリエモンの盟友とやらは、買収後のビジョンについて何も答えられなかったホリエモンを弁護して
「別に今、堀江さんがビジョンを持ってる必要なんてないんですよ。それは堀江さんがこれからネットを見ながら探せばいいんです」
…だってさ。
経営者がこんなやつらばっかりなら、無防備な規制緩和なんてすべきじゃない。それにどうせ、規制緩和って外圧由来なのばっかなんだし。
大風が吹くと、そこら中砂ぼこりが舞う。
それで目を悪くする人がいる。
その昔、盲人のよく就く職業は三味線弾きであったが、そうなってくると三味線の材料であるネコの皮の需要が増す。
天敵のいなくなったネズミがそこら中の桶をかじりまくる。
それで桶屋が儲かるという、とんち話のようなものだが、
4月2日のNHK「格差社会をどう思いますか」を見ていてこの話を思い出してしまった。
先進国の中で貧富の差が一番少なかったといわれるこの日本で着々と進む格差社会
多数の犠牲の上に成り立っている桶屋の盛況に現代社会が重なった
ホリエモンをはじめとすると社長の方々は「神の見えざる手」といった古典経済学をいまだに信じているかのような発言であった。
「規制緩和→問題ない」
「格差が広がっていくことついて→問題ない」と
がんばろうとする人が増えるから…だそうだ。
それに「セフティネットが用意されているから、最低限の生活は保障されている」とも
「経済的困窮を理由にした自殺者が増えている」というデータを掲げて反論する大学のセンセーの意見は耳にはいらないようだ。
この前日にやっていた「朝まで生テレビ」に出ていた、こぶ平のような不快なハイトーンで意味不明の言葉をはき続けた、ホリエモンの元盟友とやらも人の話を聞かない人だった(笑)
まぁ、ここまでの話だけだと
「弱肉強食の何が悪い?日本がいままで甘かったんだ。できるヤツとできないヤツが同じ待遇だったっていままでのほうがむしろ不平等だろ!いいか、これからは世界が相手なんだぜ!」と噛みつきたい人もいるかもしれないが、ちょっとまってくれないか。
これは友人が住む町の商店街の話だが、コンビニエンスストアが乱立して、しばらくして小さな本屋がつぶれた。因果関係は定かではないが、発売日の午前0時を過ぎると一斉にレジのヨコに週刊誌を山積みにするコンビニが脅威になったことは想像に難くない。
それに対抗してか、生き残った本屋は深夜まで営業するようになった。
その後、某100円ショップが2フロアぶち抜きで進出を果たしたあと、文具店が2つつぶれた。2つのうち1つは商店街からちょっと離れた場所にあったがどちらも100円ショップのせいだと地元ではいわれてたとか。ついでに金物屋(金物といっても生活雑貨一般を扱う)もつぶれた。
大きなスーパーができて、まわり飲食店がいくつかつぶれた。もちろんコンビニ同士も食い合って何軒かつぶれた。
なにが言いたいのかというと弱肉強食で淘汰が繰り返された結果、町がいびつになってしまったのだ。
最初に私がその100円ショップを見たとき、「近所にこんなでっかい100ショがあっていいなぁ。便利ぢゃん?」とうらやましがったが、友人に言わせるとそうでもないらしい。
文具店など“あるべき店”がなくなってしまったので逆に不便になったのだとか。クルマを持っていない彼は100ショではまかないきれない文房具や雑貨を買いに、30分近く自転車をこいでわざわざホームセンターまで行くこともあるという。ついでに言うと100ショの場所に以前あった電気店もなくなってしまったのでオーディオケーブルやヘッドフォンごときで秋葉原まで行かなきゃならんハメになったと嘆いていた。
いわれてみれば、その駅前の街は以前見たときのほうが雑然とはしていたが、活気があったようにも思える。
有識者の見解だと格差の進んでいくと商店街のカタチどころの話ではなく、社会そのものの破綻があるという。
ホリエモンはそういう懸念に対し「たしかに法整備は必要」
と自分たちは法の範囲内でやっているのだから、なにか問題があるとしたら法律を作っている国が悪い…という論調。
今回も自分が問題を提起してやったみたいな英雄気取りだ。
果たしてそれでいいんだろうか?
私たちは社会科の授業で「企業の目的は利潤の追求と社会的貢献」と教わったが
ホリエモンの教科書ではどうも“社会的貢献”の部分が削除されてしまっているらしい
あるいはアダム・スミスの「神の見えざる手」のところで終わってしまっているのかもしれない(苦笑)
たとえばクシャミをしただけで社会のカタチがかわってしまうような影響力を持つ企業は法律の範囲内であっても自己を律していく必要がある。
よく、「システムの不備を教えるために侵入してやった」などというハッカーがいるが、ホリエモンがしたことは、それとはわけがちがう。
保安システムの不備を指摘するのに爆弾まで破裂させてしまってはダメじゃん…ってはなしだ。それは立派なテロだ。
今回は巨大企業に立ち向かう若きベンチャーという図式を勝手に想い描いた若者層が支持をしたんだろうが、金融という名の「核爆弾」を、場合によっちゃ外国製の強力なやつまで輸入もでき、“自由に”使える今日ではどちらが強者かということの判断は難しい。
とにかく、そんな視野も狭く、展望もないヤツが社会インフラの整備を提唱することが笑止。単なる一人勝ち主義のくせに。それに一人勝ちしたって社会が破綻しちゃったら意味ないじゃん。
前出の元ホリエモンの盟友とやらは、買収後のビジョンについて何も答えられなかったホリエモンを弁護して
「別に今、堀江さんがビジョンを持ってる必要なんてないんですよ。それは堀江さんがこれからネットを見ながら探せばいいんです」
…だってさ。
経営者がこんなやつらばっかりなら、無防備な規制緩和なんてすべきじゃない。それにどうせ、規制緩和って外圧由来なのばっかなんだし。
>「別に今、堀江さんがビジョンを持ってる必要なんてないんですよ。それは堀江さんがこれからネットを見ながら探せばいいんです」
には、呆れました!!
はぁ?????です。
自ら、ホリエモンの欠点認めて、開き直って、
どうするんでしょう?
って、感じです。
ビジョンの無い経営者に、誰もが
納得する訳がなく・・・。
それこそ負け犬の遠吠えか、
本末転倒か・・・という感じ。
でも、この話、よく考えると、
何もホリエモンばかりでないかも。
似たり寄ったり、という意味ではなく。
私の元職場の不登校生のサポート校も、
そんな奴らばかりだったのかもしれない。
ワンマン校長は明らかにそう。
でも、そんな校長に不満を持った生徒に対応していた
私も、結局は第二のホリエモンだったのかな・・・と
少し?かなり?反省・・・。
生徒の為を思って社会貢献しているつもりだった。
でも、「駄目な」「無能な」先生達が多くても、
そんな存在を認めないと、先生達の「均衡」が取れない。商店街状態だったのかも知れない。
すぐれた先生ばかり、ベストメンバーばかりのオールスターという発想もあるんだけれど・・・。
そうではないメンバー構成で、
バランス考えてやっていく・・・。
何か、優れた物と優れていない物の雑多な共存こそが
強い、っていうバランス感覚・・・。
人は「より良い物」を求めていくんだけど、
その過程で、削り過ぎてしまうのが問題なんだろう。
ダイエット食のように、「リンゴ」がダイエットに良いからといって、リンゴばかりだと駄目。
脂肪もダイエットの敵なんだけれど、
コレステロールが少なすぎても、弱い体になってしまう。
ある意味、「変な先生」も共存出来る学校が良い学校?と、これは違う次元なのか、どうなのか・・・。
犯罪者レベルの先生の存在迄認めるというのではないだろうけど、
授業をしない先生、生徒の気持ちを聞かない先生ばかりだった私の元職場・・・。
仕方なかったのかもしれないけれど、
何か学ぶべき事あったんではないか、って
ずっと引っかかっていた。
一人勝ち、確かに意味無い。
駄目な物を認める事も、駄目な物と共存する事も、
「駄目」と認めるラインが、多分、高すぎても低すぎても、成り立たない・・・という事なのかな・・・。
勝手に自分のテーマに当てはめてしまってすいませんでしたm(__)m(^_^;)。
「多様性の欠如が種を滅ぼす」
ってとこにつながるんではないか…と