配電盤

2020-09-17 20:56:09 | 教育

皆さん,お久しぶりです.

先週,海外で実施する研究活動案の申請書の結果が公開され,その結果落っこちてしまいました.

海外で研究活動する意義については一定の評価をいただけていたので,研究実績を着実に積み重ねるとともに,研究計画の内容にも磨きをかけて,機会があればまた挑戦したいと思います.

 

話は変わりますが,今日,オンラインでY先生(K研の卒業生)とお話しさせていただき,気持ちが少し前向きになる内容があったので,備忘録がてら記事にしてみます.

 

会議を終え,ちょっとした雑談をY先生としているとき,研究対象がある程度成熟してきた場合,どうやったら研究のモチベーションを保つことができるのでしょうか?といった質問をさせてもらいました.

すると,Y先生も博士課程になる前,K先生から「この分野は成熟期に入りつつあるので,研究者として生きていくには厳しい」との意見を貰ったとのこと.

でも,K先生が全国を渡り歩いて研究をされ,数多くの研究者と議論を交わす姿がかっこよく,そんな先生にいつか追い付きたいとの気持ちが原動力となったとのエピソードを教えて下さり,自分も恩師の先生方に近づきたい気持ちが一つの大きな推進力となっている点で非常に強く共感しました.

さらにY先生からは,司馬遼太郎が「この国のかたち」で古市公威のことを”配電盤”に例えている話を紹介してもらいました.

 

文部省の初の留学生としてフランスへ渡り,5年間で習得した知識,情熱(”電流”)を学生たちに配った.

その電流はほんの僅かではあるものの,自分たちには流れていると思うし,これまでお世話になった先生方はその電流をより強め,多くの後輩たちに配ってきた.

今度はその電流を自分たちが配る番.

電流を強めるのか,弱めてしまうのかは自分次第.

せめて抵抗にはならず,受けた電流を少しでも大きくして後輩に託したい.

 

そんな話をして,オンライン会議を終えました.

そしてふと周りを見渡してみると,会議前には研究室の中に学生が数多く居たのですが,その時点では自分の直属の後輩(M2 Y君,Yさん)の二人だけになっていました.

 

どうやら,二人には電流を配れたかな(笑)

 

そんな少し嬉しい気持ちを隠しつつ,冷蔵庫に冷やしておいたキットカットを後輩たちに配り,一緒に食べ,少し研究の相談に乗って帰宅.

 

このブログも皆さんにとって良い意味での配電盤になれればなと思います(笑)


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